瀬戸際の暇人

今年も偶に更新します(汗)

愛の公開トークショー26

2008年08月02日 23時23分05秒 | ワンピース
チャッチャチャチャチャチャ♪チャチャッチャ~♪チャチャッチャ~♪チャラ~ラ~~♪――パパパパパパパン♪

――ナミちゃん(オレンジ)を探せっ!!

本日紹介するナミちゃん(オレンジ)はこちら!――↑琥珀って光を当てるとオレンジに見えるよね~って事で。(↑)


どうオチを着けるのか、そろそろ自分も不安になって来たバトンの続きです。(汗)



●ちょっとした事から喧嘩になってしまいました。原因は何?

「最初にナミさんが来た時、ナミさんの居る世界は、このジャンプの中に在る事を確認して貰いましたよね。
 つまりこちらから見てナミさんは二次元人…『ワンピース』と言う名の漫画のキャラの1人で在ると。
 自分はその『ワンピース』のファンで、漫画を読む事によって、ナミさんやナミさんの仲間の素性を詳しく知っているのです」


ナミさんの正面に座る自分は、件の34号を手に、彼女の素性をどうして知り得たかの理由を説明した。
改めて言葉にすると非現実極まりなく、とても真顔で話せるこっちゃない。
目の前のナミさんも頷きはすれど、今一狐に抓まれた様な顔をしている。
自分の手からジャンプを受取り、パラパラと頁を捲る瞳は焦点が呆けている。
そうして『ワンピース』のラスト頁まで来ると、彼女はその手を止めて、呼びかける仲間の顔を切なげにじぃっと眺めた。


「確かに……こうしてはっきり目にしてる以上、信じない訳にはいかないけどさ…。
 けど正直信じたくないわ!
 私達の今迄の冒険が、1人の人間の手で描かれた絵物語だなんて!
 だって私は、こうして実体を持った人間なのよ!皆だってそうだわ!!
 己の意思で道を切り拓いて来たってのに…全て決められたルートだったってェの!?」


段々と高ぶっていくナミさんの声を、自分は静かに遮る。


「或る作家が、こんな事を言ってました。
 
 『私はこの世界を創造したが、生出した瞬間、世界は私の手から離れた。
  最早世界は私だけのものでなく、受取った読者や、キャラクター自身が紡いで行くだろう』

 詭弁に聞えるかもしれませんが…ナミさんや、ナミさんの仲間は、己の意思で確かに存在していると、自分は思います。
 創造主は作者だとしても…自分の様なナミさん達の世界に憧れる人間が、原作とは異なる世界を日々拡げてるとしても…産声を上げた瞬間、キャラクター達は全て『人』となり、己自身が道を選び歩み出すと――」

「――つまり、『世界は居る人間の想念の数だけ、無数に存在する』と?」

「まあ…考えてみりゃ、自分やこの世界だって、誰かが描いた絵物語かもしれないし…」

「だとしたら駄作ね。あんたみたいな面白味の欠片も無いキャラが出て来る物語なんて、誰も読もうとしないわ」


意地悪く微笑むナミさんに、自分は頬を掻きつつ照れ笑いで返した。
だが直ぐに笑いを引っ込めると、ナミさんが勤めてるのとは別のコンビニで買ったジャンプ34号を鞄から取り出し、彼女の手に渡した。


「抽象的かつ支離滅裂だと自分でも思います…ですが実は、自説を裏付ける様な事実が見付ったのです」


手渡されたジャンプを、ナミさんは首を傾げて捲って行く。
もう幾度も目にした展開を追いながら――ラスト頁に差し掛かった時、彼女の視線はぴたりと止った。


「何これ!?ラストシーンが違ってる…!」


呆然と呟くナミさんを前に、自分はゆっくり頷いてみせた。


「そうです…世間に出回ってる『ワンピース』は、ナミさんが抜ける事無く、次回に続いています。
 抜け出たのはあくまで自分が持っていたジャンプのみ」

「……どういう事なの?」

「さあ…?ただこれで…ナミさんが抜け出た世界が分化し、1つのパラレルワールドが形成されたっつうのが実証されたと言いますか…」

「…どうしよう…どうしたらいいの?
 ねェ…私……元居た世界に、ちゃんと戻れるの…?」


ジャンプを床に落とし、力無くナミさんが尋ねる。
顔からは血の気が失せ、透明な涙をいっぱい溜めた瞳は、ウルウルと歪んでいた。
気丈な女のコといえど、流石にこれは堪えて当り前…。
一か八かの勝負を賭け、敢えて自分は軽いノリで答えた。


「ナミさん――暫くお時間かかるようですんで、その間海の見える島までリゾート旅行にでもお連れ致しましょうか?」


――ベンッッ!!!!


「馬鹿ァァーーー!!!あんたなんか、それこそ頁の隙間から落ちて、どっか行っちゃえーーーー!!!!」


ジャンプを自分の顔面にブチ当てたナミさんは、泣きながら続く間に駆け込み、襖を閉めて閉じ篭ってしまった。

置き去りにされた自分は、当てられた衝撃でヒリヒリ痛む顔面を撫でつつ、「やっぱり逆効果だったか…」と低く呟いた。




その5に続】



…昔平井○正とか新井○子とかが、こんな自己満足小説書いてたよな~と思い出してみたり。(苦笑)

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