ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

資生堂パーラー 銀座本店 @東京・銀座

2015年03月09日 | 東京都(老舗)

オムライス好きならやはり一度は経験しておかねばならない、という訳で上京した際に寄ったのは「資生堂パーラー銀座本店」。創業明治35年(1902)の西洋料理レストランの草分けのひとつにして、由緒正しき老舗。洋食としては最高峰と言っても過言ではないだろう。実は名古屋にも支店があるのでオムライスなら別にそこでもいいんだけれど、やっぱり本店でなきゃと訪問。向かって左側の専用エレベーター前に立つと係員がうやうやしく4階まで案内してくれる。エレベーターから降り、少しウェイティング席で待ってから窓際の席に案内された。

4階と5階がレストランになっていて、フロアは吹き抜けている。上のフロアから歓声が聞こえてきた。誕生日会か何かグループでのイベントが開かれているようだ。ここで貸し切りってどんな人達が…、と興味が湧いたが覗き見る訳にはいかない(笑)。午後の遅い時間だったが、席に座っている客は女性客が多い。「奥様」「お嬢様」というような身なりの人ばかりで、どことなくハイ・ソサエティの香りがするのは自分の強い先入観のせいだろうか…(笑)。注文するものは決まっていたので、もちろん「オムライス」を。給仕の男性の接客は、慇懃無礼なものを想像していたが、ピシッと筋の通った中にも、フランクに感じられるところがあり、好感が持てる(最近やり過ぎなところが多いので…)。

しばらくしてテーブルがセッティングされる。銀(たぶん)のツリー状の付け合わせの入った食器、これだけでハイテンションに。付け合わせは福神漬け、玉葱のピクルス、らっきょう、そしてなぜかシロップ漬けのみかん。そしてメインのオムライスが運ばれた。のせられた皿はオムライス用に作ったとしか考えられない形の平皿。そして「オムライスとはこういう形です」と言わんばかりの均整のとれた形。玉子の黄色が濃い。横には揚げたパセリが添えられている。トマトソースはグレイビーボートに入れられていて、頼めばかけてもらえる。黄、赤、緑と揃った皿の上は崩すのが惜しくなるような美しいバランス。思い切ってスプーンを入れ、口に運ぶ。さすがに玉子の感触と厚みがいつも食べているオムライスと全然違う(笑)。中のチキンライスはマッシュルームが目立つ他はシンプル。ソースの酸味と玉子の甘味で幸せな気分に。これが最高峰のオムライスかァ。時々、付け合わせで単調な口を変える。もちろん頻繁に食べたくなるオムライスではないが(価格的にも)、この雰囲気、この店内で食べるのは、やはり格別な気分。旨かった。勘定を済ませ、満足して店を後にした。(勘定は¥2,717)

資生堂パーラー 銀座本店

東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル 4F

(資生堂 しせいどう 銀座 銀座本店 銀座資生堂 ソーダファウンテン オムライス 草分け 洋食)


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