中日新聞2024年5月14日 16時00分 (5月14日 16時00分更新)
「アイヌ共生推進本部」の事務局。日本語と英語表記の間にアイヌ語表記が書かれている=札幌市の北海道大キャンパスで
北海道の公共空間で「イランカラㇷ゚テ」(「こんにちは」に相当)などのアイヌ語のあいさつが一般化し、それ以外のアイヌ語表記も広がりを見せる。ただ、どこまでアイヌ民族の自己決定権の保障につながっているか。アイヌ語の使用を阻む根本原因は何か。改めて考えた。 (木原育子)
札幌市の北海道大キャンパス。4月中旬、「アイヌ シサㇺ ウレㇱパ ウコピㇼカレ ウシ」と書かれた事務局前に立った。
一体どんな意味か。アイヌ民族でもある、北海道大の北原モコットゥナㇱ教授が説明してくれた。シサㇺは「和人」、ウレㇱパは「協力して生活する」、ウコピㇼカレは「共同で良くする」、最後のウシは「場所」を意味するのだという。
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