ビールを飲みながら考えてみた…

日常の中でふっと感じたことを、テーマもなく、つれづれなるままに断片を切り取っていく作業です。

ドコモ、au、ボーダフォンがFelicaで揃い踏み!電子マネーはどうなるのか?

2005年07月12日 | 貨幣、ポイント
auもFelica搭載ということで、これでFelicaが既存モバイル端末のデェフェクトスタンダード化が決定したわけだが、印象的なのは、KDDI小野寺社長の「携帯電話はパーソナルゲートウェイとして進化していく」という言葉。これはまさに正鵠を得ている。電子カードのプラットフォームとしては何もFelicaだけではないし、技術的にはこれよりも評価の高いものや、住民基本台帳カードのように政府公認のものもあるにもかかわらず、Felica陣営の圧勝というところだろうか。

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これを後押ししたのが、JRの定期にFelicaが導入されたこと、「携帯電話」という(PCなどとは違って)個人が常時保有する端末に導入されたこと、「おサイフケータイ」という分かりやすいコンセプトとEdy陣営の攻勢があげられるだろう。またどれだけ直接的に繋がっているかは別にして、「ポイント」を貯める・利用するという雰囲気もあげてもいいかもしれない。

直接的な「買い物」に直結する銀行系・クレジット系カードが今後、電子カードのプラットフォームとしてどのような技術を採用するのか、という点はあるにしろ、Felicaが今後主導的立場になることは間違いがない。となると、今後はアプリケーションの競争だろう。「Edy」と「Suica」を軸とした電子マネー戦争はもとより、TSUTAYAやマツキヨなどのポイントカードをFelica上に統合することもありうるだろう。と同時に、これらのポイントサービスが相互互換性を確保しつつあることにも注意が必要だろう。プリペイド型の電子マネーと顧客囲い込みのための割引型ポイントサービスが相互互換性があるということ、あるいはEdyを友人にプレゼントするといったように、利用者同士のポイントを交換できるということの意味をもう一度注意して考えた方がいいのかもしれない。

これらは明らかにこれまでの国家が管理し責任を持って発行していた「貨幣」の形態とは違う、「引当金」などの会計的には適切に処理しながらも、様々な発行主体が独自の戦略に基づいて発行した「貨幣」達なのだから。

おそらく今年から来年にかけて、ポストペイド型のサービスも始まるだろう。それまでにもう一度、「電子マネー」「ポイント」「貨幣」というものについて整理をしたいと思う。


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