林死刑囚側が再審請求=毒物カレー事件-和歌山地裁

2009-07-22 | 死刑/重刑/生命犯

林真須美死刑囚が再審請求 毒物カレー事件
7月22日11時34分配信 産経新聞
 平成10年に4人が死亡した和歌山の毒物カレー事件で、殺人などの罪に問われ死刑が確定した林真須美死刑囚(48)=大阪拘置所在監=が22日、和歌山地裁に再審請求を申し立て、受理された。22日は真須美死刑囚の誕生日で、真須美死刑囚は「誕生日までに再審請求したい」とする意向を示していた。
 弁護側は請求にあたり、(1)真須美死刑囚がカレーにヒ素を混入したとされる時間帯の前後に行動をともにしていた次女(24)の新証言(2)真須美死刑囚が殺害を図ったとされる夫の健治氏(64)の新証言(3)カレー鍋の周辺での真須美死刑囚の不審行動の目撃証言は不自然だとする実験結果-などを、無実を証明する新証拠として提出。
 しかし、次女や夫の1、2審段階での証言は裁判所に「信用性がない」と判断されたほか、実験結果についても上告審では証拠採用を退けられている。弁護側は「現状では厳しいのは承知している。今後も補充証拠を提出し、走りながら再審を勝ち取りたい」としている。
 真須美死刑囚は一貫して無罪を主張していたが、最高裁は今年4月21日に上告を棄却。5月18日に1、2審の死刑判決が確定した。
 確定判決によると、真須美死刑囚は10年7月25日、和歌山市園部で開かれた自治会主催の夏祭りで、参加者に提供されるカレーにヒ素を混入し4人を殺害、63人を急性ヒ素中毒に罹患さた。また健治氏や知人男性(46)にヒ素を服用させ、殺害を図るなどした。
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林死刑囚側が再審請求=毒物カレー事件-和歌山地裁
7月22日11時30分配信 時事通信
 和歌山市の毒物カレー事件で、殺人罪などに問われ死刑が確定した林真須美死刑囚側が22日、「確定判決の内容には事実誤認がある」として和歌山地裁に再審請求した。
 弁護人は請求後の記者会見で、事件当日の林死刑囚の行動について詳細に述べた次女の陳述録取書など3つの新証拠を提出したことを明らかにした。次女について証人尋問請求を行う方針という。
 林死刑囚は一、二審で死刑判決を受け上告。最高裁が今年5月に上告を棄却した。
 確定判決によると、林被告は1998年7月25日、和歌山市園部の民家ガレージで夏祭り用のカレー鍋にヒ素を混入し、4人を殺害、63人を急性ヒ素中毒にするなどした。

http://www.k4.dion.ne.jp/~yuko-k/kiyotaka/wakayama.htm


2 コメント

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状況証拠 (narchan)
2009-07-22 19:37:54
死刑は認められませんが、百歩譲って許すとしても、人を死刑に定める根拠は、「犯人」が客観的かつ存在的に「犯行」の原因であることが立証されることです。状況証拠は、原因である可能性あるいは蓋然性のみを立証するものですから、常に50パーセント原因でない可能性を孕んでいます。論理的に状況証拠では、50パーセントの冤罪の可能性があるわけです。状況証拠のみで人を死刑にすることは絶対に許されません。
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Re:状況証拠 (ゆうこ)
2009-07-24 17:33:56
naruちゃん。
 コメント、心よりありがとう。返信、遅くなってすみません。
 (永山事件の確定判決文に、「弁護人遠藤誠の」という弁護士名の記述がありますが)多くの判決文は、「弁護人」とのみ書いて、弁護士名は書きません。被告についても同様で、「被告人」とのみ書きます。ところが本件最高裁判決文は、冒頭に「安田好弘」と、名前をもってきています。光市事件で喚起された国民世論(安田弁護士への圧倒的な負のイメージ)を利用し、判決の正当性を印象づけようとしているな、と感じました。国策捜査じゃないけれど、司法も非常にエキセントリックな手法を使うようになりました。好例が、昨年光市事件差し戻し高裁判決の翌日(4月23日)に安田さんの高裁判決公判を入れたことです。1審無罪だったものを、有罪にしています。
http://www.k4.dion.ne.jp/~yuko-k/kiyotaka/colum10-muzai.htm 正義感強く優秀な安田好弘という弁護士を、感情的な国民世論を利用して、重大な刑事弁護の法廷から閉め出そうとしているとしか思えません。
 naruちゃんのおっしゃる推定無罪の原則も、法も良心も、廃れようとしています。メディアの責任も、大きいと思います。
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