台南・ダイアリー

台湾の台南市で3年、新竹市で2年駐在して、色々な所へ行ったり美味しいものを食べたりしました。

萬川號-台南包子研究中心第拾壹個

2005年11月13日 | うまいもの





多分、
”台南で一番有名な肉まん屋 ”
は、
” 萬川號 ”
だろう


このBLOGでは、
有名なミセは紹介があとまわしにされてしまう傾向があるが、
いくらなんでも、

”台湾全土の有名肉まんを分析する”

- っていうキャッチで続けている
” 台南包子研究中心 ”で、
台湾全体としてもすごく有名なこのミセを、
いつまでも放っておく訳にはいかねー。

そーいうわけで今回は、
開業が清代の光緒年間 ( 1862~1873年 )だっていう
台南肉まん界の老舗中の老舗
” 満川號 ”
の肉まんについてバチっと分析をやるゾ。

それと、
” 台南包子研究中心 ”
シリーズも今回でいよいよ11回になるので、
今まで10回分の
” 台湾全土の有名肉まん ”
のリンクを下に貼っておくので、
今回の記事を読むのに、過去の記事も参考にしてみてくれ。

” 1-新竹黒猫包 ”
” 2-台南包子禄 ”
” 3,4-台東東河包子 ”
” 5-高尾金獅湖包子 ”
” 6-台北潮州包子 ”    
” 7-台南大菜市 ”  
” 8-鹿港振味珍 ”
” 9-嘉義就是我包子大王 ”
” 10-台南大道包子 ”  



( 萬川號の地図 )

萬川號は、以前この
”台南包子研究中心”シリーズで紹介した
” 禄記 ”
のある清水宮の近く、民権路と青年路の交差点にある。




左上は、萬川號の店内の様子だ。
ここは、一番上の店構えの写真から見てもわかる通り、
普通の肉まん屋とはぜんぜん違って、
すごくきれいで大きな店舗で、
肉まんや水晶餃、その他色々な菓子類を売っている。

右上の写真は、肉まんをふかしている様子だが、
萬川號の取り扱い商品がどんなに多くても、
一番の売れ筋が、やっぱり肉まんであることに変わりはない。
左上の写真のお客さん達も、
みんな肉まんを買おうと思って並んでいるんだ。

でもここは ” 禄記 ” とは違って、
開店時間中は、大量の肉まんをずーっと蒸し続けているから、
いつ行っても、買えないってことがなくて安心だゾ。




左上の写真は、萬川號の肉まんの外観だ。
大きさは中くらいか少し小ぶりで、こんもりした形が可愛らしい。
表面は滑らかで、全体に緻密で上品な感じがする。
特筆すべきことは、手作業で作られているのに
一個一個に大きさや形の差が殆どないことだ。
ここの肉まんなら、
箱詰めにしておつかいものにしても十分通用するゾ。
( 禄記の肉まんもウマいけど、
  ちょっと外観がワイルドすぎて、贈答品には使いにくいからなぁ。 )

右上の写真は、肉まんの断面だ。
卵の黄身としいたけが、ごろっと入っているのが見える。
皮はきめが細かくて十分膨れていて、だれたところがない。
黄身のぼそぼそした食感が嫌いな人は、黄身なしも買えるヨ。
( 有りが25元で、無しが20元だ。 )




さて、いよいよ上が
” 台南包子研究中心 ” メンバーによる
萬川號の肉まんの分析結果で、凄い高得点がついている。

皮の点が特に高く、
QQの感じも味のほうも申し分ないようだ。
一方餡の方は、味はおいしいけれど
ちょっと汁の量が足りないという評価になっている。

香りについてだが、
かなり五香の風味がつけてあるので、
台湾ローカル二人+オレは、
「 中華肉まんはこうじゃなきゃナ! 」
っていう感じで、高い評価をしているが、
あまり台湾に慣れていない人には少し抵抗があるかもしれない。

オレ個人の意見を、ちょっとはっきり言ってしまうと、
ここの肉まんは、 ” 禄記 ” のと同じで、
餡に入った黄身とかしいたけの特殊な具で点を稼いでいる 感じが無くもない。
全体にウマくて優等生なんだが、
これまでに紹介してきた
他の、特殊な具が入っていなくても
「 ハッ! 」
とさせるほど美味しい肉まんを出す
超一流のミセにはちょっと勝てないかもナ。

台南で萬川號と並んで有名な禄記と較べてみれば、
餡の汁が多い点では禄記が上だが、
皮の部分とか、できばえの美しさで萬川號がリードして、
まぁ互角だと思うネ。
どちらも完全手工製で、添加物とかは一切ないゾ。




左上の写真は、萬川號の店名の由来を書いた看板だ。

右上は、萬川號のもうひとつの顔、
色々な種類の菓子類。
どれもなかなかウマイし、肉まんと違って日持ちするから、
お土産には最適だ。
日本人向けのアレンジがされてないから、日本の中華街なんかで買うのとは、
味とか食感がかなり違うゾ。
下に、いくつか菓子も紹介しておく。




上の写真は、左から
” 鳳梨酥 ( フォンリースー、パイナップルケーキ ) ”
ケーキの部分がふわふわして他のミセとは違うものだ。
” 杏仁酥 ( シンレンースー、アーモンドクッキー ) ”
杏仁/アーモンドのことを日本で 「 あんにん 」 と言うのはなぜだろう?
” 緑豆椪 ( リュイトウポン、緑豆のまんじゅう ) ”
中秋節によく食べる台湾のまんじゅう、
餡がそれほど甘くなくて ( 日本のまんじゅうと比べれば全く甘くない )
オレは結構好きなものだ。




上の写真は、左から
” 銅鑼焼 ( トンラーサオ、どら焼き ) ”
形が違うけれど、日本のどら焼きと基本的に同じものだ。 餡は甘くない。
” 古月餅 ( グーユエピン、昔風月餅 ) ”
ゴマがのった月餅。
” 蒸蛋糕 ( ツェンタンカオ、蒸しケーキ ) ”
普通の蒸しケーキだが、もっちりしてなかなかウマイ。



さて最後になるが、
台南でもいっとう有名な
” 萬川號 ” と ” 禄記/包子禄 ” 。
黄身としいたけが入った餡の肉まんや、水晶餃といった
同じようなものを売っていて、場所も近所にある。

これは実は、
両方のミセが開業した清代の同治年間には
台南のこの青年路のあたりが、
肉まんと水晶餃を売るミセが大量に集まった地域で、
その内、100年を超えて生き残ったのがこの2件だっていう理由による。

萬川號の創始者 ” 陳源 ” は、
もともと永康の人間だったが、
青年路の肉まん地帯に自分もミセを出して、
自慢の上品なつくりの肉まんで、他を差別化して生き残ってきた。
終戦時には、米国の爆撃でミセが壊れてしまったが、
少し移動して現在の場所でまた商売を軌道にのせた。

今のミセのきれいな外観から想像するのと違って、
萬川號は、決してビジネス重視のミセじゃあない。
どんなに品物が売れても絶対に支店を出さず、
ずっと、
” 本店一店で手作りの肉まんを作ること ”
にこだわり続けて商売している、すごく律儀なミセなのサ。



- てぇことで今回はおしまいだ。


    (^0^)/~~  じゃあネー ♪



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一昨昨日は、ジムでウェイトと、5kmJOGをやりました。
一昨日は、10km位歩いてみました。
昨日は、8km位歩いてみました。
今日は、ジムでウェイトをやりました。




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1 コメント

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いってきました (さいれん)
2009-09-14 15:49:46

自分には黄身無し(25元)の方があいました。

同僚は”五香”の匂いにヤラレ一口でパス、でも鳳梨酥や杏仁酥は気にいった様で
土産用に色々と買っておりました。
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