奥州糠部 九戸四門~西門の歴史~

岩手県二戸郡の歴史と風景をご紹介します。浄法寺町を支配していた浄法寺氏とその先祖畠山重忠も扱っています。

浄法寺城跡 板石塔婆

2009年04月09日 | 重慶と浄法寺氏
以前、HPの掲示板に書いたことですが、ブログでも板石塔婆について紹介します。



板石塔婆とはその多くが鎌倉時代から室町時代に作られた追善供養塔であり、
関東武士の本貫地とその所領に限られるという。
主に武士、貴族が作らせた物である。畠山重忠の本貫地である現在の深谷市にも多い。

これは当家の私有地にある板石塔婆。城跡内北館に在り、浄法寺氏に関係すると思われる。
制作年代は不明で何故日輪が刻まれているのかは分からない。

刻まれた文字の中に即雪浄心信士とある。裏には何も刻まれていない。道号に即雪、戒名に浄心、そして位号に信士と書かれている。
浄心の浄は出が浄法寺の一族であることを連想させ、信士は在家の者に与える位号だが、これは庶子の流れを意味しているのではないか。
嫡流ならば恐らく居士号であると考えれられるからだ。この板石塔婆に年号が書かれていない為、その時代の当主、子の誰か特定できない。
浄法寺氏の墓所と同じくいずれ調査されるべき物だと思う。だが、埋墓であると思われる墓所を発見するのは難しいかもしれない。

浄法寺氏の墓所があったと考えられる場所は、浄法寺城の城内(西舘の福蔵寺、大館の旧尋常小学校跡地
、北舘の上野(写真の塔婆付近)、一戸平糠の畠山家等があるだろう。
数十年も昔の事だが、浄法寺尋常小学校があった場所から骨が見つかっている。
年代など詳しいことは不明である。

今から何十年前の事だが、役場の方がこの板石塔婆を知り、岩手大学に調査を依頼したことがある。
だが回答は「詳しいことはわからない」との事だったようだ。
当時、この郭は城跡であることが判明しておらず、平成に入ってから城跡の一部と判った。
当時の町民、そして今の町民でもこの地に城跡が在る事を知らない人が多いだろうと思う。
浄法寺城の郭には八幡館、大館、西館、新城館、そして北館(仮称)があるが、
それらは単に地名としてしか捉えられていない事が多い為だ。
当然、それらの事を教える事ができなかったから、山(ほとんどは畑だが)に在る石碑のまま終わってしまったのではないか。
この板石塔婆も是非調査して頂きたいものだ。

尚、町内に鎌倉時代の物とされる浄法寺城主の乳母を祀ったという宝篋印塔がある。
以前、掲載された本(いわて旅街道)の地図を基に探したが見つからなかった。
私は浄法寺氏の祖、重慶の遺児重基の乳母ではないかと考えている。


岩手県 オススメ銘菓など

2009年04月09日 | 二戸市
私がオススメする岩手の銘菓・菓子・ドリンクをご紹介します。

二戸
姉帯製菓(サイトなし)買える店はバックナンバーより2007年10月11日の記事をご覧ください。
天台寺駄菓子(かりんとうが一番オススメ)

↓これ(ごまひねり?)、水飴で固めてあって堅いのでご年配の方は食べる際にご注意ください。


高杉 http://www12.ocn.ne.jp/~nanyato/online/list/A021/index.html
元祖くるみ羊羹(ご年配の方にオススメです)

南部煎餅屋(色々な味の南部煎餅がある)
巖手屋(小松製菓) http://www.iwateya.co.jp/
りんご煎餅・いか煎餅が人気です(私はりんご・いか・焼き芋をよく食べます)
生南部サブレも美味。

志賀煎餅 http://www.nanbusenbei.com/
あめ煎餅(麦芽飴が入ってます)

石橋煎餅 http://www.ishibashi-senbei.co.jp/ 浄法寺町にあります。
さくさくフライせんべい・煎餅のみみ フライ(ホームぺージがあったとは…)

南部美人 http://www.nanbubijin.co.jp/index.html
日本酒「南部美人」で有名な二戸市の酒造メーカーです。ブログもあります。

二戸市ふるさと振興
アッパビール(二種類がありますがが安いほうは薄くて美味しくない)
「アッパ」は母という意味で「たらちね」と同じです。寂聴さんが名付けた「たらちね」という天台寺銘菓があります。ちなみに「アヤ」は父という意味です。
天台寺 寂(赤)720ml(飲んだことはありませんがデザインが良い)

山ぶどうジュース(酸味が少なくて美味しい)
ミニトマトジュース(美味しかったような…)
岩誦坊の水(岩誦坊に水を汲みに来る人は多い)

九戸
小笠原菓子舗 http://www.shokokai.com/kunohe/kunohekigyo/kigyo_010.html
九戸かっぽれ(甘茶あんが入ってます)
甘茶(人によっては甘すぎるかも)

盛岡
タルトタタン(巖手屋が運営する洋菓子店)http://www.tarte-tatin.jp/
ニュートンのりんご(アップルパイかな?美味しい)

岩泉
中松屋 http://nttbj.itp.ne.jp/0194223225/index.html
水まんじゅう

一関
菓匠 松栄堂 http://www.shoeidoh.co.jp/
献上 田むらの梅(伝承 田むらの梅は甘い…)
ごま摺り団子(抹茶クリーム団子・みたらし・ずんだも美味しい、東京駅で購入可能)

大船渡
さいとう製菓 http://www.saitoseika.co.jp/top.php
かもめの玉子(季節限定の玉子が良い)

二戸近郊の食品・ドリンクは二戸駅に隣接しているなにゃーと物産センターで買えます。通信販売もしているので是非利用して頂ければと思います。
献上田むらの梅についてですが、小田原や水戸の甘露梅より美味しいと感じる人が多いのではないかと思います。おすすめです。

燃ゆる火の粉の行方 似鳥八幡宮

2009年04月09日 | 二戸市
二戸市の似鳥地区に似鳥八幡宮という神社があります。
毎年、この似鳥八幡宮で旧暦の1月6日に「サイトギ」という伝統行事が行われます。
組み立てた木材を燃やし、その火の粉が舞った方角と神前に供えて盛った飯「オコモリ」が崩れているかどうかで農作物の吉兆を占います。
私が訪れた年の占い結果は平年並でした。豚汁や甘酒が振る舞われたと思います。



似鳥左近の居城、似鳥館跡
似鳥八幡宮のすぐ近くに曹洞宗の「鳳林寺」というお寺がありますが、その裏手に似鳥館の本丸跡があったと伝わります。
この似鳥氏の先祖は源義家より甲冑を拝領したと云い、その甲冑を埋めたという甲冑神社が付近に残されます。

天台寺にも源義家奉納と伝わる銅製三尊仏懸仏がありましたが、義家が奥州安倍氏討伐の折に陣ヶ岡より北のこの地に来た可能性があるのかもしれません。
ちなみに、似鳥八幡宮の似鳥は「にたどり」と読みます。ニトリの創業家似鳥氏のルーツです。