今回のバスガイド、 スティーブン は、日本映画が大好き。
「ニホンジンはオカシイですね。ハリウッド映画ばかり見てて、日本の映画をゼンゼンシリマセン」と。
はい・・・おっしゃる通りっす・・・。
だからって「下妻物語」まで観てるアメリカ人は、そうそう居ないぞ(笑)。
特に、黒澤明監督 と 三船敏郎 の大ファン・・・私からすると、ありゃマニアだ。
一番最初にバスで自己紹介してる頃から、ずーーっとそんな話しで盛り上がるんだもん。
そもそも、何で日本映画がどうのこうの、と始まったのかと思い返すと、
グランド・サークルの訪問地の1つに モニュメント・バレー が、あったから。
ここは西部劇でも有名な ジョン・フォード監督 が、
この土地に魅入られて多くの映画を撮ってきた場所でもある。
スティーブン曰く
「ジョン・フォードをはじめとする西部劇は、日本のサムライ映画、黒澤明監督の映画が大元なのデス。」
黒澤明の 『七人の侍』 は 『荒野の七人』 という西部劇としてこの世に出ていることでも有名だし。
そんなジョン・フォード監督のデビュー作品 『駅馬車』 をバスの移動時間中に見て予習はしたものの
実際にその光景を目の当たりにすると・・・
ひ・・・ろ・・・・い・・・・・・・・・・・。
この光景は、色んな映画やCMにも使われてきているので、自分だって見覚えはある。
でも。
TVやスクリーンで見るのと、実際に目で見るのと・・・ぜんっぜん違う。
blogに写真を載せておきながら自分で言うのもなんですが・・・、
あの迫力は、やっぱりこんな2次元の世界では伝わりきらないのが悔しい。
ちなみに、モニュメント・バレーがある場所は、
アメリカ合衆国の土地であるけど、アメリカ合衆国ではない。
勉強不足だった自分、今回訪れるということで、改めてお勉強したのだけど、
このグランドサークルの南半分には、ナバホ という先住民の居留地が存在する。
アメリカ認定の1つの“国”として、ナバホ民族独自の政治や法律、学校や警察が成り立っているのだ。
(ちなみに前回のアンテロープキャニオンもナバホ地区内なので、ツアー車に乗り換えたワケです)
モニュメント・バレーのある場所は、そんなナバホ居留地区のど真ん中なので、
正確にいうと「アメリカ国立公園」ではなく、ナバホのツアーバスに乗り換えなければならない。
ツアーでは、ナバホ民族の生活シーンを見せてくれたりする。
糸をつむいでいる、ナバホのおばあちゃん。
一目見ただけでも、日本人・・・アジア人に似てると思いませんか??
不思議なもので、太平洋をはるか渡ったこの土地の彼らにも、我々と同じく 蒙古斑 が出るという。
言葉もどことなくアジアと似ているかな・・・?!
「こんにちは = やぁ・・ッツェ」 「さようなら = はこね」 「ありがとう = あへへ」
さて、冒頭の写真、雲がもくもくと出ているのだけど、まさに嵐のような雲が来ていました。
こんな風に、目前の空は雨を降らしている雲一色。
ヤバイなーー。晴れ女、ここでとうとう力尽きるか?!
と、懸念していたら・・・。
ばほんっっ!!!
という音と共に、ツアーバスが ぴーぴーぴーぴーぴーぴーぴーぴー・・・ と音を出す。
スティーブンが、運転手のナバホおっちゃんに
「この音なに?大丈夫?車変えたほうが良いんじゃないの?」 と交渉するも、
おっちゃんは 「のーぷろぶれん。」 と運転を進める。
ま・・・マジで大丈夫? この車で、あの雨の中に行くの??と、会話を聞きながら心配していると、
ぷすっ・・・ と車が停止。
・・・。
はい!車、故障しました~~(笑)。
道のど真ん中で立ち往生。
でも、これが幸いとなる?!
バスが止まった場所は、雨も上がっているし、なんと言っても周りは素晴しい景色。
他の日本人客が 「え?わたしたち、どうなるの?」 と座って動かないのを尻目に、
スティーブンに 「代わりのバスが来るまで、外に出てるね~!!」 とさっさとバスを降りる我々。
こんなビュート(残丘という)に囲まれた場所なんだもの、車の中に居てはもったいない!
ビュートから自分の立った場所まで、おそらく500m以上はあるかなぁ。
スティーブンとも一緒にパチっと。軽々と持ち上げられてしまった。
でも、ホントにすごい・・・
ナバホの人たちは、当然のことながら、この地を崇めているけど、
そんな“神聖な土地”として崇めるのもわかる・・・圧倒的な存在。
一方、相方は
「別に、ここは立ち入り禁止区域じゃねーんだよな! 近くまでいってやる!!」 と駆け出す。
目の前のビュートに比べて、なんと相方の・・・人間の小さい事か・・・。
と、遠くからスティーブンの声が聞こえる。
「ガラガラヘビがいるから、気をつけてよーー!!!!」
すると、ピタ・・・っと止まって動こうとしない相方から、か弱い声が・・・
「ヘビよけてぇ~~(泣)」
オマエな・・・・・・。
拾った枝で、ガサガサと道を確保しつつ相方の保護に向かう自分・・・なんか立場逆じゃない?
さて。
そうこうしてバスを待つこと40分の間に、あの雨雲もどこかへ行ってしまい、晴れ間が。ヨシ!
次に向かったのは ジョン・フォード・ポイント 。
観光客が来ると、馬に乗ったナバホの人が、こうして丘に出てくれる。
このシーンは、何かとよく見る。そうか~、こうして撮影が行われてたんだな~。
でも、そんなロケ地とかなんとか、あまり興味ない。
というか、この光景を目の前にしたら、そんなの、どうでもよくなってしまう・・・
この先、ビュート(残丘)はどうなっていくのだろう。
でも、きっと変化が訪れるころには、人間の方が、先に絶滅してるかもな。
それでも、この自然はたくましく残っているんだろうな。
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でも、たとえば一番下の写真の、ビュートのふもとにポツポツ見える白いものは、
普通の建物です。
ビュートと比べると、あまりにも小さな存在。
この大きさは、もう言葉にできません。
(地学の授業を思い出す)
素晴らしい景観だね。
マッキーが遠くを眺めてる写真、遠くの方に見えるビュートとか見てるとその広大さが伝わってくる。
ガラガラヘビは西部劇にもつきものだものね! 笑
他に動物はいないの?
pumaとか?
pumaは相当能力が高いんだよ!
最大ジャンプ距離15メートルだったと思ったけど・・
ナバホのおばあちゃん、本当、ちょっと前の日本のおばあちゃんだってあんな感じだったと思うよ。
だいたい乗る時から「大丈夫?」っていうようなバス乗せちゃってる気がする。でも、こういうアクシデントものんびり旅ならではだから楽しいね!
お姫様抱っこ・・・
スティーブ・・紹介して。
モニュメント・バレーは、何といってもO.K.牧場の決闘で知られる、ジョン・フォードの『荒野の決闘』!
バスの背景の平らな岩が、いわゆるメサですね。
スティーブンと一緒の、左の写真のは、
「メサ」と「ビュート」が一緒にうつってることになるのかなぁ。
手前の山みたいなのが「ビュート」、背景にあるのが「メサ」?!
ジョン・フォードの映画はたくさんみました??
おはずかしながら、今回初めて、ちゃんとジョン・フォード監督の映画をバスの中で見ました。
そしてジョン・ウェインに惚れました(笑)。
ピューマは、前の前に書いた記事のザイオンで生息してる、って聞いたので、
この辺りにもいるかもしれないですね。
4mくらい高く飛び、横には15mも飛ぶ・・・すごいですよね。。。
でも、滅多に人目には現れないらしく、高い木の上や闇にまぎれているそうです。
ナバホのおばあちゃん、本当、ちょっと前の日本のおばあちゃんだってあんな感じだったと思うよ
あはは!ほんと、そのとおりだよ~~(笑)。
代わりにやってきたバスも、また壊れそうだったし、
実際に最後の最後で、また「ぴーぴー・・・」って異常音出してたし。。。
でも、こんなアクシデントがあるからこそ、
鮮明にオモシロ記憶が残るんだろうなぁ。
ひろりんも、かつてそんな事あったんだもんね(笑)。
スティーブン、お腹のかっぷくもいいけど(笑)、
さすがアメフトやってきただけある。
大きいけど、動きも俊敏、
「やきもちやくなよー!」と相方に言いつつ、お姫様抱っこしてくれたよ♪
ありがとうございます(笑)!
ジョン・フォードの『荒野の決闘』も、だんぜん観たくなりました!!
今まで「白黒の西部劇はあまり・・・」なーんて思っていた自分に喝です。
すんごい面白いですね!