霧ヶ峰自然保護センター 自然情報ブログ

自然情報・登山情報・イベント情報・霧ヶ峰パークボランティアの活動など霧ヶ峰の今を伝えます。

なんのお花でしょう

2008年09月19日 | Weblog
このお花はなんでしょう?
霧ヶ峰ではもう7月の上旬から花を咲かせており、
ずいぶん長いことその姿を見せてくれます。

はじめは白色か淡紅紫色の花を咲かせていましたが、
だんだんと濃い赤紫色をしてきてました。もう花の役目を終えて
赤茶色になって種を飛ばしているものもあります。

色の変化を見るのは面白いものです。
この花の場合、夏は白や淡色などの爽やかな色から、
秋は赤茶色、赤紫色などの深みのある色に変化しました。
まるで秋用に衣替えしたみたいです。

さてさて、気になる名前ですが
答えは・・・ヨツバヒヨドリでした!

次々と夏のお花が終わっていき寂しさを感じる中、
長いこと咲いていてくれるヨツバヒヨドリを見ると
なんだかほっとします。

十五夜

2008年09月14日 | Weblog
本日9月14日は、旧暦八月十五日にあたる
中秋の名月・・・
十五夜お月様の日です。

連休の中日のためか、今日の霧ヶ峰はいつもより
人で賑わっていました。
すっかり秋めいた様子の草原に、夏訪れられた方は
驚かれたのではないでしょうか。

すすきが草原一面に広がりとても綺麗です。
太陽の光に反射し、風にたなびくと、銀色の草原のように
見えます。

お月見にはすすきを供えますが、これは収穫物を悪霊から守り、
翌年の豊作を祈願する意味が込められているからだそうです。

初秋のある日

2008年09月11日 | Weblog
9月も中旬を迎え、今朝の最低気温は5.4℃、
もうすぐ霜が降りるかもしれません。

朝の天気は快晴で、雲はなく視界は良く八ヶ岳、富士山、南アルプスから
北アルプスの槍ヶ岳まで一望に見渡すことができました。

あと数日で中秋の名月、ここ霧ヶ峰では秋の訪れを告げていた
マツムシソウがぼつぼつ終盤になろうとしています。最盛期には
鮮やかな紅紫色も花を咲かせたヤナギランは、まるでおじいさんか
仙人のヒゲのように白い綿毛が見事で、所々にトリカブトの青紫の花や、
紅紫色の球状の花を咲かせるヤマラッキョウが咲いています。

トリカブトの根には毒が多く含まれていて、誤食すると嘔吐、下痢、
呼吸困難などを引き起こす恐れがあります。
テレビの△△サスペンスドラマのストーリーに出てきそうな植物ですが、
言うまでもなく間違っても抜き取り・乱用は厳禁ですので、
お気をつけください。

霧ヶ峰の秋のオススメ

2008年09月05日 | Weblog
草原にはたくさんのススキが穂を出始め、まるで
里にある稲の穂のように見えてきます。
秋の風に揺られとっても気持ちよさそうです。

センターの周辺でこんなお花を発見しました。
なんだか試験管やパイプの中をお掃除する器具のようにも見えますが
実はちゃんとした名前が付いています。

その名も「サラシナショウマ(晒菜升麻)」です。
日本、中国北部に分布する多年生草本です。
名前の「サラシナ」は若菜を茹で水にさらして山菜として食したことに
由来するそうです。

その他にも現在霧ヶ峰には下記のお花が見頃です。
・ゴマナ・トリカブト・ヨメナ・ノコンギク
・ウメバチソウ
マツムシソウは見頃を終えましたが、
まだきれいに見えるところもあります。
ヤナギランはおじいさんの真っ白いひげのような綿毛を出し始めました。
一見の価値ありです。

また、一部草紅葉も始まっています。
草原の秋をゆっくり歩きながら楽しみませんか?
センターではスタッフと一緒に歩く「ガイドウォーク」も
行っています。こちらもあわせてご参加下さい。

キシャヤスデ

2008年09月02日 | Weblog
皆さんついにこの時期がきました!
キシャヤスデの大発生の時期です。

キシャヤスデとは体長が35mm程度のヤスデで、大発生
して線路上を覆い、よく汽車を止めたことから「キシャヤスデ」
と名付けられました。

このヤスデは8年周期で大発生します。
霧ヶ峰は今年が8年目で、ちょうど今の時期に地上に出てきます。
何をしに来るかというと集団お見合い。
キシャヤスデは8年かかって成虫になるのですが、幼虫の間は土の中で
過ごし、成虫になると交尾相手を探しに土から出てくるので、8年ごと
に大発生となるわけです。

道路や登山道に大発生して人からは嫌われがちですが、彼らも森にとっては
大切な存在です。彼らの糞は樹の成長に役立ち、また、沢山の落ち葉を
食べて土に戻してくれます。
あまり忌み嫌わず、暖かい目で見てあげてください。

よくムカデと勘違いし、かまれるのを恐がる方がいますが
ヤスデはかみついたりはしませんのでご安心を。