最高裁:再審決定２被告の服役継続 執行停止認めず
毎日新聞 2012年09月20日 13時33分（最終更新 09月20日 13時42分）
大阪市東住吉区の民家で９５年、小学６年女児（当時１１歳）が焼死した事件で、大阪地裁が再審開始を決定した母親の青木恵子（４８）と内縁の夫だった朴龍晧（ぼく・たつひろ）（４６）の２被告（殺人罪などで無期懲役が確定）が求めた刑の執行停止（釈放）について、最高裁第３小法廷（大谷剛彦裁判長）は１８日付で、２被告側の特別抗告を棄却する決定を出した。執行停止を取り消した大阪高裁決定が確定し、２人は引き続き服役することになる。
大阪地裁は今年３月、「自白には科学的に不合理なところがある」と２人の再審開始を決定。検察が大阪高裁に即時抗告する一方、被告側は刑の執行停止を求めていた。地裁は執行停止を認めたが、大阪高裁は「再審開始が未確定で、直ちに執行停止をしなければ正義に反するとはいえない」と取り消した。小法廷も「高裁決定は正当」とした。
９７年の東京電力女性社員殺害事件で無期懲役が確定したネパール国籍の男性のケースでは、東京高裁が再審開始と併せて刑の執行停止も決定。検察の異議も退けたため、男性は釈放され、帰国した。【石川淳一】
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◇ 再審開始決定 2012.3.7 大阪地裁 青木惠子受刑者と朴龍晧受刑者…平成７年、大阪東住吉区の放火殺人事件 】
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◇ 高裁も再審開始認める 2015/10/23 青木惠子受刑者と朴龍晧受刑者…平成７年、大阪の放火殺人事件
..................