無線脳の視点

無線関係のモノ・ヒトに毒された日常を地味に書いてみる。

静電容量結合式の簡易アース板製作

2011年06月17日 | 自作
おなじみの無線ショップに冷やかしに行っていたら、アマチュア無線関係で有名なアンテナメーカーのD社から、クルマの車体に貼り付けるタイプのMAT50マグネットアースシートなる品物が出ているのを発見。カタログスペックでは、7~50MHz帯で使えるという。

「はは~ん」と思い、仕事の帰りに100円均一のお店(しつこいようだが私はセリア派)に出向き、文房具のコーナーにあったマグネットシートを数枚購入。いろんな種類のものがあったが、そこそこ使えそうな2種類を選択した。
写真右にある300mm×100m×0.7mmのシートなんか、今回のイタズラにもってこいだ。



用意した物
・100円均一のお店で買った300mm×100m×0.7mmのマグネットシート
・スコッチ製アルミテープ
・適当な線材
・3M製マスキングテープ(仮止め用)
・正体不明の粘着シート
(NITTO No.5015 と書いてあるがこの品番は両面テープだった)
・マグネット基台に取り付けられる程度の圧着端子



製作の過程
1 マグネットシートにアルミテープを貼る
2 適当な線材をひん剥いてバラし、放射状に延ばして仮止め
3 粘着シートを貼り付ける
4 線を30cmぐらい残し、圧着端子を取り付ける



ついでに、容量アップ&調整用に、アルミテープの角を折り返して貼ったマグネットシートも作ってみた。
今の目標は、マグネット基台と7MHzモービルホイップを使ったお気軽運用だ。
さて、この自作シートの効能はいかに?!
もし変化が無くても元手が安いのであきらめが付くってもんだ。

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2011/06/18 追記

私にしては珍しく、今回作ったモノを試さずには居られない衝動に駆られ、マグネット基台と組み合わせて測ってみた。
まずは7MHz帯のモノバンドモービルホイップであるコメット製のHR7で試してみる。
もちろん、マグネットシート無しの状態では同調点は全く見られないのは確認済みだ。



実験環境はこんな感じ。
マグネット基台に今回製作したマグネットシートの線をネジ止めし、HR7アンテナを取り付ける。
実に単純。
そこからアンテナアナライザに接続して7MHz帯を計測してみると・・・?!

!!!!!

なんということでしょう~!7.000MHz近辺でストンと同調してしまいました。
エレメントを3cmぐらい切れば即運用できそう。



これに味をしめて、調子に乗って3.5MHzのアンテナと交換してみる。
コメット製の短いモービルホイップのHA035だ。
今度は追加用に作ったシートを貼り付ける。



おーーっとこれまたなんということでしょう~!
3.500MHz近辺でストンと同調してしまいました~。



で、ここからちょっと実験で、追加したシートを取り外してみると・・・?!
意外にも変化無し。
貼り方を変えてみても(≒容量を変化させても)ほぼ変わらず。

う~ん、どうやら最初の1枚で済んでるっぽい。
某社製のアースシートの大きさから考えたらそれもそのはずで、今回作ったシートと製品とでは面積で約2倍の差がある。製品の方は、"本製品2セット使用にて3.5MHz帯も対応可"と書いてあるから、最初から2枚貼ったことと同じ効果だったようだ。

残る作業はアンテナエレメントの調整だ。
と、エレメントを切断して後戻りの出来なくなる前に、アースシートの線の長さを変えるとか、シートそのものの面積を変えたりしてみるか。
まあココまで来れば、あとは鼻歌まじりの作業でもokだろう。

さらに調子に乗って、別の場所でダイヤモンドアンテナ製MD200に7MHzのコイルMDC40を取り付けたものを使用し、試してみた。



これはコイルの中心にある棒を動かすと同調点を動かせるものだが、こちらも良好な結果が得られた。
しかし、これでメデタシメデタシではなかった。
21MHz帯や28MHz帯のコイルでは、今回作成したマグネットシートを使うと、いくら最大可変値にしても同調点がアマチュアバンドのはるか下に行ってしまうのだ。(電気的には当然起こりうる現象ではあるけれど)
よって、周波数を高くするに従い、マグネットシートのサイズを小さくするとか、配線の長さを短くする必要に迫られてきた。

よし、この際だから作るか。

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2011/06/23追記



周波数が高くなるにつれて必要な容量が変化するため、サイズを変えて作ってみた。
これ以上作ると何かの宗教になりそうなので(笑)、適当なところでやめておくことにする。



大きいモノが3.5MHzや7MHz用、それ以上の周波数は、面積が半分・線の長さ半分、線さらに半分。
21MHzから上は、マグネット基台からの距離や貼り方、線の引き回し方で効果が変わるので、この辺はアマチュア精神とやらでクリアすべきだろう。ただ、一番小さいのは50MHz用に作ったのだが、これはあまり効果がないっぽい。(無くてもそこそこ落ちた)

参考まで、紙を何枚か挟んだクリアファイルにアルミホイルを突っ込んだものでも、同様の効果を確認している。
基本的な理屈は同じだから、結構テキトーで良いのかも。

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3 コメント

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Unknown (je8kgh/7)
2011-06-29 20:12:25
やっと辿り着きました^^
先日はありがとうございました。当初予定を変更し、早速見様見真似で作ってみましたが、VY GUDです! これからも色々と教えて下さいm(_ _)m
御礼 (大阪の再開局者)
2017-03-26 09:30:38
OMの記事を参考にアースシートを作成し利用させていただいております。移動運用で手軽に設営できる経済的なアンテナを作りたかったので、このアースシートがとても良い働きをしてくれています。

伸縮ポールと5.4mのグラスファイバー釣り竿に全長約7mのワイヤー(途中に直径5㎝・22ターンのコイル挿入)を這わせて7MHz用の垂直アンテナとし、自動車の屋根部分で給電しています。お陰様で満足のいく動作をしてくれています。

大変参考になる記事を掲載して下さいまして誠にありがとうございました。お礼申し上げます。
Unknown (管理人)
2017-03-27 09:49:54
お役に立てて光栄です(^^
私の場合、作って一定の結果が出たら満足しちゃうのであまり運用に至らないのが玉にきずです。

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