Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

「子供の情景」

2009-04-19 14:48:43 | 機内食・映画・美術展
岩波ホールで映画を見るのは何年ぶりだろうか。
イラン映画 「子供の情景」


題材に惹かれつつ、見る前はいささかの不安と懐疑心があった。
イランの有名監督、モフセン・マフマルバフの19歳の娘の映画。イラン映画お得意の子供が主人公。イラン人がなぜアフガニスタンを題材にするのか。

アフガニスタンを題材にした事に関しては上映前、ホール支配人の挨拶で納得がいった。監督は父親や姉の映画撮影に同行して現地に長く滞在した。そのため彼の地に深い関心があるのだと。

映画の主人公は7歳ぐらいだろうか、バーミヤンのハザラ族と思われる女の子。隣の男の子が文字を読めるのがうらやましくて、自分も何とかノートを手に入れて学校に行こうとがんばる。ここらへんはイラン映画によくありがちな設定。

しかしこの映画の主題はその先にある。ノートを手に入れた女の子が学校へ行こうと歩いているとタリバンごっこをしている悪がきたちにつかまる。木の枝でできた銃を構え、憎しみの目を向ける悪がき。逃げる機会があってもおびえて逃げようとしない女の子達。担当が違うからと助けてくれない交通係のおまわりさん。リアルな子供たちの情景と比喩が重なって見事だと思う。

もう一つこの映画でいいのはユーモアがあるところ。口紅がらみのユーモアなどはやはり若い女性監督ならではだろうか。

主人公の女の子が簡単にはへこたれない、しぶとい性格なのもいい。
家族からの支援がどれだけあるにせよ、若いハナ・マフマルバフ監督もたいしたものだと素直に認めよう。

丸顔がかわいい主人公の女の子と、素晴らしいバーミヤンの景色を見るだけでも価値ありの映画。

アフガニスタン行きたい~!


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コメント (6)
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