北極のペンギン(7)

2017-12-18 21:41:36 | 童話
「ペンギンさんはどうして北極へ行ったんですか?」
「シロクマさんが困っているので、相談するために行ったんだよ。」
「何の相談に行ったんですか?」
「北極の氷が溶けて、シロクマさんがエサを捕れなくて困っているので相談をしに行ったんだよ。」
「相談して、これからどうするのですか?」
「人間のみんなに温室効果ガスを少なくするようにお願いをするんだよ。」
「それでは、ここで人間のみんなにお願いをしてください。」
「人間のみなさん、北極の氷が溶けて、シロクマさんがエサを捕れなくなって困っています。温室効果ガスを少なくするようにお願いします。」
「分りました、みんなで温室効果ガスを少なくするようにしましょう。そして、国連の事務局へ南極代表として会議にペンギンさんが出席できるように、働きかけます。」
「お願いします。」

僕はテレビ出演が終ったので、何日もかかって南極のお父さんやお母さんが待っている所に帰ってきました。
「お父さん、テレビに出演してシロクマさんの困っていることを人間に話したよ。」
「えらいね。」
「すばらしいわね。」
そして、しばらくして国連の事務局から連絡があり、温室効果ガス削減会議に南極代表として出席しました。
「あっ、シロクマさんも北極代表として出席できたんだ、良かったね。」
「ああ、ペンギンさんのおかげで会議に出席できたんだ。人間のみんなに温室効果ガスを少なくするようにお願いしようね。」

こうして、国連気候変動会議に、北極代表のシロクマさんと南極代表としてペンギンの僕が毎年出席して、どうすれば温室効果ガスを少なくすることができるかを人間のみんなと相談しています。

        おしまい