角田光代著 裁判員裁判で裁判員に選ばれた主婦の物語。子供を自ら殺害した主婦の裁判で自分の環境と重ねて自分を追い込む主婦の話が延々と続くのでいい加減飽きてきました。著者は何を描こうとしたのか。話がくどくて今一でした。「8日目の蝉」の切れ味がありませんでした。
青木俊著 尖閣諸島の領有権を巡り中国と日本が対立している事を題材にした小説。琉球王国を復活させるべく中国、米国、日本の力関係を利用して独立しようと画策する沖縄県知事。領有権の根拠となる琉球王国時代の古文書の羅漢を巡る争いやその古文書に魅せられた女性と知事の策略の帰結が主な内容です。沖縄の独立国を題材にする着想が面白いです。