風のうた 小さな僕の自由な詩

楽しかったり、嬉しかったり、悲しかったりする時、伝えたい思いがあります。
そんな思いを詩に込めて

いつだって

2016-10-08 22:15:55 | 
灰色の空がまた目覚めるとそこにあった
昨日の僕とは別れたはずなのに
意識して伸ばした手に雨粒の感触だけ
心おさえているのは泣きそうだから

最後の夢はもうどのぐらい前に見た?
飛ぶ鳥の行き先に思いをはせて
失くした昨日がさよならを告げても
何を言えば良いかが分からなくて

足音だけ重ねていく街角の古いメロディ
聞き飽きたのにただ懐かしく
破れたポスターの一角に背もたれたまま
目を閉じているのが精一杯だった

灰色の空がまた青く輝く気がしてる
もう迷いたくないと泣いていた日々
どこかで誰かが歌っていた優しい歌
雨上がりの空で思っている

いつだって駆け出していけるから

ガラスの人

2016-10-08 07:01:59 | 
ガラスの人は始まりの日を愛さない
ガレキにまみれて伸ばす指先
触れてみたものにいつも
傷つけられていたんだね

ガラスの人の涙は儚く
雑踏の風が乾く街に
もう何度目かの雨が降り
見上げることを忘れたんだね

ガラスの人の願いは悲しく
遠い過去に忘れ去られた駅舎
たった一つの窓辺から
さよならを告げていたんだね

ガラスの人は空を見上げて願う
明日の夢に翼を描き
傷つく弱さがまた
君と僕は同じなんだね