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セジョリ♪映画三昧・舞台三昧・食などなど自分の好きなことを!映画はネタバレありが多いです。

かぞくのくに

2012-12-24 19:57:38 | CINEMA(日本)
かぞくのくに
'12:日本


◆監督:ヤン・ヨンヒ「愛しきソナ」「ディア・ピョンヤン」
◆出演:安藤サクラ、井浦新、ヤン・イクチュン、京野ことみ、大森立嗣、村上淳、省吾、塩田貞治、鈴木晋介、山田真歩、井村空美、吉岡睦雄、玄覺悠子、金守珍、諏訪太朗、宮崎美子、津嘉山正種


◆STORY◆ある夏、25年ぶりに兄ソンホが北朝鮮から戻 ってきた。在日朝鮮人2世で日本語教師をしているリエ、同胞協会幹部の父、優しい母の3人で暮らす家族のもとへ、病気治療のため特別に3ヵ月だけ許可をもらっての事だった。少年時代の帰国事業で移住して以来のソンホの帰国に喜ぶ家族だが、ソンホは多くを語らない。監視の目が常に付く中、リエは次第に苛立ちを覚える。家族に沸き起こる感情が25年の空白を埋めていく…。

『Dear Pyongyang ディア・ピョンヤン』『愛しきソナ』のヤン・ヨンヒ監督が北朝鮮と日本に暮らす自身の家族の境遇を三たび題材に掲げ、初のフィクション映画として作り上げた家族ドラマです。

いやーーー久々にずしーって訴えかけられた映画だったな~

北朝鮮に住む兄が病の治療のために25年ぶりに帰国し、思想や価値観の違いに戸惑い、理不尽な政治情勢に振り回される家族の様子を描いていきます。

兄がいったのは昭和何年なんだろう。。。70年代なんだろうな~
帰国政策の名のもとに北朝鮮へ渡った息子ソンホが体を悪くし、
治療のため25年ぶりに日本へ帰ってくることから物語ははじまります。
治療に帰ってくるのに、よくなったら帰国じゃなくて、3か月って決まってんだよね~
そして監視する人もついていて、なんだかな~って思いながら見ていました。
帰ってきても家族でさえも多くを語れなくて、
その姿みてると、とても切なくて哀しくて、もどかしくて。。。
でも、何かに対して無性に腹立たしい気持ちにもなったな~あの妹の気分になった。
日本に住んでいるのに国籍は北朝鮮であり、あの国が嫌いだって言い切っても、
自分にとっては祖国になるんだよね~
そして監視員が言った一言が妙にずしーってきたな~
「あなたの大嫌いなあの国で、私もあなたのお兄さんも生きるんです。死ぬまで生きるんです。」って。。。
理不尽だわ~でも、この言葉が、あの国で生きる人の言葉なんだろうな~って思った。
そして受け入れなければいけないのが現実なんだろうね。

そして理不尽は続き、治療のために日本へ帰って来たのに、それも叶わぬ帰国命令
現実を受け止めて、振り回されながらも、
ぐっとこらえて自らの運命をあきらめている兄。。
なんか、兄がスーツケースをみて、妹に言った言葉、
「これ持って色んな所に行けよ。沢山考えて、自分の人生を我儘に生きたらいい」
この言葉が自分がやりたかったことなんだろうな~って思ってしまいました。

とにかく、兄についてまわる監視役の男に「息もできない」のヤン・イクチュンさん
二つの国の間でゆれる兄の苦しみを井浦新さん
日本に住む妹に安藤サクラさんすばらしかった。。。

そしてラストの別れの前の母がとった行動に号泣してしまいました。
治療もダメで死んでしまうかもしれないってわかっているのに、
祖国の命令にしたがわないといけない両親は、
いったいどんな気持ちで息子を送り出せるんだろう。。。
母の大きな愛に号泣でした。

現実のみを淡々と描いているからか、
なおさら訴えかけてくるものがあったような気がします。
私たちは今生きることで精いっぱいの社会でないぶん、幸せなんですよね。
北朝鮮だけじゃなくて世界各国ではこんな理不尽な国家がたくさんあるんだろうな~
って改めて思いました。

Nakajiの満足度  ★★★★★(5.0)  劇場鑑賞 78 作目
兄~かぞくのくに
ヤン ヨンヒ
小学館

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2 コメント

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Unknown (ふじき78)
2013-10-27 08:39:41
おらあ、日本人で幸せだと思います。
日本って国はお世辞にもベスト1の国とは思わないけど、そんな事をちゃんと表明できるだけで全然いい国なんだって北朝鮮とか見てると愕然とする。「国」というより「人」が人を完全に物のように支配できる体制ってのが大小にかかわらず怖い。
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>ふじき78さん (Nakaji)
2013-11-01 13:29:14
本当にしあわせを感じました。
支配されるのみの国じゃないことを本当に幸せに思いました。
今生きるだけで精一杯な国って、、なんだか涙がとまりませんでした。
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