女王蜂 [DVD] | |
クリエーター情報なし | |
東宝ビデオ |
監督:市川崑
協力監督:松林宗恵
脚本:日高真也、桂千穂、市川崑
原作:横溝正史
出演:石坂浩二、高峰三枝子、司葉子、岸恵子、仲代達矢、中井貴恵
【あらすじ】(『goo映画』からの抜粋)
昭和二十七年、伊豆天城の月琴の里にある大道寺家の大時計で、大道寺智子(中井貴恵)の求婚者の一人、遊佐三郎(石田信之)が廻る歯車に体を引き裂かれ死んでいた。この事件に、当主の銀造(仲代達矢)、妾の蔦代(司葉子)、家庭教師の神尾秀子(岸恵子)も息をのんだ。しかも、遊佐のポケットには智子から誘いの手紙が入っていたのだ。
金田一耕助(石坂浩二)は、事件直後、京都の山本弁護士(大滝秀治)の依頼で、十九年前の事件の真相調査のため大道寺家を訪れる……。
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京都が舞台になっているってんでDVDを借りてみた。(天城と京都です)
映画公開当時、仲代達矢、岸恵子46歳。司葉子44歳。
映画の冒頭からはじまる19年前のシーンで、いきなり仲代氏自身が学ランを着て旧制高校時代を演じるのだ。(。ヘ°)ハニャ
そりゃ若い頃から老け顔の人もいるでしょうが、これではあまりにもコントに近い演出ではないかいな。観ていてオイラは興ざめしてしまったのだが、我慢してこのシーンは見過ごそう。
ほかに岸さん、司さんも19年前のシーンに出演しているのだが、19年後のシーンと差違があまり感じられないので、時間経過していることの実感がまったく湧かない。そこは脳内妄想力で補完しなければならないのであるなぁ。(T_T)
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『女王蜂』は市川×石坂・金田一シリーズの第4作目であります。
1作目の『犬神家の一族』からはじまって『悪魔の手鞠唄』、『獄門島』と横溝作品の代表作を映画化してきて『女王蜂』、ありゃ? ちょっとマイナーな作品なこと!
この頃、ATGで『本陣殺人事件』、松竹で『八つ墓村』が映画化されてしまっていたので仕方ないのか。
オイラは原作を未読なのであるが、読んだ人によるとヒロイン智子は絶世の美女として描かれているのだそうだ。で、その人が映画を観ると中井貴恵さんには華がなく、イメージのギャップが甚だしく発生してしまうのだという。
当時の貴恵さんにすればまるっきりの新人デビュー作だし、大物俳優の娘というプレッシャーもあっただろうし、高峰、岸、司という三大ベテラン女優に囲まれてしまってはやっぱりどこかで萎縮してしまうだろうに。
この映画での貴恵さんの演技は方々で酷評されているのであるが、オイラが今回見た限り、そんなに目くじら立てるほどでもない、新人としてはまだまともな演技をしてはるように思いました。
まったく関係がない話ですが、昔、オイラは中井貴恵さん似の女子にあったことがございます。クリンソウやスズラン系の華がある美人さんでありましたな。(o^^o)
酷いのはさっき書いた学生・仲代。
それと霊能者・九十九(「九十九」とかいて「つくも」と読む!)がまるっきりコスプレ大会からそのままやって来た人じゃないですか。(゜_゜;) それに殺されるシーンの描写もテキトーな感じがして酷いよ~。
この映画は、残忍な殺人事件が起こる仮装大賞的映画なのでした。よくも悪くも脳内補完で乗り切ろう!
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ミラーマン(石田信之)、仮面ライダー2号(佐々木剛)、超人バロム・ワン(高野浩之)、ウルトラセブン「円盤が来た」のフクシン三郎(冷泉公裕)。
この映画シリーズ・レギュラーの小林昭二人脈なのか、昭和の特撮ファンにはうれしい俳優さんたちがこぞって出演しているのにも注目ですぞ。
あっ、石坂浩二はウルトラQのナレーターをやってはりましたな。
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さて、気になるロケ地です。
原作では東京になっている部分が、映画では京都になっており、実際に京都でロケが行われておりました。
東小路家主催のお茶会会場は仁和寺。
東小路家の屋敷外観は相国寺の庫裏「香積院」。
石坂・金田一が犯人に襲われる竹やぶはどこだろう?
石坂・金田一と大滝秀治弁護士が緩い坂をおりて来るシーン。あの坂をどこかで見たことがあるような、ないような……。
「天城の山」として映っている山々も、実は「京都の山」なのではないかいな? と妄想したりしております。
死因はテニスのラケットで脳天割られた事でしたね(あんなに割れるかいな)。
その後沖雅也が中井貴恵に跳ね除けられた勢いで死体にぶつかって死体の腕がこれ見よがしに歯車に挟まって切断されるというシリーズではもうお約束の死体損壊描写😆
前作の「獄門島」でも釣鐘が落ちてきて首チョンパとサービスサービス!🤣