海老名市国分南でMXが映るようにしたいとご相談を頂きお伺いしてきました。
ご依頼有り難うございます。
もともと立っているアンテナは、ハウスメーカー様の手配で来た業者さんが立てたもので、
湘南平波を狙っていました。
立ててからまだ1ヶ月ちょっと位の新しいアンテナです。
お客様がハウスメーカー様経由でその業者さんにMXについて問い合わせたところ、
そのエリアは難視聴地域であり、平塚局(湘南平)に向けて受信するのが一般的であるということと、
再調査の結果も何も問題ないの一点張りで、、「可」と書かれた測定結果表を提示するのみだそうです。
そのほかにも色々あったそうですが、不信感をお持ちになったお客様が当店に調査のご依頼をくださいました。
現状の受信状態の把握と今までの経緯などをお聞きしたあと、測定用のアンテナを持って屋根上に上がりました。
お客様へのご報告を兼ねて写真も載せさせていただきます。
梯子を上がったところで既存のアンテナを確認。
垂直偏波受信仕様なので、湘南平波を受けているのに間違いないですね。
ただなぜかこの仕様でもMXがブロックノイズとブラックアウトが出ながらも映っています。
アンテナの近くまで行って気が付いたんですが・・・
このアンテナ、湘南平の方に向いていませんよ。。。
そっちは海老名駅のほうで、湘南平はもっとずっとぐるっと左に向けたほうですよ。。。
起伏が激しいところなので、坂を下ったところはともかくとして、こんな高台で反射波を狙う必要があったんでしょうか。。。
この屋根の上から湘南平が目視できるんですけど、何故見当違いの方向に向けたんでしょうか。
でたらめな工事だと一蹴するのは簡単ですが、そうではなくて「この仕様に至った経緯」を想像したほうが面白いです。
アンテナの金具のネジが緩んでしまって、下に下がって向きが変わってしまった・・・と予想しましたが、
アンテナはガッチリ固定されていたので、何かの意図があってこの向きで固定されたようです。
測定器を見ながら向きを合わせていたら、たまたまこの方向が良かったんでしょうか。
屋根馬の足を針金で縛って固定してありますね。
何故こうする必要があったのかも想像してみます。。。。
写真ではちょっと分かりにくいんですが、上段の支線から屋根馬に向かって補助支線がとってあります。
その補助支線・・・
よく見てみると、「屋根馬の足を上に持ち上げながら左に回すような角度」で張ってありました。
だからこうして縛っておかないと、屋根馬の収まりが悪かったんではないかと。
まだ立ってから1ヶ月ちょっとのアンテナです。
折角手をかけてビニテを巻いたんですから、もうちょっと剥がれにくいようにしないと
かけた手間がもったいないですね。
既存のアンテナには手をいれず、測定用のアンテナで今のアンテナと同じ向きでの入り具合や
直接湘南平に向けたときの入り具合を見ていきます。
ちなみに現在は反射波受信ですが、直接狙うとプラス4dBμでエラーは出ていませんでした。
まあ送信塔が目視できていますからね。
さて本題のMXはどうでしょうか・・・
というか、屋根に上がって東側の景色を見たとき、映ると確信できる見晴らしの良さでしたが・・・
アンテナを向けてみると・・・
結構な高台ですのでやはりMXが受信できますね。
海老名市がMXのエリア外だということはお客様もご理解くださっています。
でも現実的に受信できるのかどうかをお客様はお知りになりたかったんです。
無断で再調査に来て、屋根にも上がらず、近くの見通しがいいところで測って取ったデータを提示して、
「電波に問題はありません」という報告が欲しかったわけではないんですよね。
このアンテナを組み替え調整すれば今日からMXを映るようにできるのですが、
出来れば全部やり直ししたい旨をお伝えし、立て替えのお見積りと屋根上で取った測定値の表をお渡しして今日は終了です。
あとはハウスメーカー様と施工業者さんとのお話し合いをお願いいたします。
ご依頼有り難うございました。