石川知裕議員の事情聴取録音記録を東京地裁が証拠採用/東京地検・前田元検事の調書証拠申請取り下げ

2011-01-21 | 政治/検察/裁判/小沢一郎/メディア

<陸山会事件>石川議員聴取、録音記録を証拠採用 東京地裁
毎日新聞 1月21日(金)2時33分配信
 小沢一郎・民主党元代表の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡り、政治資金規正法違反(虚偽記載)に問われた衆院議員、石川知裕被告(37)ら元秘書3人の公判前整理手続きで、石川議員が検察の事情聴取を録音した記録を東京地裁(登石郁朗裁判長)が証拠採用することが20日、分かった。地裁は3人の取り調べを担当した検事4人の証人尋問も決定。2月7日に始まる公判では検察の取り調べのあり方が激しく争われることになる。
 石川議員は昨年5月、小沢元代表を「起訴相当」とした東京第5検察審査会の議決(昨年4月)を受けて東京地検特捜部から再聴取された際、取り調べの模様をICレコーダーで録音。「供述が変遷すると検察審査会に悪い影響を与える」などと検事に自白を誘導されたとして、弁護側が録音内容を書面化し、証拠請求していた。
 また、石川議員が勾留中に拘置所から弁護人に宛てた手紙も証拠採用される。手紙には「『独断でやったと言っているといつまでも保釈されないぞ』と検事に言われた」などと記されているという。
 一方、石川議員側が捜査段階に容疑を認めたとされる供述調書の任意性を争う姿勢を見せていることなどから、検察側は取り調べた東京地検特捜部副部長(当時)や、再聴取を担当した検事ら4人を証人申請し、地裁に認められた。
 ただし、元秘書の大久保隆規被告(49)の取り調べ検事で、郵便不正事件を巡る証拠隠滅罪で起訴された元大阪地検特捜部主任検事の前田恒彦被告(43)は含まれないという。前田元検事がとった調書の採用は弁護側に不同意とされ、検察側が撤回した。大阪地検特捜部を巡る一連の事件が石川議員らの公判に影響を与えないよう考慮したとみられる。
 他に検察側請求の証人として、「石川議員らに現金1億円を渡した」などと証言したとされる中堅ゼネコン「水谷建設」元幹部らの証人尋問も決めた。
...........
陸山会事件、前田元検事の調書証拠申請取り下げ
 小沢一郎・民主党元代表(68)の資金管理団体「陸山会」の政治資金規正法違反事件で、20日に開かれた小沢氏の元秘書3人の第13回公判前整理手続きで東京地検が、同会元会計責任者・大久保隆規被告(49)の捜査段階の供述調書の証拠申請を取り下げていたことがわかった。
 大久保被告の取り調べは、郵便不正事件を巡る証拠隠滅事件で起訴された大阪地検特捜部元主任検事・前田恒彦被告(43)(懲戒免職)が担当。大久保被告は容疑を大筋で認めていたが、公判で否認する方針に転じたため、弁護側が調書の証拠採用に反対していた。東京地検は、証拠申請を撤回することで、公判で前田被告の取り調べの是非が争点となるのを避ける狙いがあるとみられる。(2011年1月21日07時11分  読売新聞)


小沢 「強制起訴」の虚構=どこを探しても出てこない虚偽記載の事実/国民は騙されている2011-01-20 
日刊ゲンダイ2011年1月19日 掲載
●小沢個人と陸山会をゴチャマゼにした検察審査会のド素人
 民主党の小沢一郎元代表が今週中にも強制起訴されるという。再び大マスコミの狂騒が始まっているのだが、ちょっと待ってほしい。「政治とカネ」問題のいったい何が疑惑で何が具体的不正なのか。答えられる新聞記者がいるのなら聞いてみたい。検察と大マスコミにつくり上げられた事件の壮大な虚構を検証してみた。
●唯一の疑惑「期ズレ」の虚構
 最強の捜査機関「東京地検特捜部」が2度も不起訴にせざるを得なかった小沢の政治資金規正法違反。これに対し、クジで選ばれた検察審査会の11人の素人が昨年4月と9月、「起訴相当」の議決をしたために今回の強制起訴となるのだが、その被疑事実はこんな内容だった。
〈小沢氏の資金管理団体「陸山会」は04年10月に東京・世田谷区の土地を買ったのに、04年の収支報告書に資産として記載せず、05年の報告書で05年1月に取得したと「虚偽記入」した〉
 期日を3カ月ズラしたことが、政治資金規正法違反の虚偽記載にあたるというわけだ。これが小沢疑惑の唯一の「犯罪容疑」にされている。たった3カ月の「期ズレ」ぐらいで日本中が「政治とカネだ」と大騒ぎさせられているわけだが、実はこの期ズレ問題こそ最大の虚構なのである。
 ちょっと専門的になるが、上の写真を見てほしい。問題にされている世田谷区深沢の土地の不動産登記簿である。一番下の「所有権移転」の期日は平成17年(05年)1月7日になっている。その上の所有権仮登記が平成16年10月29日だ。不動産売買で、仮登記と登記完了の時期がズレるなんて、よくあること。しかも、これが資金管理団体「陸山会」がからむ売買だから、余計にややこしくなった。
●あくまで正当な法律行為
「小沢氏が世田谷の土地に最初に関わるのは、不動産業者と売買予約を結んだ04年10月5日です。この土地に目を付けた理由について、小沢氏は昨年1月の会見で『秘書の数も増え、妻帯者も増えた。事務所兼用の住居を提供したいと思っていたところ、本件土地を見つけて購入することになった』と説明しています」(事情通)
 小沢の秘書は「軍団」とも呼ばれ、選挙時は各地に派遣されて候補者を四六時中、補佐する。小沢ほど大人数の秘書を抱える政治家はいない。その秘書の住居として「賃貸よりも購入の方がコストが安い」と考えるのは政治団体の代表者として当然だ。
 しかし、政治団体は「権利能力なき社団」のため、「陸山会」では登記できない。実印が作れないためだ。そこで「陸山会」代表者である小沢個人が10月29日に「所有権移転請求権」を仮登記しているのだ。
「重大なポイントがここにあります。東京第5検察審の議決書では、この10月時点を『陸山会が土地を取得した』とみているのですが、それが違うのです。大きな認識不足なのです。あくまで小沢氏個人が『権利者』になったにすぎず、まだ陸山会のものになっていない。登記簿の記載通り、実際の所有権移転は翌年の1月7日に行われ、ここで所有権が小沢氏に移り、そこで小沢氏と陸山会の間で“使用権に関する確認書”が交わされた。かなり複雑ですが、ここで初めて問題の土地は陸山会の資産となったわけです。そのため、陸山会の政治資金報告書に資産計上されたのが05年となったのは何も問題がない。虚偽記載でなく、正しい記載なのです。むしろ、まだ陸山会の資産になっていない04年の報告書に記載した場合の方が違法なのです」(司法ジャーナリスト)
 小沢本人や陸山会事務局は、こうした経過を報道陣に説明してきた。しかし、複雑ゆえに正しく理解されない。まして小沢のように秘書たちの住居用に土地を買うケースはマレだから、同僚議員たちさえも理解できない。それが誤報と疑惑を膨らませてしまったのである。
石川知裕議員「検事から『録音をとってないよね』と確認された。供述を誘導された」2011-01-15 
 陸山会事件:石川議員公判、弁護側「自供誘導」主張へ 昨年5月、検察の再聴取録音
 小沢一郎・民主党元代表の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡る政治資金規正法違反事件で、小沢氏を「起訴相当」とした検察審査会の1回目の議決(昨年4月)を受けて昨年5月、元秘書の石川知裕衆院議員=同法違反で起訴=が検察に再聴取された際、取り調べの模様を録音していたことが分かった。関係者によると、捜査段階で容疑を認める供述をしたとされる石川議員に、検事が「勾留中の供述と任意調べの供述が変遷すると検審に悪い影響を与える」などと、認めた供述を維持するよう迫ったという。
 石川議員は2月7日の初公判で起訴内容を否認する方針。供述は誘導されたもので、信用性や任意性を否定するものとして録音した内容を書面化し、公判前整理手続きの中で裁判所に証拠申請している。大阪地検特捜部を舞台にした一連の事件を受けて設置された法相の諮問機関「検察の在り方検討会議」でも議論の対象となることが予想される。
 関係者によると、再聴取は昨年5月17日に東京・霞が関の検察庁舎で約5時間にわたり行われた。石川議員は元外務省主任分析官の佐藤優氏のアドバイスでICレコーダーを忍ばせたといい、冒頭で検事から「録音をとってないよね」と確認されたという。
 この中で検事は「石川さんが全面否認で来るならやってやろうじゃないか。特捜部は徹底抗戦する」などと発言。石川議員が「小沢さんが、いかがわしいお金を集めて(土地購入の原資とされる)4億円をつくったなんて認められない。4億円を隠そうと思ってやったのではない」と否定すると、検事は「それでは上が納得しない」などと話したという。
 さらに検事は「石川さんも(小沢氏の)強制起訴は望まないだろう。保釈後の供述を変えたとなると、小沢さんから強い圧力があって供述を変えたと検審は見る。そうすると強制起訴になってしまう」と話したという。
 検察側は捜査時、水谷建設元幹部が石川議員に渡したと供述した5000万円を土地購入原資の一部と見ていたが、石川議員は一貫して否定。一方で石川議員は「表にできないお金だと思い隠した」などと供述した調書にサインをしていた。
毎日新聞 2011年1月15日 東京朝刊 
................
政治資金規正法を皆さん勘違い。小沢さんがいなくなることはプロの政治家がいなくなること=安田弁護士 
 7/19緊急シンポジウム!! ''ニッポン''は何を守ろうとしているのか!H.22-06-08 
 「唯一はっきりしている条文があるんです。政治資金規正法で処罰されるのは、会計責任者だけなんです。政治家は処罰されないんです。政治家は処罰の対象から外れているんです。始めから、そういう法律なんです。そもそも法律の目的というのは、会計責任者が責任を持って会計の結果について報告する、ということが義務付けられているんです。ところが皆さん、勘違いしている。小沢さんが秘書と一蓮托生で処罰されるべきだと。これほど法律違反、法律の主旨に反することは、ないんです。つまり、どこかで法律が歪められて、トリッキー歪められて、つまり、政治資金規正法は政治家取締法なんだというふうに完全に勘違いしている。この勘違い、実は検察審査会も、まったく同じ評決をしているわけですね。小沢さんは、これだけ権力を持っている人間が、小沢さんの指示なしに物事が行われるはずがない、と。しかし法律の枠組みは、およそそんなことは無いんです。もし小沢さんが有罪になるとすればですね、責任者との共犯なんです、あくまでも。単に、知っていたとか、報告受けていたとか、そんなことでは共犯になるはずありませんね。これは、税理士さんが「これで申告しますよ」と言って「ああ、はい、どうぞ」って言ったら共犯になるか、といえば、そんなことはないわけなんです。ですからもし小沢さんが共犯になるとすれば「おい、石川、こうやれ」という形ですね。「こうやらんと許さんぞ」と、指示・命令、絶対的に服従させたと、そういう場合に初めて共犯として存在する。それを皆さん、完全に誤解している。大変な誤解(笑)。それで、皆さん、恐らくテレビなどで論評していらっしゃる。
 次の問題です。政治資金規正法の中に、何を記載せよとか、どのような会計原則に則れとか、何一つ書いてないんです。ですからたとえば、ちょっとお金を借りましたとか、立て替えて貰いましたとか、或いは、今日帳簿に載せるよりは来年のほうに載せとこうか、というような話は、本当に虚偽記載になるのかどうか、或いはそれを載せなければならないのかどうか、それさえもあの法律の中には書いてないんですよ。つまり、虚偽を記載してはいかん、という話だけなんですよ。何が虚偽なのか、さえ書いていない。しかしそれを検察が勝手に解釈してですね、例えば今回の場合の、今年載せずに来年載せたということが犯罪だと、虚偽だと、やったわけです。或いはAという政治団体からお金貰った、それを実はこうだった、違う人だった、と言って、それは虚偽だというわけですね。しかしAという政治団体を通して貰ったんだから、それを記載するのは当たり前の話でして、それを虚偽といえるかどうか、それこそ大変大きな問題なわけです。ですから小沢さんの一昨年の問題、或いは今年の問題、いずれも法律の解釈を彼らがやって初めて有罪に出来るだけの話でして。ですから立法者の条文とは違うんですね。
 ですからこの間(かん)も法律が守られずにどんどんどんどんきている。今回典型的なことはですね、石川さんが逮捕されました。しかしその2日後、3日後ですかね、3日後には国会が開かれるわけです。国会が開かれた場合、国会議員を逮捕するためには国会の議員の議決の承諾がないといけないわけなんです。それを抜き打ち的に、先達する形で石川さんを逮捕する。これは立法権に対する侵害じゃないですか。つまり憲法違反の事を彼ら、やっているわけです。つまり憲法に違反している行為に対する批判がどこにもない。これは、私ももう、大変びっくりしたわけです。
 検察はしっかりしと政治をやっている、というふうに私は理解しているんです。例えば今回、石川さんの弁護をやっていて3日目か4日目ですかね、あ、検察はこれを狙っているな、というのは大体、私も、石川さんが検察にどういうことを言われているかというのを聞いて分かるんです。
 つまり検察は小沢さんを逮捕することは恐らく不可能だろうと最初から思った。しかし検察審査会で勝負をかける、ということを彼らは考えている。彼らのやり方はこうだな、と。検察審査会で起訴相当を取ることによって小沢さんの政治生命を奪う、と。そのシナリオ通りに見事に小沢さんの政治生命はなくなってしまった。ま、これが今回のシナリオでですね。小沢さんを直接起訴すれば当然全面戦争になってしまうわけでして。むしろ国民を総動員して、或いは市民という名を、怒れる11人の市民を使って小沢さんの政治生命を奪うという戦術に彼ら、でてきた。
 で検察審査会も、トリック、ま、検察審査会には助言者といってですね、弁護士がその場に同席していろんな助言をするわけです。法律の解釈とかそういうものを。恐らくその助言者がとんでもない助言をしたんだろうと思うんです。どういうことかというと、政治資金規正法は政治家の犯罪、取締法なんだという解説をしたんだと思うんです。
 ですからとんでもない、検察でさえ起訴しなかったものを検察審査会が起訴相当という結論をだしたんだろうと、そしてそのことを検察は最初から予想、予定していたんだろうと、そう思うわけです。
 先に、情緒的な風潮の中で有罪無罪が決まっていくと、そういう話がありましたけど、私は思うんですね。弁護士は弁護士として、政治家は政治家として、メディアの人間はメディアの人間として、それぞれの人間がプロ的な精神を持ってそれぞれの職責を全面的に発揮すれば、おそらくこんな体たらくな状態にはならんだろうと思うんです。法廷でも、捜査段階から弁護士が弁護人として責任をしっかりと果たせば、恐らく情緒的な社会の動きに対してたえることが出来る、或いは十分に弁護して勝つことが出来るだろうと思うんですね。
 プロ性がどんどん抜けていく、今回の政権交代でも、ま、アマチュアの集団というか、益々プロがなくなる。小沢さんがいなくなることは、プロがいなくなる、そういうことだろうな、と。崩壊の社会が来たな、と。プロが居なくなるということは、結局情緒的なものに流されるし、或いは、世間の風潮に流される、とこういう時代に益々突入したな、と思っているんです。

保釈された石川議員「頭からウソ話に乗り、取調べをした検事もとんでもない」 秘書らに保釈条件2010-02-05 | 政治/検察/メディア/小沢一郎
「取調室では検事に引きずられてしまう」釜ゆで、ノコギリ引きにはせず、絞首刑で楽にさせてあげる〔ムネオ日記 2010年1月26日、27日〕
小沢が良い悪いは別で、検察とそのポチに成り下がったマスコミはひどい 「マスコミは検察の犬」


2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
不思議 (hiro)
2011-01-21 18:52:27
石川議員の証拠採用、大久保秘書の検察証拠の取り下げ、メディアの取り上げが極端に少ない様な気がしますが気のせいでしょうか?
返信する
Re:不思議 (ゆうこ)
2011-01-21 22:52:54
hiroさん
 ご来訪とコメント、有難うございます。
>極端に少ない
 意図的だと思いますね。小沢さん(側)に有利なことは、抑えられますね。デモなんかも。
http://blog.goo.ne.jp/kanayame_47/e/d4c2527561762c22039ad75f8ce54737
http://blog.goo.ne.jp/kanayame_47/e/2e7b61eea539a3df55c52093eaea170e
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。