ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

テデスキ・トラックス・バンド @名古屋・クラブダイヤモンドホール

2014年02月08日 | ライヴ(日本公演)

Tedeschi_trucks_band

テデスキ・トラックス・バンド (2月7日 名古屋・クラブ・ダイヤモンド・ホール)

2014年になってから初めてのライヴはテデスキ・トラックス・バンド(Tedeschi Trucks Band)。ギターのデレク・トラックス(Derek Trucks)はオールマンブラザーズバンド(The Allman Brothers Band)のオリジナル・メンバーのブッチ・トラックス(Butch Trucks)の甥っ子で、若い頃から凄腕で知られており、オールマンズの正式メンバーにもなっている(もう辞めるみたいだが)。自身のバンドと妻のスーザン・テデスキ(Susan Tedeschi)のバンドを合体させたのがこのバンド。フェスには2人で来日した事はあるが、単独バンドとしては初になるのかな(※)※2年前にも来日していました

2006年のエリック・クラプトン(Eric Clapton)来日公演で、デレクがツアーメンバーとして参加していたので、彼のギターを生で見るのは2度目。その時には今日ゲスト出演するドイル・ブラムホールⅡ世(Doyle Bramhall II)も参加していたので8年ぶりに2人の演奏を見る事になる。

会場は以前PILの時に悪夢を見た(笑)、名古屋のダイヤモンド・ホール。さすがに今回はガラガラなんてことはなく、程良く満員。相変わらず狭い階段を上って会場へ。クラブ会場でよくあるチケット代とは別にドリンクを買わせるシステム、なんとかならないかな。酒類はビールともうひとつしかないので、仕方なくビールを注文。観客の年齢層も割と高めで会場内も落ちついている。

定刻になりバンド・メンバーがあっさりと登場。ツイン・ドラムにラッパ隊、バック・ヴォーカル隊付きの大所帯なのでステージが狭い。デレクの愛用機はギブソンのSG。自分が心酔するアンガス・ヤング(Angus Young of AC/DC)と同じだ。エフェクター類は全く使用しないらしい。ライヴが始まると前よりちょっと太ったデレクのギターからいきなり素晴しいトーンが降りそそぐ。神々しい程の素晴しい音色。うわぁ、上手いギターっていうのはこういう事を言うんだな、と再確認。スーザンもデレクほど流麗ではないがガッツのある素晴しいソロを演る。デレクはクラプトン・バンドでもすごいなと思ったが、その時はあまり目立つパートは無く、やはり今日は自身のバンドの曲で、デレクのギターあっての曲なので雰囲気が違う。ほとんどの曲でスライド・バーを使用している。普段聴いているギターがいいかげん(キース・リチャーズやロン・ウッドの事です・笑)なので、こういう手練の技を見ると思わず唸るね。

ゲストで出てきたドイルは、もう勝手知ったる仲間同士なのでごく自然に溶け込んでいた。その姿はクリーム(Cream)時代のクラプトン(アフロの時ね)を彷彿とさせ、貫禄というか雰囲気も充分。デレクが全くマイクに向かわず完全に裏方に徹しているので、まるでバンドのフロント・マンのよう。強烈なギター・ソロっていうのは無かったが、出す音が野太く迫力満点。

思ったより歳いってたスーザンはちょっと老成したような声質なので(失礼)、ライヴではどうなのかなと思っていたが、想像したより安定していてよく出ていた。バック・メンバーのヴォーカル隊2人に加えて、トロンボーンの人までソプラノの素晴しい歌声を聴かせるこのバンドのレベルの高さがすごい。

アンコールも含めて約2時間。前日の渋谷ではジョー・コッカー(Joe Cocker)の「Space Captain」を演ったらしいが、残念ながらこの日は違うアンコール曲(聴きたかったマッド・ドッグス…)。最後までデレクは前面には出ず、ソロの時も「ホラ聴かしてやる」的なリード・ギタリストにありがちな目立とう精神は全く無く、ごく自然に曲を奏でてバンドの一員となっているのが印象的だった。でももうちょっと前に出ていいよ(笑)。

<セットリスト>

01 Don't Let Me Slide
02 Rollin' & Tumblin'
03 Do I Look Worried
04 It's So Heavy
05 Don't Miss Me
06 Made Up Mind
07 St.James (with Doyle Bramhall II)
08 All That I Need (DBII)
09 Meet Me In The Bottom (DBII)
10 Part Of Me (DBII)
11 Palace Of The King (DBII)
12 Midnight In Harlem
13 More & More
14 Bound For Glory
15 The Storm
-- Encore --
16 Don't Drift
17 Love Has Something Else to Say (DBII)

 


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