なのにオイラは京都へゆくの?

大阪の中年男が、京都の山に登った際の赤裸々(?)な公式日記帳やねん。
のはずが……京都・自己満足ブログとなりにけれ。

大文字山かく語り記 2009年送り火編

2009-08-18 13:10:36 | 五山送り火

送り火当日の大文字山への入山はは関係者以外禁止らしいということで、
前回行った手前の善気山の最前線から観賞しようと考えた。

哲学の道には観賞待ちの多くの人たちがいたが、銀閣寺の参道に入ると急に人がいなくなった。いるのは巡回の警官ばかり。

銀閣寺前には数人の警官がイスに座ってスタンバっていた。
このまま左の八神社方向へ曲がってそのまますっと大文字山に上がって行けそうな雰囲気はあったものの、検問に引っかかって時間をとられるのはマズイと思い、予定通り右に折れた。

法然院前に着いたのが19時40分。
急いで登ればまにあうかもしれない。

道路をはさんだ住宅側は家々の明かりがあるが、法然院側は電灯はなく真っ暗である。
まだ太陽があるうちに来ればよかったと後悔するも、時すでに遅し。

とにかく登ってみようと、門前で虫よけスプレーを腕に噴霧していたら、
南禅寺方向から2台の自転車がやって来て通り過ぎていった……ように思ったら急に停止した。

さては巡回の警官か? と思いきや、
「ちょっとすいません。大の山はここでいいんですか?」
と若い外国の兄ちゃんが流暢な日本語で訊ねてきた。
「そうですよ。今から大文字山の手前の山に登るところなんですよ」
いきなり会った見ず知らずの外国人に「一人じゃ心細いんで一緒に登りませんか?」と、日本男児としては言いたくても言えない。
もう一人は日本語がわからないらしく、流暢外国人が通訳してなにやら相談している様子。
ボクたちも一緒に連れて行ってくれませんか、と言ってくれることを半分期待していたが、結局、「どーも、ありがとう」と言って銀閣寺方向へ走り去ってしまった。

階段を数段のぼって法然院の敷地内にはいる。

うひゃ~、圧倒的な暗さである。
持参の小型懐中電灯では非力すぎる。
しかも山道へ行くには墓地の横を通り抜けなければならないのだ!

無理! 絶対無理すぎる!

うわ~ぁ、蜘蛛の巣が顔に引っかかったぜ~!

やむなき撤収作戦を発動させました。
もうこうなったら白川通今出川の交差点まで戻って見るしかなかろう。

来た道を引き返していると、さっき通り過ぎていった外国人二人組が戻ってきた。
「暗すぎて行けなかったですわあ」と言うと、流暢外国人は苦笑した。

(この二人組とはここで別れたので、その後どうなったのかは知らない。
たぶんオイラの意志を引き継いで、強行に善気山へ登ってくれたであろうと考えるのである)

来るときは急いでいたのでまったく気付かなかったが、
数件の家々の軒先に「弘法大師」の提灯がぶら下がっていた。↓


北白川の住宅街に入り記念撮影↓

蒸気の反射とは思うが、オーブらしき球体が写り込んでいるではないか!
これはやはり、帰って行かはるお精霊(しょらい)さんと解釈すべきでしょうか?

                    ○

京都市内のビジネスホテルに一泊する。

                    ○

翌日。
京阪電車の始発駅である出町柳から特急に乗って大阪へ帰ろうと画策し、
地下鉄「今出川駅」で降りたつもりが、「丸太町駅」であったのだ!

ひと駅まちがえちゃった。

荒神町あたりをブラつくのもよかろうと(きつねのはなし参照)炎天下の中を歩き、10時半頃、荒神橋の西口まで来たら、「KBS京都」のロゴ入りの車が路駐していたのが目に入った。

営業車やと思い助手席側を通り過ぎようとした瞬間、助手席の美女が「次はマンガミュージアムに向かいま~す」とマイクにむかって喋っているのが聞こえた。

街角レポートをしていたラジオカーやったんやね。
KBS京都ラジオは久しく聴いたこともなく、ワケのわからぬものに関わりたくなかったのでここは紳士的に通り過ぎ、京阪「出町柳駅」へ向かったのであった。

                    ○

家に帰ってインターネットで調べてみると、助手席の女性は政田マリさんでした。
谷口キヨピーさんの後輩さんやったんやね。記念写真を撮ってればよかったと後悔したのであった。

以上。



京都一周トレイル 蹴上→北白川+けいおん!聖地巡礼

2009-08-14 11:33:46 | 京都一周トレイル
忘れぬうちに書いておきましょうシリーズ第2弾。

                    ○

2009年6月12日(金)

京都一周トレイルの2日目である。

07:06 蹴上駅から出発。

ねじりマンポ(←レンガ造りのトンネル)を抜けたらすぐ右に折れ、日向(ひむかい)大神宮方向へ行けばいいものの、
この時期、テレビアニメ『けいおん!』にハマっていたオイラは、躊躇なくオープニングで一瞬映る南禅寺・水路閣へと足を運んでいたのであった。

                    ○

スタジオ・ジブリの作品等を単発で観ることはあっても、「毎週放送されるテレビアニメを楽しみにして観る」という行為は二十数年間なかったことである。
最近、職場に入ってくる新人どもが皆アニメオタク系だったことも要因なのか?
元フォーク・ギター少年のオイラとしても「軽音」なるタイトルは見逃せない。
さぞかしライヴ満載、ギンギンの熱血ギターアニメと思いきや、思いっきり脱力系だったのが逆にハマってしまう結果になってしまったよ~。

                    ○

平日の早朝ということもあってか誰もいない水路閣をあとにし、トレイルのコースに戻った。

「サル注意!」の看板にビビりつつ、日向大神宮へお参りした後、本格的な山道に入っていった。

今回のコースは前回のコースと比べ、急な勾配が少なく初心者でも楽に歩ける感じでした。

本来のコースは大文字山四つ辻から鹿ヶ谷方向へ下山し、哲学の道を北上するのですが、まだ行ったことがない大文字山山頂を目指し、一気呵成に急坂を駈けのぼった。

山頂は山科方面が見渡せ、心地よい風が吹いている。
ベンチに腰かけタバコを一服していると、ホバリング中のスズメバチ一匹を捕捉!
(ここは三十六峰の一つであるが)「三十六計逃げるにしかず」で火床方向にダッシュいたしました。

09:30 白川通今出川の交差点に到着。

ほてった身体をクールダウンしようと目に付いた某喫茶店に入るが、クーラーがまったく効いておらず目論見が見事にはずれる。ほかの店を探そうかとも思ったが、この辺りは不案内なのであきらめてモーニングセットを食す。

                    ○

某喫茶店で一時間ねばったあと、『けいおん!』のメイン舞台である修学院方面へ向けて白川通りを北に上がる。

「ここがジャンプしてる学校の階段か」

「ヤツらがよく行くハンバーガーショップはここか」

「この交差点を四人で渡ってるんやな」

北山通りに入り、
「待ち合わせのコンビニ!」「踏切注意!」「修学院駅!」「平○茶屋!」「松ヶ崎橋!」「レトロ○ーバー!」

松ヶ崎大黒天を通り過ぎ、
かねてから気になっていた本屋、恵文社一乗寺店を目指す。

脳内の地図ではこの辺にあるはずだが……?

道をまちがえて行きすぎていたようだったので引き帰り、ようやくたどり着くも、芸術の香りがするオシャレな店内に汗臭いオッサンがいては場違いかと、ざっと店内を歩き回り何も買わずに立ち去る。

11:43 一乗寺駅に到着。叡山電車に乗り帰路。

今回の歩行距離=13.9km



『けいおん!』と同時期に始まった『涼宮ハルヒの憂鬱』も観ているので、
職場のアニオタとのコミュニケーションはバッチリなのである。

「やっと『エンドレスエイト』終わったなあ」

大丈夫か!? オイラ。

大文字山かく語り記 初めて大文字山(火床まで)に登ったのだの巻

2009-08-04 13:42:48 | 大文字山&周辺
二十歳前後の頃です。

夏だったのか? まだ残暑厳しい初秋の頃だったのか?

記憶茫漠

「暇やし、とりあえず京都に行ってみよう」という軽いノリでまたもやNくん(←『初めて送り火を見に行ったの巻』の参照のこと)と三条駅に降り立った。

見上げると大文字山が目に付いたので、
「あそこまで行ってみようや」
と、またもやどちらかが言い出して歩くことになった。

もちろん地図など持参していないので、大文字山を見上げながら、ひたすら適当に道を選びながら歩くのである。

途中、京都大学の学生寮(←今思えば熊野寮なのか?)があったので、
京大生の生態を観察するために潜入したのであった。

(今はどうなっているのか知りませんが)各部屋にエアコンがなく、在室の部屋は皆ドアが開けっ放しの状態で、のぞくとおぞましく薄汚い部屋の中で京大生が扇風機の生ぬるい風にあたりながらグッタリ昼寝をしておったよ~。中にはジャラジャラと麻雀に興じている部屋もあったかな。

汚い! 臭い! 暑苦しい!

(失礼を承知の上で書くと)まさに貧民窟のような印象を受けたのだが、
Nくん曰く、
「ヤツらは今こんな生活をしているけどな、卒業したらエリートになってブルジョワ生活が約束されてるんや」

(あの時のみなさん、今では「日本」を動かしているんでしょうね)

                    ○

東一条通りを東入り、吉田神社を見て北へ上がり、志賀越道から今出川通りに出てさらに東へ。
若い頃は体力が有り余っていたのか、銀閣寺の横から割と楽に火床まで登ったような気がします。

                    ○

↓2008年8月17日 火床から撮影



京都一周トレイル 伏見稲荷大社→蹴上

2009-08-03 04:24:39 | 京都一周トレイル
忘れぬうちに書いておきましょう。

                    ○

2009年6月7日(日)

記念すべき京都一周トレイルのスタート日なのである。

6:30 京阪・伏見稲荷駅に到着。
稲荷大社に今日の無事を祈り、千本鳥居の入り口で人慣れした野良ネコをもふる。

四つ辻で下界を見下ろしつつタバコを一服。

四つ辻から急な階段を上るといきなり行き止まりなのか!?(◎-◎)
と、
一瞬焦ったが、細い通路のような道を行けば裏へ回り込めるのであった。

                    ○

埋葬地・鳥辺野のなごりなのか、清水山の山道沿いには何体か石仏がありました。

                    ○

もうすぐ将軍塚というあたりで、前方を先行するご婦人お二方(親子かな?)を捕捉。
追い抜き間際、「おはようございます」とあいさつすると、
「清水さんから来はったんえ?」と訊ねられた。

清水さん=清水寺? 清水山?

どちらのことなのかしばし悩んだが、わからんので「いいえ」と答えると、
「それじゃ豊国さんから?」と言われたので、
豊国廟のことだろうと思い、実際には伏見から来ているのだが、そばを通って来ているので曖昧に「はい」と返事した。

話をうかがっているとこのお二方、
今朝、清水寺から将軍塚まで登ってこられたようだが帰り道に迷ってしまい、このあたりの山中を行ったり来たりしているようなのだ。
坂道の入り口に小さい人工池みたいなのがあって、東屋があったあたりに道案内板があったような気がしたので、
「池まで下りてみはりましたか?」と訊くと、
「池? そんなんあったかなあ」
「まだまだ下りたらへんかったんかなあ?」と審議を始めたので
「急ぎますから」とそのまま別れた。

(その後、無事に帰れましたか?)

                    ○

将軍塚の展望台には親子とは思われぬ雰囲気の年の差カップル(←たぶん不倫だぜ! うらやましいなー)と、
心ない飼い主が捨てていったと思われる野良化したネコたちが多数いた。(飼い主を恨むことなく、たくましく長生きしてくれぇ)

                    ○

将軍塚の横道から粟田口へ向かっていると、どこからともなく音楽が聞こえてくるではないか。
だんだん近づいてくるぞ。
なんだ? なんだ?
よく聞くと演歌だ。
前方の道が右に折れ曲がっていて、そこから突然ラジカセを持った初老のご婦人が登場。
iPodの代わりなのか? ファンの個人的なプロモーション活動なのか? 疑問を感じつつ、あいさつして別れる。

                    ○

尊勝院の敷地を通り抜け、粟田神社で第一回トレイル行の無事を感謝して帰ったのである。

9:30 蹴上駅に到着。

今回の歩行距離=10km



まだこの頃は、ブログなどという大それた行為をまったく考えていなかったので写真を一切撮っていないのであります。

機会があれば写真を撮りに行こうかな、と考えておりまする。(^_^)b

大文字山かく語り記 初めて送り火を見に行ったの巻

2009-08-02 04:48:04 | 五山送り火

 京都市・亀岡市地域に大雨・洪水警報が出てるよ。
 降水確率も06-12は70%になってるし、今日予定していたトレイル行は中止にしますだ。
梅雨よ早く開けてくれ~。

                    ○

 オイラが二十歳前後だったときだったと思う。
 今となってみれば四半世紀前の遠い記憶なので、初めて送り火を見たときが先なのか、大文字山に登ったときが先なのか、前後関係がすごく曖昧なのである。

 たぶん送り火を見たのが先だったような気がするので、最初に「送り火編」をお送りいたしましょう。

                    ○

 夏の昼下がり。
 家で暇をもてあましていると、友人のNくんがやって来た。
「なあ、これから大文字焼きを見に行けへんか」
 (アンケートを採ったわけではありませんが、今も昔も、一般的大阪人は「五山送り火」=「大文字焼き」という脳内変換をしているような気がします)

 当時、関西ローカルの深夜テレビで、タレントとアナウンサーが地図を持たず、ぶらぶらとお喋りをしながら街の人たちとのふれあいを求めて(女の子目的だったような気もするが)クネクネと歩くという番組をオンエアーしていて、オイラとNくんもその影響を受けていたのか、硬い政治・経済ネタからくだらん下ネタまでの幅広いトークをしながら、無目的に方向性なく歩くことを恒例としていたのである。

 新京極でお好み焼きを食した後、鴨川等間隔の法則(男女 男女 男女 男女)を破るように、オイラたち男ふたりは鴨川左岸に腰を下ろしたのであった。

 京阪電車・三条駅(豆知識:当時の三条駅は京都の始発・終点駅で、地上にあったんだよ)で仕入れたパンフレットを読みながら、
「宗教行事らしいな」
 とか
「空海が始めたという説もあるらしい」
 などと喋っていたんだろうか? もう覚えてないです。

 午後8時。大文字山に点火される。
「ちょっと遠すぎへんか。近くに行ってみよう」と
 どちらかが言い出した。(記憶曖昧

 大文字山方向へ歩き出す。
 途中、小高い山の麓まで来る(←吉田山)。神社の横を地元の人らしき人たちが登って行くので、オイラたちもあとへ続く。(記憶曖昧

 山の上で、木々の間から「(送り火が)見える」とか「見えへん」とか言ってたような気がするが記憶曖昧

 ↓2007年吉田山から撮影


 地元の人たちが帰っていくので、オイラたちも元来た道を引き返すが、どうしたわけか岡崎公園の東北側に出てしまう
 (もしかすると岡崎公園は後日執筆予定の大文字山初登頂の日だったのかもしれない)
 公園では高石ともやさんがギター弾き語りの無料ライヴをされている最中で、『』を歌ってはったと思います。



 それから時間をどのようにつぶしたのか全く覚えていません。
 気づくと大阪・淀屋橋駅行きの特急は行ってしまったあとで、萱島駅止まりの急行だったか普通電車だったかに乗って帰りました。

 萱島駅から地元最寄りの森小路駅まで、男二人またもや夜道を歩く。
あのころはコンビニも存在せず、夜は静かで、出歩いている人もおらず、オイラたちの無意味な会話だけがアスファルトの上に響いていたのであった。

                    ○

 家に着いたのが深夜3時を回っていたであろうか……ここからは記憶明瞭

 ベランダでタバコを吸っていたら、
な、なんとスピリチュアルな体験をしてしまったのであります。
 このときの話を過去、気心の知れた数人の人たちに話したことがあるのですが、皆一様に「ふーん」というリアクションしか返ってこなかったので、ここでは書くのをやめておきます。(いずれ機会があればということで)