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なにか危険を感じるシャドーバンキング

2013年06月20日 13時22分59秒 | 日記
 最近経済紙に中国のシャドーバンキングと言う記事が出るようになりました。

 アメリカで発生し大騒ぎをしたサブプライムローン以上に、国際経済をも揺るがす大問題になる予兆があります。

 簡単にいえば正規の銀行以外のルートからの貸し出しですが、中国の場合は最近の経済規模も大きいため、実に日本円換算で500兆円規模であるとのことです。

 いっきょに全てが破綻する事はないでしょうし、中国政府も強制的な措置をとるでしょうが、最近の速報値で見るように中国経済の成長が大幅に鈍化してくると、シャドーバンキングの破綻として火を噴きだす可能性が大である事は間違いありません。

 日銀のジャブジャブのマネー発行が回りまわって、シャドーバンキングに使われている事も十分考えられます。そちらに回った投資はまず回収不能でしょう。

 中国の場合は破綻した企業の従業員や家族の不満が原因で暴動に発展する事もあり、隣国の我々も、このシャドーバンキングを注視しておく必要を感じました。

 事と次第によると日本の株価なども、とばっちりを受けて大暴落の可能性もあります。

 ささやかな資産をお持ちの読者の皆さま方も、十分注意しておいた方が良いと思う次第です。

 なお、シャドーバンキングに関しての分かりやすい解説が、Yahooニュースの中で、三重大学の児玉教授が出稿されていますので以下に転載いたします。(本文が長いため、筆者の独断で一部割愛してありますがご了承ください。)

中国、金融危機は来るのか?~シャドーバンキングの資金運用額が急増
児玉 克哉 | 三重大学副学長・教授
2013年5月26日 17時34分

 中国の凄まじいばかりの経済成長の「バブル性」はずっと指摘されてきました。
 しかし、ここにきて、かなり真剣に中国の金融危機がささやかれています。その最大のポイントはシャドーバンキングの資金運用額の増大です。シャドーバンキング(影の金融)とは私的融資や信託ローン、ノンバンクからの借り入れ、資産運用商品を通じた銀行の簿外預金などです。

 シャドーバンキング業務の規模は大きいことは分かりますが、その正確な数字さえ不明な状態です。中国社会科学院が4月25日にまとめた報告では、銀行による簿外の資金運用規模は明らかになっているだけで、2010年に5兆5400億元だったのが、11年に9兆8100億元、12年に14兆5710億元に達しています。12年の名目の国内総生産(GDP)に対して約29%の規模となっていて、2年間で約2・6倍に膨れあがっていることがわかります。

 アメリカのムーディーズ・インベスターズ・サービスが最新リポートで示している数字はさらに大きい。 私的融資や信託ローン、ノンバンクからの借り入れ、資産運用商品を通じた銀行の簿外預金などシャドーバンキング業務の規模は2012年末までに29兆元に達したとしています。2010年時点では17兆3000億元だったものが膨れ上がっています。

 そもそも、影の金融、闇の金融といわれるだけあって、実体は正確にはつかめない部分があるようです。29兆元を現時点のレートに換算すると、実に478兆5000億円。銀行の通常の貸し出しが抑制され、銀行から資金を調達できなかったところは、このシャドーバンキングに頼ったようです。これだけの額となると、社会問題化は避けられません。そうしたシャドーバンキングの利子はものによって異なりながらも、10%を大きく超えることとなります。つまり、中国経済が高度成長を続けることによってのみ、返済が可能になる仕組みなのです。

 現在、中国経済の成長は鈍化しています。これまでのいけいけどんどんの経済発展時とは状況が大きく変貌しようとしています。ベトナム、タイ、マレーシア、インドなどといった国が成長を遂げつつあり、中国でなければいけない、という雰囲気はなくなりつつあります。

 低成長に入っても、普通なら問題は大きくならないでしょう。しかし、シャドーバンキングからの資金運用がかなり実質的な部分をしめるとなると、利子だけでも半端ではありません。シャドーバンキングからの資金は、正規の銀行からのものでないので、不履行があっても社会システムに大きな影響は与えない、とみる人もいます。シャドーバンキングからの取り立てがどれくらい厳しいかによります。一般的には、こうしたシャドーバンキングからの取り立ての方が、銀行からの取り立てより厳しい。高利子の返済をまずは優先させますから、銀行も苦境に陥ります。シャドーバンキングの貸し手も返済が不履行となると、大きな痛手を被ります。

 私は、中国の場合には、金融システムの問題にとどまらない可能性があると危惧しています。つまり、経済成長が鈍化し、支払いが不能になった時、貸し手も借り手も苦境に陥ります。企業が倒産したら、関連企業も苦境に陥ります。その時、中国では暴動が起きる可能性があるのです。金融システムだけでなく、社会秩序の問題に発展する可能性があるのです。

 中国金融危機の可能性はありますが、絶対に起こしてはいけないということから、政府はなりふり構わない対策をとるでしょう。7月、8月金融危機説があります。おそらく当面は危機を回避することと思います。ただ、額が額だけに、ずっと危機を先延ばしにすることができません。中国経済のこれからの展開にも大きく左右されます。中国経済の成長がさらに鈍化すれば、7月、8月は越すことができても、1~2年の間に深刻な状況が訪れる可能性は高いといえます。様々な意味で巨人となった中国。その動向は、日本はもとより、世界に大きな影響を与えます。サブプライムローン問題以上の問題となる可能性があります。

(以上、貼り付け終わり。一部は独断で割愛部分あり。)