「カッコいい」を考える（１）

数年前までは、「売れるモノって何か？」ということを常に考えながら作品を制作していました。
しかし、売れるモノっていうのは、他の人も作っていて、オリジナリティを出すのは難しいです。
他に同じようなモノがあれば、お客さんは価格の安い方を選びますので、売りたい人は他よりも安いモノを作らなくてはいけません。


僕は、2年前のある事をキッカケに、「売れるモノ」ではなく、「カッコいいモノ」を作ろうと思いました。
僕が作りたいモノは「売れるモノ」ではなく、「カッコいいモノ」だったからです。


しかし・・・
「カッコいい」って何？

何かを見て、「カッコいい！」って思うことはありますが、それがなぜ「カッコいい」のか？
こっちの「カッコいい」と、あっちの「カッコいい」の共通点は何？
僕はまだ「カッコいい」の正体がわかりません。


「可愛いモノ」は簡単だと思うんです。
なんでも、小さくすれば可愛くなる。

ここでいう簡単は、思考的に簡単だということで、技術的には簡単でないモノもたくさんあると思います。
でも最初の一歩、「可愛いモノ」を作ってみようというところまでは、すぐに辿り着くような気がするんです。

子ども、子犬、子猫はもちろん、実際のモノよりサイズダウンして何かを作れば、可愛いと評価されるでしょう。
ミニチュアなんて、みんな大好きでしょう(笑)
それとは別にリアリティのないモノも可愛いって評価されがちだと思います。

だからブサイクに仕上がった（失敗かと思われる）作品でも、それが小さければ「可愛い」ということになるのでしょう。

「可愛い」と評価される作品は、これらだけの要因ではないと思いますが、僕には「可愛い」の正体はなんとなく見えている気がします。


誤解していただいては困るのは、僕は「可愛いモノ」を作っている人や、好んで買っているお客さんを批判しているわけではありません。
「可愛いモノ」を作りたい人が「可愛いモノ」を作り、「可愛いモノ」を求めているお客さんが「可愛いモノ」を買うのは当たり前のこと。しかも「可愛いモノ」は人気ありますもんね。



しかし、最近のお客さんは、何を見ても「可愛い」っていいます。
「可愛い」って言っておけば、間違いない(笑)

もう、それは作品の評価としての「可愛い」ではなく、挨拶のようなモノになっているんではと思うくらい。「こんにちは」と同レベルなのではないでしょうか(笑)



でも、「カッコいい」って言葉はあまり聞きません。
それだけ、「カッコいい」は難しいのだと思います。


どうすれば、「カッコいい」になるのかが、わからない段階で、もう難しい(笑)
僕自身、「カッコいいモノ」を作ろうと思っているのに、心の底から「カッコいい」って思える作品は、たまにしか出来ません・・・

作った時には「カッコいい」って思ったモノが、それほど「カッコよく」なくなってくる時もあります。
その時、僕はどうする？


僕は「カッコいい」と同時に、「オリジナリティ」にもこだわっています。
みんなが作らないモノ、作ってないモノをつくろうと思うことも忘れていません。

だから、「カッコいい」がちょっと足りないなと思っても、「オリジナリティ」があると思うものは残します。
だって「オリジナリティ」があるだけで、「カッコいい」と思いませんか？(笑)


誰かのマネをして、「カッコいいモノ」を作ってもしょうがないでしょ。
自分らしい「カッコいいモノ」を目指しているのだから、今全てが「カッコいい」じゃなくてもいいと思っています。いずれ、全てのモノが「カッコいい」になれば。





なんてことを考えながら、今日はこれを作りました。







どっちかというと「可愛い」か・・・


「おい！jucon、言っていることとやっていることが違うじゃないか」
って、思った？（笑）






でも、以前のモノよりは「可愛い」くなくなってないですか？



大きくなっている！（笑）
オリジナリティもあると思うけど。





某動物関係者の方にも好評だったので、何個か作っちゃいました～




「カッコいいモノ」ってなかなか思いつかないんですよね～
みんなはどんなモノを「カッコいい」って思うんだろう？
「カッコいいモノ」の正体を知っている人がいたら、教えて欲しいです（笑）



「カッコいい」ってもしかしたら、精神的なことなのかも？
そんなわけで、juconの「カッコいい」探しはこれからも続きます。

KEEP ON SOUL SEARCHIN'

「カッコいい」を探している自分も「カッコいい」んじゃないかな？って（笑）




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