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世界のヒバクシャ、アボリジニ女性も誓い

2017-12-13 | 先住民族関連
毎日新聞2017年12月12日 21時00分(最終更新 12月12日 22時19分)

授賞式出席 英の核実験被害「きれいな世界を…」
 【オスロ竹下理子】10日の「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)へのノーベル平和賞授賞式には、広島・長崎の被爆者以外にも世界のヒバクシャが出席した。英国の核実験で被ばくしたオーストラリアの先住民族アボリジニの女性、スー・コールマンへーセルディーンさん(66)もその一人。「将来の子供たちのために、世界の仲間と核の脅威のないきれいな世界を作りたい」と誓いを新たにした。
「私たちはこの恐ろしい兵器の開発と実験から危害を被った世界中の人々と連帯してきた」。授賞式で被爆者として初の演説をしたサーロー節子さん(85)は、核実験が行われた土地を一つ一つ挙げ、聴衆に注意を促した。
 スーさんは、オーストラリア南部のマラリンガ近郊で生まれ育った。幼少期の1950~60年代、英国はオーストラリアで核実験を行い、マラリンガでも繰り返し実施した。スーさんは核実験場の風下に住み、被ばくしたという。当時住民には放射能の危険性は知らされず、近所では多くの人ががんで亡くなり、自身も甲状腺がんを患った。核実験のため強制移住させられた人もおり、コミュニティーも崩壊した。一方、オーストラリアでは原発や核兵器の原料となるウランの採掘も行われ、住民らはそれによる被ばくや環境汚染被害なども訴える。
 「被害に遭うのは、社会的に弱く、声が小さい人たちだ」。スーさんは約20年前から反核NGOに参加し、今年3月には国連本部で開かれた核兵器禁止条約の制定に向けた交渉会議で発言した。条約には核被害者の支援や汚染地域の環境改善も盛り込まれた。
 サーローさんの演説に大きな拍手を送ったスーさんは力を込める。「核実験は環境も先住民の文化も破壊する。ICANの活動が世界に伝わった今、廃絶の声を上げるのは私一人ではない」
https://mainichi.jp/articles/20171213/k00/00m/030/120000c

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