台南・ダイアリー

台湾の台南市で3年、新竹市で2年駐在して、色々な所へ行ったり美味しいものを食べたりしました。

高雄金獅湖肉包-台南包子研究中心 第伍個

2005年05月12日 | うまいもの


さぁ、今日は、
台湾中の ” 超有名肉まん ” を分析していく、
” 台南包子研究中心 ” シリーズの第5回だ。

このシリーズでは、これまで、

第1回   - 新竹 黒猫包
第2回   - 台南 禄記
第3・4回 - 台東 東河包子

なんていう、日本でも知られている様な
超メジャーなミセばっかり 扱ってきた。

だから、
ちょっと 台湾の肉まんに詳しいヤツなら、
” 次に取り上げそうなミセ ” を聞いたら、

「 鹿港の ” 振味珍 ” か、
  嘉義の ” 就是我包子大王 ” に違いない。
  ひょっとすると、台北の ” 三六九 ” かもしれない。 」

みたいな想像を、するんじゃないかナ。

だけど今回は、
今までの、超メジャー路線 をちょっと外れて、
高雄の、 ” 金獅湖 ” という所で商売をしている
信じられない程すごい人気があるのに、
今まで、全く名前が知られていなかった、
ちょびっと カルトな 肉まん屋を 紹介/分析するゾ。

そして、その、
” 人気があるのに名前が知られていない ”
っていうのは、有る意味では、当たり前なんだよナ。
だって、そのミセは、

” 店名の無い肉まん屋 (!) ”

なんだから。


今回のレポートは、
主に、高雄に住んでいる no-su が持ってきた情報によるもので、
no-su によると、このミセは、
” 高雄日本人会 ” 4月号の会報にも載っていて、

” 普通の日本人 ” は誰も知らないけど、
” 高雄に住んでいる日本人 ” にとっては、
メチャメチャ有名なミセだ
- っていうことだった。

上の写真を見ると、
なんだか、カンバンも何も無い、工場みたいな店がまえだし、
このミセの営業方針自体が、
” ミセの名前はつけない、宣伝はしない、取材にも応じない ”
という、徹底した秘密主義なもんで、
今まで口コミでしか、その存在が知られていなかったんだ。

オレについて言うと、
以前、台南の ” 禄記 ” について書いたとき、
ローカルの人が、すかさずコメントで紹介してきてくれたんで、
そこで、はじめてこのミセのことを知ったのサ。


  

左上の写真が、
今回紹介するミセの、売り物の全てが書かれたメニューだ。

知らない人のために、ちょっと説明しておくが、
” 花巻 ” は、醤油味のネギを、延ばした饅頭の生地に乗せて、
        ” くるくる ” っと巻いてから蒸したもので、
” 豆沙包 ” は、あんまんのこと、
” 饅頭 ” は、何も入ってない生地だけのまんじゅうだ。

右上の写真は、
蒸しあがった肉まんに群がるお客さんだ。
” 禄記 ” と同じで、
蒸篭を豪快にひっくり返して、広げた布の上に肉まんを放り出すので、
肉まんが、全部上下逆になっている。

この写真に写っている肉まんは、
ここで使っている 特大蒸篭の3枚分位なんだが、
全部で、大体70~80個位ある。

人のうわさで、このミセは、忙しい時には、
「 4つのかまどに 12枚ずつ特大蒸篭をのせて、
  次から次へとガンガン蒸している。 」
っていう風に聞いた。

するとこのミセでは、
一度の蒸し時間を、長いめの ” 15分 ” としても、
1時間あたりに、

4×12÷3×80×60÷15 = 5120個

の肉まんを、蒸していることになるナ。
   ( ドッヒャー! )

まぁこれは、ちょっと大げさかもしれないが、
それでもこのミセの人気というのは、
ちょっと 想像を絶したものがありそうだ。
( 何も宣伝してないのにネ )

 

左上が、このミセの肉まんの外見だ。
ここでは、珍しく、肉まんでなく、あんまんの方に紅色のマークがついている。
( 日本流だね )
ちょっと、写真からは判りにくいが、
ここのまんじゅうは
「 デカイ! 」。

右上の写真は、肉まんの断面だ。
皮も厚いが、餡の量がすごい。
まるで、大きな肉団子が
「 ごろごろり~ん 」
と、入っているような感じだ。

皮は、結構発酵が進んでいる様子で、
” ふっくら ” しているが、ちゃんとQQした感じもある。
だが、何よりオレが言いたいのは、
「 皮の味がまっとうだ! 」
ってことだ。
余計な味付けが全然なくて、
塩と小麦だけで、ちょうど良い具合の
「 肉まんの皮の味 」
っていうものを、完成させているゾ。 

そして、
オレ以外のスタッフは、餡の味の方を絶賛していた。

餡の量がすごく多いので、
あまりくどくない味付けにしてあって、
口いっぱいにほおばるのに最適だ。
ごま油の風味も適当だし、
結構いっぱい入っている焦がしネギも、
な~かなかセンスが良い。

と、いうことで、
オレ達の今回の分析結果は、下の表の様になった。





おぉ、すごい高得点だ !

特に、vivian が、過去一度も出たことがない
” 10点 ” を、
” 餡の味 ” につけているのが
光っている。

う~ん。
「 金獅湖の 名無し肉まん屋、 あなどれん! 」


分析は、以上のようなところだが、
しかし、ここで終わっては
” 台南包子研究中心 ” も、
他の凡百のサイトと同じになってしまう。

今日は、
台湾の人も全然知らない、このミセの来歴を
ほんのちょびっとだけ ( 聞いても、あまり教えてくれなかったので )
書き足しておく。

****** 来歴 ******

このミセのラオパンは
” 胡さん ” って言う人で、
十数年前から、ここにミセを開いているんだそうだ。

そして、気になる、ここの肉まんの作り方なんだが、
他の有名な肉まん屋とは違って、

” 福建省の料理人から、肉まんの作り方を伝授された ”
( 実は、有名店の元々のレシピは、福建省から来ているケースが多い。 )

のではなくて、
” 独学と自分の工夫だけ ”
で、ウマイ肉まんの作り方を開発し、
今までずっと、改良を加えてきたんだそうだ。

****** 来歴おしまい ******
( ほんとにみじかいナ。 )

 


左上は、あんまん と 肉まんの断面だが、
このミセは、あんまんも ウマイ!

他のミセみたいな、練った中華アン じゃなくて。
粗いめの網でこした、こしアンみたいな感じだ。
あまり、甘すぎないで、小豆の味も楽しめるし、
皮との量のバランスもちょうど良い。

肉まんより少し大きいから、
小食の人なら、一個で腹いっぱいになるゾ。


右上は、金獅湖風景区の地図だが、
金獅湖は、ドーナツ型の池みたいな湖で、
真ん中に島状の陸地がある。
その陸地のところに、2軒の寺があって、
西側にある大きい方の寺の、湖を隔てた向かい側に、
この肉まん屋のミセがある。

ここまでは、高雄の中心地から
車なら10分位 ( 中山高速道路の鼎金インターそば )
自転車でも、30分位で来られる。

近所は、散歩には、ちょうど良い環境になっているので
高雄に 来る人/住んでいる人 は、
休日に散歩がてら、肉まんを買いに来るのも良いかもしれないネ。
( ありゃ、この終わり方、前回と同じになっちゃったヨ。 )
    

と、いうことで、今回の報告はここまで。
チャン、チャン ♪



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一昨昨日のヒット数 - 484
一昨日のヒット数 - 500
昨日のヒット数 - 423

一昨昨日は、ウェイトと、夜に成功大学のトラックを14km流して走りました。
一昨日は、練習は休みでした。
昨日も、練習を休みました。
今日は、朝、ウェイトをやって、夜には雨がふったので
    トレッドミルで 750mX6本 のインターバルをやりました。

舒跑盃ロードレースまで、あと10日
今年は、去年の雪辱なるでしょうか?

ここに来て、妙に増加気味の体重が気になるけれど、
” うまいものを食べること ”
はやめられない !

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2 コメント

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ちまき (りんず)
2005-05-26 12:54:08
台南といえば肉粽でしょう・・・?!この間友達と創業100年の老舗に行ってきました。店の名前はちょっとはっきり覚えてませんが。そこのは1人では食べきれないくらいの大きさで2人で1個が丁度良かったです。確か「自発号虎」このような名前の店だったと思う。中の具財は肉の他に海鮮や卵も入ってておいしかったですよ☆一度お試しあれ~!
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りんず さんへ (kool_tada)
2005-05-27 00:03:39
りんず さん、



コメントありがとうございます。



りんずさんがお友達と行かれたのは、

”再発號”という、台南でも一番有名な粽屋さんではないでしょうか。

開業は、清の時代の同冶帝の頃と言いますから、1860年代の頃と思います。

大変古くからあるお店ですね。



本店は、民権路で、このBLOGで紹介している”上海華都”の斜め向かいにあるので、こちらにいかれたのかな、と思います。

ちょうちんが印象的な店構えです。



支店が、別に紹介した”哈焼一族 ”がある崇明路にありますが、こちらは内装が現代的なお店です。

近くにはタイ料理を出す音楽パブの”MALIBU”もあって、なかなかしゃれた一帯になっていますよ。



もうすぐ、端午節なので、粽について何か書こうかなと思っていますので、

再発號か、もう一つの有名店の 海龍號か、もしかしたら 自作の粽に挑戦した話を書くかもしれません。



頑張って、面白い記事を書きますので、またお時間がおありの時に、是非お立ち寄り下さいね。



では!
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