La Ermita の記録

メキシコ隠遁生活の私的記録と報告
 @ユカタン半島。

不法私有地

2016年07月26日 | ユカタン諸々

本日、メキシコらしい面白いことがあったので、記録。(通常の工事レポートは、ひとつ下にあります)

 

うちは21号線を折れてビーチに向かう道 (名前はマエバ) から、もう1回右に折れたところにある。マエバは左側右側とも木がボーボーで、車が1台通れる程度の幅に狭まっている。

 これがマエバ。

マエバから折れた先は、どこからが人んちでどこからがうちか、見ただけではさっぱりわからない。

 マエバを折れたところからうちの土地に向かって撮ったグーグルのストリートビュー。

これはおじさんが「売ります」広告に使っていた古い写真だが、一番右の白い家が建っている土地が、マエバから一つ目(木のせいで、道に面した土地とは言えない)。真ん中あたりに写っている小さい家が建っている土地が、二つ目。その向こうがうちで、白い砂地のところが一番奥(行き止まり)の土地。つまり、マエバを折れると4軒並んでいる(一番奥は家が建ってないが)ということ。

 上の写真の真ん中あたりで奥を写すとこんな感じ(8月8日撮影)。

ちょっと前に、裏の家のおじさんから「本来マエバの一部であるところを、誰かが誰かをだまくらかして売ったらしい」と聞いていた。車が通るところ以外は木がボーボーで歩道もへったくれもないので、私有地だと言われれば信じられる状態ではある。Lさんと我々は、「バカだな、きっと買ったのはカナダ人だ」などと笑っていた。

ところが昨日、マエバを折れるところの角に「売地10x42メートル」なるビニール看板が掲げられていた。ホリデーを海辺の家で過ごそうと遊びに来ていた隣と隣の隣の家の人たちが、書かれていた番号に電話してみると、「どうにかして」マエバの一部分を私有地化したんで売っても問題ないと言われた。

隣の隣(マエバから1軒目)は、本来の道の端を起点にして幅20メートルの土地だが、マエバの車道部分から10メートル幅の売地ができたとすると、境界を越えてくる。

 こんな感じ。

そこで今日、どうやってうちの土地の位置を決めたか、Lさんに尋ねてきた。Lさんは親方と一緒に裏の家の角から計測したんだが、うちの端から隣が幅10メートル、隣の隣が幅20メートルとすると(ってか、本当はそうなんだが)、そこから歩道であるべき部分となり、辻褄は合っている。

彼らとLさんがいろいろ話した結果、だまくらかして売った人間か、あるいは騙されたと知った買い手のどちらかが、市役所を買収して10メートル幅の土地を不法に私有地化したという結論に達した。

それだけでも驚きなんだが、金でどうにかしてしまう人間にはかなわないとばかり、隣と隣の隣とうち(Lさん)は、それぞれの土地を道からでなく10メートル幅の土地を起点にして区切ることに同意。つまり、玉突き状態で少しずつ奥へ移動するとのこと。

隣も隣の隣もうちも、土地のほぼ真ん中に家を建てているので、ちょっとくらい境界がずれても、左右のセットバックの幅が変わるくらいで大した問題はない(メキシコ的には)。

そのマエバから折れた、我々3軒の入り口が面している小道(19B通り)は、一番奥の土地のところでカクカクと折れてもっと先へ続いているはずだが、木がボーボーなので行き止まりになっている。つまり、マエバの1本向こうで21号線から折れる道にも同じく19B通りがあり、我々の土地の方へ向かっていて、我々側の一番奥の土地の先で行き止まりになっている。

うちら側の一番奥の土地は買ったまま放りっぱなしで、みんな持ち主に会ったことはないという。10メートル幅の違法私有地の影響で、その土地が狭くなるのか、カクカクと折れる19B通りが狭くなるのか、知ったこっちゃない、とにかく我々3軒は「最悪、境界線がずれるならずらす」ということで落着した。

一応、近いうちにLさんが、我々が抱き込んだ例の市役所の人間に会って、探りを入れてくるという。

「贈収賄 どうにかなるからされてもOK そうは言っても 誰かババ引く」



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