妖怪大魔王・コバ法王日記

オートバイを分解して磨き、正確に組み立て独自理論でラインを探り、ストップウォッチと頭脳で感性を磨き、日々の想い語ります

1990年、一週間後のジムカーナ大会の為に、東京・KSR練習会への遠征動画

2022-04-25 10:34:28 | 走行動画の紹介

  
妖怪・小林がカワサキZ750GPで、一週間後のジムカーナ大会のために、東京で開催された KSR練習会へ遠征した動画です。



This is a video of Gymkhana YOKAI riding the Kawasaki Z750R expedition to a practice  session in Tokyo for the tournament one week later.



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コラム記事・『 その見方、考え直しませんか?』、執筆中です

2022-04-23 14:27:50 | ライディングの基本・妖怪講座

『 前を見て!』

人には「前を見る時は、顔を上げるべきだ!」という固定観念があります。そして、日本では見た目で判断されやすいのか、顔をあげていないと良くない印象があるのか、授業中に注意されたりします。 そして、オートバイの運転でも、特に安全運転講習と銘打った会場では、受講者の顔の向きをチェックして、インストラクターの「前を見て!」という声がよく響いています。しかし、これは危険な事だと僕は考えているのです。


そう考えている理由は二つあります。 一つは「顔を上げると、視野が狭くなるから」、二つ目は「バランスが崩れるから」です。

 

『 水平視野を広く 』

オートバイの運転で大切な視野は「水平視野」だと思います。道路の上を走り続ける限り、対向車や自転車・歩行者も道路の上を移動している限り、一番大切なのは道路上を見回す「水平視野」です。そして、顔を上げている状態が一番「水平視野」が広いとは限らないのです。


個人差はありますが、頭を少し前傾させている状態こそが、左右の視野が広がるので、60 ㎞/h 以下の一般道では安全だと思うのです。

 


『 バランスが大切 』

バランスと言っても、他人が見た時のバランスではありません。 オートバイを運転中は、頭を無暗に振って左右を確認すると、大切なバランスを崩して進路を乱しやすいという事。これは、ライダーなら殆どの人は体験済みでしょう。

ただ、インストラクターや採点教官が居る会場では、とてもバランスを崩しやすい 低速走行時や、タイヤへの荷重が抜けやすい旋回中に限って、頭を振って顔を向ける事が求める “悪習” があるのです。



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以上の様な内容でコラム記事をまとめる予定ですから、もっとオートバイを上手に安全に乗りたい人はご期待ください。 なお、このコラム記事は、【オートバイの基本講座】の  “体” カテゴリー  で最初の記事になる予定です。 ようやく、このカテゴリー記事も始められそうです。  

 

 


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フロント車高に関する考察(その2)「セルフステア」

2022-04-14 05:21:57 | オートバイが教える、...

 

フロントの車高調整の大切さを分かりやすく解説するコラムの作成を進めている最中で、オートバイの特性をうまく説明出来ない事を見つけてしまった。それは「セルフステア」と呼ばれている、車体をバンク(傾斜)させると自動的にハンドルがバンクさせた側へ切れる現象だ。

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「セルフステア」は自転車にも備わっている特性で、TVでも見かける光景を挙げると、トライアスロン競技での中継区間を自転車を押して走る場面で、サドルに片手を置き、微妙な傾斜コントロールでハンドル操作をしながら進む選手も少なくない。

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なぜ、「セルフステア」の原理が問題になるかと言えば、前後の車高バランス調整を行なう際、車高バランスが釣り合うポイントでは、フロントの車高の 1㎜程度の違いで「セルフステア」の表われ方が変わってしまうからだ。
フロンの車高の 1㎜ の違いで「セルフステア」の表われ方が変わるのなら、「セルフステア」はフロント車高に影響されるのか? それとも、キャスター角なのかトレール量なのか、正確に理解していなければ解説はできないだろう。

そこで、「セルフステア」の発生原理について、あきらめずに探究するつもりでいるが、完全に理解している人の教えを請いたいとも考えています。下のイラストで示しているように、複数のキャスター角とトレール量を組み合わせた 4つのセットの中で、セルフステアが発生する組合せを一緒に考えて欲しい。きっと、この組み合わせの考察を深めていけば、必ず 原理が分かりやすく理解できると信じているのです。
 




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“現代っ子” の 新築くん

2022-04-11 03:00:33 | 日記

   
隣の 新築 くん
毎日、元気に、すくすくと育っています。
誕生した時には、きっと、見間違える姿になっているでしょう。
 
そして、今の段階だからこその “現代っ子” らしさが一杯です。
運搬が容易て、現場で簡単に組み立てられるように、
組立て公差を充分にとった、長くない部材ばかり目立ち、
数種類の木質の部材を、大胆にパズルの様に組合せ、
法律の求めに応じて、“お守り” の様な金具も打ち付け、
強度が不足する部材の端部には張り合わせ加工をして、
立派なものです。
 

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現代の車とよく似ています。
あらゆる技術を駆使しつつ、可能な範囲で安価に仕上げ、
最新の通信ネットワーク機器に対応させつつ、
安全基準には 胸を張れる車ばかりですから。
  
ただ、気になる事もあります。
国内外のサプライチェーン企業を活用して、手早く組み立てて、
最新仕様の車ほど、購入後 2~3年で壊れる家電品を連想します。
通信規格が最新でも、10年後には使えない規格にもなります。
  
幼少期、100年以上前に建築された家屋を見てきた目には、
何年間、当初の性能を発揮できるか、不安箇所ばかり。
“ 現代っ子 ” には真の価値を見せて欲しいと願いますが、
もし、話題の “ 3Dプリンター建築 ” が同程度の価格なら、
僕は、きっと、そちらを選ぶ公算大です。
  
いや いや!
お金が無いから、車を買うにしても、30年落ちの中古を
直しながら使います !!




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『 クリニック 』イベント、受診感想文 「バイクが走ること、ようやく感じました ・」

2022-04-10 20:52:44 | GRAのお仕事

    
  この「感想文」は、開催イベント『オートバイとライダーのための “クリニック”』を
       受診した方の、GRA 公式Webサイトに掲載した感想文を転載しています。
       コース図  や詳しい内容は、下記の URL画像 をクリックすると確認できます。
        https://gra-npo.org/publicity/impress/2022/20220327_imp.html


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こんにちは 小林さん
3/27のクリニックありがとうございました
感想文送らせていただきます

朝は、少し冷え込んでましたが 桜も咲き いい天候の元一日過ごせました


『 課題はフロントの車高調整 』

課題は、フロントの車高調整でした
以前にフロントのスプリングを0.85kgf/mmに変更しましたが 固さが気になっており、
思い切って0.70Kgf/mmに変更したので 今一度 調整を行いました

 

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・(純正は1.00で一度0.95に変更後0.85にしていましたが  0.80, 0.75は、取り扱いが
  ないとのことで0.70にしてみました)

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小林さんから、イニシャルとプリロードの違いの説明を受け 勘違いに気づきました
フォークを組み立ててからイニシャルをバネのレート差分 押し込んでいたのですが、
組み込み時にバネを押している分が抜けていました



『 バランス調整の後の確認走行で 』

午後より、ジグザクコースでの180度旋回の練習 ノーブレーキでのターンと、
ブレーキ使用でのターンの練習。 そののちに、ミニコースにての走行を行いました

 

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前後の前後のバランスが取れたことと、柔らかいスプリングのおかげで
以前まで、ハンドルを切りながら曲がっていたのが バイク任せで曲がっていくことが
感じられるようになりました
小林さんのおっしゃる、人が走るのでなくバイクが走るということを
ようやく感じることができました。

以上、ありがとうございます。

 

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【 担当講師より 】

こんにちは R さん 先日の “ クリニック ” の 受診、お疲れさまでした。
フロントのスプリングレートを交換されたと予約時にお聞きしていたのですが、なぜ、0.85 Kgf/mm から 0.70 Kgf/mm へと、スプリングレートを 2割近く変更されたとの事で、一気の大幅なレートダウンに対して、車両とライダーがどこまで対応できるかが不安でした。しかし、当日の様子で見る限りは、一歩前進、以前よりは良いバランス点が見つかりそうですね。


■ スプリングレート ■

欧州で販売されるスポーツタイプからツーリングタイプまで、フロントのスプリングレートは、この10年余り、以前よりも大幅に高く設定する傾向がある事を、様々な車両を試乗して実感しています。年々、性能が向上する一方のタイヤ性能に対応して、フル積載状態で 200㎞/h以上で路面ギャップを通過したする場面でも、フロントの安定性を失わせない対策をすれば、押しなべて 1.0 Kgf/mm や 0.85 Kgf/mm 以上のスプリングレートを採用する車両が増えた事は理解できます。しかし、残念な事に、低体重で積載重量が少ない日本人ライダーが 60㎞/h の一般道を走行する場面では、特に 雨天、路面ペイントやギャップ通過時にはグリップ感が足りず、とても楽しくない(恐いとも言いますが)思いをするのも事実です。

スプリングレートを低く下げると、路面の凹凸に対してストロークしやすくなるので、一般的にタイヤのグリップ力は高められます。 また、より長いストロークで運動荷重を支えるので、操縦性も高まります。(ストロークの長いオフロード仕様車が操りやすいのと同じです)。ただ、(無いモノねだりしても仕方ありませんが ・・・) 私の経験から言えば、あの車重と出力(加速が良いとアクセルOFF時にフロントに移動する荷重も大きい為)には 0.75 Kgf/mm 程のレートは必要かも知れません。一つのレートで全ストロークをカバーするシングルレートである事を考慮すれば、留意すべき点の一つになるでしょう。


■ 最適な 1G'時(乗車時)車高 ■

今回が 2回目の 車高バランス調整でしたが、前回より調整方法に慣れた様子で、私が外から見て確認した以外に、確認走行をしたご自身もフロント車高の高低でバランス変化を正しく感じられたのは貴重な体験でした。
バランス調整をライダー自ら正しく行なえれば、どんな車両に接しても最適な調整が出来るでしょうし、中速・中荷重以上の荷重をかけて行なう確認走行に必要な感覚に繋がるでしょう。

 

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また、既に理解されている通り、リアサスペンションの設定は、最適プリロード調整と車高調整を行なえば、リアの設定は 追加で リアスプリングのレート変更をしても変わりません。従って、その リア設定に合わせてフロントの車高を調整してえられた 1G'車高の値は、リアスプリングを変更しても、フロントスプリングを変更しても、最適な 1G'時車高 に変わりはないので 大切に記録・保管する事をお勧めします。


■ 中速・中荷重域ストローク確認 ■

今回は、フロントの設定の基本となる「前後の車高バランス調整」を行ない「最適な 1G’時車高」迄の段階は終了しましたが、ここまでは単なる基本調整です。今後は、コーナリング時の荷重を受けた際や、コーナリング中に路面ギャップ通過時にも安定性を失わない為の調整が大切ですし、ここからが本格的なセッティングになります。

当日、クリニックでもお伝えしましたが、フロントサスペンションのセッティングで常に留意すべきは、常に、「安定限界トレール量」を下回らない設定に合せる事が必要です。これは、先に述べた様に、中速・中荷重以上での傾斜走行時、路面ギャップに遭遇した場合でも フロントタイヤの“方向安定性”を失わせない為に必要な事ですし、同時に、オートバイのテクニックの中で最も楽しい事の一つ、フロントブレーキを積極的に使ってコーナリングコントロールを完遂する為にも欠かせない調整になります。どうぞ、次の機会には、中速・中荷重域でのストロークの確認と調整をお勧めします。

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■ SHOWA BFF のストローク調整 ■

変化する荷重に対応してストローク(伸縮)するフロントフォークですが、そのストローク位置をコントロールするのは スプリング です。ただし、安定限界トレール量に関係するフルボトム位置の調整は フロントフォーク内の エア室の容量、つまり フロントフォークオイルの量によって行なうしかありません。 そのため、中速・中荷重域以上での調整を行なう際には、フロントフォークオイルの量を変更する準備をされる事をお勧めします。特に、現在装着されている、SHOWA の BFF タイプのフロントフォークであれば、現地で容易にフロントフォークオイル量の調整は可能だと思われますし、それが実現できるならば、充実した セッティング作業と貴重な体験と知識が得られるのは間違いありません。

 

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中速・中荷重以上でのストローク位置でのフロントタイヤに働く力や、調整の必要性など詳しい内容については、「リポート」か 別にコラム記事で掲載したいと考えていますので、その際には、是非、参考にして下さい。

                                                                                         担当講師 : 小林 裕之


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