
2010年アイアンマンハワイのレースレポート。どうぞ!
当日の朝は、いつもどおり午前3時に起床。前夜は午後9時半過ぎにはベッドに入って早々に就寝。興奮のあまりか、時々目が覚めながらも、十分な睡眠をとることができました。パン、バナナ、ご飯などでお腹を満たして、仕上げに例によって正露丸。これで今日も腹痛からは開放される! 朝のチェックインは4時45分からなので、4時半頃にコンドミニアムを車で出発。なんか、今からレースをするとは思えないほどに落ち着いた精神状態でいることができました。


4時50分頃にカイルアコナに着いて、まずはボディナンバリング。そして、ピアに移動して補給食のセット。ここで重大なトラブル発生。なんと、前輪がパンクしていました。前日は問題なく走って、預託に来ていたので、おそらくはスローパンク。あまりの出来事に顔面蒼白になりましたが、とりあえずスペアタイヤをはめて空気を入れました。そして大西さんに電話してアドバイスを求めたら、「スローパンクだから、とりあえずスペアとしては使えるだろ。スペアで5時間も乗るわけじゃないんだし」ということなので、バッグに納めてバイクにセットしました。ほんとなんでこうなるの!という感じです。
ちなみに補給食は、カーボショッツ12本(P4のBB上のボトル)、パワーバー3本(ノリブクロ)、梅干3個(ラップにくるんでトップチューブにテープで固定)です。最近のアイアンマンはほとんどこれで行ってます。スタートまでは、KKKBHのエントランス前で過ごして、頃合いを見てピアに移動しました。さすがに緊張感が高まります。ウェアはTYRのトライスーツの上に、ブルーセブンティのスイムスキンを着用。今年はプロがエージより30分早い6時30分のスタートで、それが終わってからエージグループのウォーミングアップの開始です。しばらく泳いでから、位置取りのためにスタートライン付近に行くのですが、今年は異常なほどタイトな状態で、ほんとにこれでスタートすんのか!という感じ。あぁやばいな~と思いながらも時間が過ぎ、そのままスタート。かなりきついバトルにやられました。

なんとか落ち着いてきたけど、泳いでて妙に楽チン。とはいえ、前に出れば出たで人がいっぱいという状況。ちょっとローペースで進む展開。時々タイミングを見て前に出ながら、徐々に順位を上げていきました。とはいえ、あまりいい流れに乗ることもなく、最後はかなりペースを上げて追い上げたものの、体力的にも異常なほど楽にスイムアップ。あぁ、やってしまった。。。1時間02分05秒。全然力を出し切れなかった。

まあ、アイアンマン全体とすればこんな数分の差なんてどうってことない!と気を取り直してバイクスタート。最近調子がよいので、そこそこ走れる自信がありました。
クアキニハイウェイの上り

パラニロードの上り

最初の約12kmはコナの街をめぐるのですが、これがアップダウンの連続で異常なほどきついです。最後のパラニロードの上りはほぼマックス。こんなところで写真撮るな~って感じ。上りきって左折するとクイーンK。ここからはハワイ島の北端の町・ハヴィまでひたすら北上します。ここからは心拍も落ち着きます。風もあまりなく調子に乗ってスピードを上げますが、なんだか胃の調子がいまいち。補給食をとる気になれません。でも、そんなことも言ってられないので、定期的にカーボショッツをとりましたが、固形はとても無理っぽい感じが続きました。

60kmを過ぎた往路のカワイハエあたりで、早めの梅干し摂取。胃の調子もよくなってきたようなので、パワーバーをとりました。なんとか大丈夫そう。カワイハエを左折すると、コースはアップダウンが多くなります。それと同時にかなり強い右からの横風が吹き荒れてきました。バイクを斜めに傾けながら前に進みます。このあたりで、カワイハエ手前で一旦抜かされた金田一くんをパスしました。

ハヴィに向けての最後の10kmくらいの坂はかなりきつかったですが、ここがきついのは毎年のこと。最近では一番風が強かったと思われる2008年などに比べればたいしたことがありません。気合いで上りきって折り返し。ここからは追い風です。折り返し後は、山の方から吹き下ろされる横風が強烈で、やばいくらいバイクが横に振られますが、それでスピードを緩めるわけにもいかないので、構わずアウタートップ(55-12)でガンガン踏みこんでいきました。落車の恐怖は相当なものでした。風をさえぎる崖などがあるときには、しっかりと水分補給をしました(こういうときじゃないと、風が強くてハンドルから手を離せない)。これをやらないと痙攣が始まってしまいます。
おーい、後ろのお前らくっつくな!!

カワイハエの手前で外山くんをパス。もう相当へばってる様子。ここで日本のエージグルーパーではトップに立ちました(本人は分かってなかったけど・笑)。カワイハエでみんなに応援してもらって右折。クイーンKに入ると風もかなり弱くなりました。カワイハエを過ぎて最初の上り返しはいつもかなりきついのですが、今年は楽にクリアすることができました。その後も時々風は強まりましたが、だいたい順調に走ってバイク終了。5時間10分08秒。なぜか、プロを含めて日本人で一番バイクラップが速かったです。Garminのフィットネスデータは こんな感じ です。閲覧がマイルになってしまう場合は、右上のボタンで切り替えられます。平均心拍が138、最高心拍が159でした。うーん、さすがに低すぎるような。。。どうしたら上がるのでしょう。頑張ってるんですが。

ランに入ると、スタート直後の上り坂(上の写真)がかなりきつく感じられ、これはまともに走れないかも。。。という不安が頭をよぎりました。でも、UKでしっかり走れず、続いて今回も崩れてしまっては、ランでつぶれる癖が付いてしまうので、今回だけはどんなに苦しくても歩いたりしないでおこうと気持ちを強く持つようにしました。心拍は140台後半くらいを維持し、ペースはキロ4分半前後で落ち着いてきました。

ケアホウまでの折り返しでは、「勝負はクイーンKに入ってから」と言い聞かせ、無理なペースアップはしないように心拍数をしっかりとチェックするとともに、日本人のエージぐルーパーとの位置関係をチェック。みんなだいぶ苦戦している様子で、追いつかれることはなさそう(北里さんには気づかなかった)。
17kmくらいでコナの街に帰っきて、パラニロードへ右折すると、前方から30分前にスタートしたプロの先頭がやってきました。急坂をものすごい勢いで駆け下りてくるのは、クリス・マコーマック!! おお、マッカが優勝か~と思ったら、すぐ後ろから別の選手が追ってきていました。うわ~こりゃすげー接戦だ。。と思いながら、クイーンKまでの急坂を必死に上りました。とにかく、歩かない(笑)。
クイーンKに出てからは、後続のプロとすれ違いながら北上します。しばらく行くと、後方から北里さんにパスされました。全然力みのないスムーズなフォーム。すごいな~。どうしたらああいう走りができるのだろう。あんな感じでいきたいものです。そして、前方に絵美が見えてきて、パスしました。ケアホウの折り返しでだいぶつまっていたので、なんとか追い抜けるかな~とは思いましたが、かなり苦しそうな様子です。

ナチュラルエナジーラボに入ったあたりからは、自分もかなり脚にきてしまい、苦しいレースとなりました。ナチュラルエナジーラボから出るときの上りのつらいこと。。。でも、クイーンKに出れば、残りは10kmちょっとです。気合いで乗り切るしかない。このあたりからは、エイドでは一瞬止まってしっかりと脚を冷やしたり、水分を補給したりしました。当然タイムロスをして、エイドが入ると、キロあたりのペースは5分かかることもありました。また、氷水を飲んだときに、氷が気管に入ってしまい、しばらく止まって思いきり咳きこんだりもしました。きつい。。。
でも、とにかく最後まで粘り切ることだけを考えて、前に前に進みました。最後の上りが見えてからは、最後の力を振り絞ってペースアップ。周りに同じカテゴリーの人が何人もいるので、1つでも順位を上げたい気持ちでした。右折してパラニロードを駆け下り、アリイドライブへのう回路も、いつもにも増して頑張りました。そしてフィニッシュロードへ。沿道からはタッチを求める手が出てきますが、すぐ後ろに同じカテゴリーの人がいるので、手を出すことなく最後までしっかり走ってフィニッシュ! 9時間37分53秒(ランラップは3時間18分48秒)でした。日本人では4番目(プロを除くと2番)でした。ランのGarminのデータは こちら。

カテゴリーの順位は、21位でした。ここ2年からは大きく後退してしまいました。自分としてはしっかり走ったつもりだし、それなりにいいレースができたと思うのですが、こういう結果になってしまい、力不足を痛感するレースとなってしまいました。ちょっと途方に暮れてしまうような結果ですが、全てにおいてレベルアップをしていくしかないですね。しばらくオフをとって、冬のトレーニングをしっかり積んで、来年のレースに備えたいと思います。まだまだ進化の余地はあるので。頑張ります!!

日本のオジサンをなめんなよ!(笑)

エージグループで日本人トップ。カテゴリー4位だった北里さんと。一昨年は14秒差で勝ってます(笑)。来年は負けませんよ!

バイクピックアップ。朝は焦ったけど、トラブルなく走ってくれて感謝です。

さて、これにて今シーズンは終了です。ただいまオフ生活を満喫中(笑)。しばらくは全くトレーニングをしないつもりです。肝臓以外は(笑)。来季のレースですが、初戦はアメリカのアイダホ州で開催される Ironman Coeur d'Alene の予定です(6月26日)。ここでハワイの権利をきっちり確保します。しっかりと準備して、初のアメリカ本土のレースを思いきり楽しもうと思います!
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レース直前にタイヤの空気が抜けると、さすがのJunyaさんも焦るんですね~。(いつも冷静に対処しているので…)
自転車のタイムは良かったみたいでおめでとうございます!
レースは本当に自分との戦いなんですね。
また、進化したJunyaさんのレースを楽しみにしています(^-^)v
とりあえずお疲れ様でした~\(^o^)/
レースレポートを読んでいるこちらもコナの世界に引き込まれました
素晴らしいタイムですね!
私にとっては、異次元のタイムです
これからはオフということですが
オフでの過ごし方も参考にさせて頂きたいと思います
トランジッションに着いたらまずタイヤに触るのですが、「へ?」という
感じでした。その後のタイヤ交換の早いこと。3分くらいでチューブラーの
交換が完了しました。
自転車のタイムも、ここのコースのベストタイムと比較すると、
まだかなり悪いので、来年は5時間を切ることを目標にしたいと思います。
アイアンマンのランの終盤はほんと自分との戦いです。苦しいですが、
乗りきったときの喜びや充足感は格別です。
> ウッドキャビンさん
1週間経って記憶が薄れかけましたが、書いているうちに自分自身が
レース中のような気分になって、生々しくレースの様子が思い出され
ました(笑)。
オフの過ごし方は。。。あまり参考にしない方がよいかもしれません(笑)。
> rrymn
どうも! 一年で一番気合いを入れるエントリ、頑張って書き上げました。
こういうところはツイッターなどでは代替できないね~。
1日レースやってれば、トラブルの1つや2つは必ずありますが、そういう
ところで動じずに対処し克服していくのもアイアンマンスピリッツです!
ハワイ島の70.3は、カワイハエの手前から北上するコースで行われるので、
素晴らしいコースだと思いますよ。アイアンマンハワイのスロットも狙え
る希少な70.3なのでお勧めだと思います。
では、飲み会で! この間決まった日程以外でもいつでもOKだよ~笑
ツイートでも一度お尋ねしましたが、このブログにも出てくるGARMINのデータ凄いですね!!
現在スントのHRモニターを使用しておりますが、依然調子悪くGARMINを購入しようかと真剣に悩んでおります・・・
今、月刊ランナーズの広告を見たら新機種が安いなあなんて思ってよく見るとHRのセットは別売りみたい(汗)
Junyaさんが使用しているのは一つ前の型なのですか?
HRモニターとGPS機能付きを購入したいと考えておりますが、どのタイプがベターかアドバイスいただけませんか?
長文になりましたが、よろしくお願いします!
Garmin、いいですよ~。僕が使っているのは310XTという機種で、まだ日本版は
出てないモデルです。でも、日本版である必要はほとんどない感じです。
310XTのすごいところは、防水性能が高いことと(泳いでも問題なし…さすがに
レースではバイクに乗るときに付けましたが)、バッテリーが20時間も持
つことです。
405はバッテリーの持ち時間が短いし、濡れると誤作動するとよく聞きます。
ちなみに、僕は下記のサイトで買いました。
http://value-garmin.net/index.html
参考にしてください!!
horinoさんもコナに復帰して、来年は一緒にレースできることを期待しています!
東京マラソンに落選したんで、繰り上げ当選も出来なかったら遠征費が浮くんで購入しようと思ってます!
それまで在庫が残ってますように~!
感動しました。また頑張って下さい!
僕は今走れてないので、湯尻さんの引き締まった身体をイメージして頑張りたいと思います。