元民生委員江角一子被告の控訴を棄却 無期懲役判決支持

2011-02-24 | 死刑/重刑/生命犯

元民生委員、二審も無期 名古屋市北区の女性強殺
2011年2月23日 中日新聞夕刊
 名古屋市北区で2005年3月、一人暮らしの無職高島静子さん=当時(83)=を殺害したとして、強盗殺人などの罪に問われた元民生委員江角一子被告(60)の控訴審判決で、名古屋高裁(志田洋裁判長)は23日、無期懲役とした一審判決を支持し、被告の控訴を棄却した。
 判決は(1)死亡推定時刻に被告が高島さん宅から知人に電話した(2)被告が高島さん宅の合鍵を所持し、事件の日は高島さん方が施錠されていた(3)翌日に高島さんの意思に基づかずに預金を引き出した-などの間接事実から、被告による犯行と判断した。
 事件では、凶器、指紋などの直接証拠はなかったが、判決は「被告が何らかの方法で睡眠薬を高島さんに飲ませた上で、殺害したことは十分に推認できる」とした。
 判決は「事件当時の被告の行動は証拠上、一部しか判明しておらず、被告にはアリバイは成立しない」と判断した。
 一審判決によると、江角被告は05年3月22日、高島さんに睡眠薬を飲ませて眠らせ、キャッシュカードなどを奪った上、ひも状のもので首を絞めて殺害。翌日に高島さんの預金口座から5万3000円を引き出した。
「最後会った人 夢で教えて」 面会で江角被告
 黒いスーツ姿で法廷に入った江角被告は1時間15分にわたった判決理由の朗読の間、手をひざで組み、うつむきながら聞き入った。控訴審では、法廷で意見を述べる機会はなかったが、判決直前の本紙の面会取材に「(被害者の)高島さんが夢に出てほしい。そして最後に会った人を教えてくれないだろうか」と話し、あらためて無罪を強調した。
 主張は2審でも退けられたが、裁判官だけでなく傍聴席に向かっても深くおじぎをし、法廷を後にした。

状況証拠で犯行認定~元民生委員に無期判決


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