自宅敷地で電気こたつなどを不法焼却した息子の身代わりになったとして、廃棄物処理法違反と犯人隠避の罪に問われた宮城県大和町の男(54)の初公判が7日、仙台地裁であった。検察側は不法焼却について、「男の犯行でないことが明白だ」として無罪判決を求め、犯人隠避について懲役10月を求刑した。
男は不法焼却の疑いで書類送検され、検察側は略式手続きを取ったが、男が異議を申し立て、刑事訴訟法の規定により公判請求した。このため、不法焼却については無罪を求刑せざるを得ない異例の展開となった。
起訴状によると、男は昨年1月30日昼、自宅で電気こたつなどを焼却した20代の次男の身代わりとなり、県警大和署員に「自分が焼いた」とうそをついた。男は昨年10月、身代わりの事実を同署に自首して犯人隠避容疑で逮捕後、起訴された。次男は同月末、仙台簡裁で罰金30万円の略式命令を受けた。
被告人質問で、男は「次男が別の事件で有罪判決を受けて執行猶予期間中だったため、不法焼却が事件になれば執行猶予が取り消されると思った」と供述した。
検察側は「裁判員制度の開始を控え、刑事司法の作用を侵害する行為は厳しく罰せられるべきだ」と指摘。弁護側は「子を守ろうとした親に同情の余地はある」と、刑の免除か執行猶予付きの判決を求めた。 (河北新報ニュース2009年01月07日水曜日)
男は不法焼却の疑いで書類送検され、検察側は略式手続きを取ったが、男が異議を申し立て、刑事訴訟法の規定により公判請求した。このため、不法焼却については無罪を求刑せざるを得ない異例の展開となった。
起訴状によると、男は昨年1月30日昼、自宅で電気こたつなどを焼却した20代の次男の身代わりとなり、県警大和署員に「自分が焼いた」とうそをついた。男は昨年10月、身代わりの事実を同署に自首して犯人隠避容疑で逮捕後、起訴された。次男は同月末、仙台簡裁で罰金30万円の略式命令を受けた。
被告人質問で、男は「次男が別の事件で有罪判決を受けて執行猶予期間中だったため、不法焼却が事件になれば執行猶予が取り消されると思った」と供述した。
検察側は「裁判員制度の開始を控え、刑事司法の作用を侵害する行為は厳しく罰せられるべきだ」と指摘。弁護側は「子を守ろうとした親に同情の余地はある」と、刑の免除か執行猶予付きの判決を求めた。 (河北新報ニュース2009年01月07日水曜日)