幻の詩集 『あまたのおろち』 by 紫源二

幻の現在詩人 紫源二 の リアルタイム・ネット・ポエトリー

これから世界はオカルト戦争の時代に突入する

2023-07-28 23:09:00 | Weblog
幼児性愛、幼児虐待、幼児誘拐などをやっている理由は、一部のセレブに需要があるから。
そのごくごく限られた一部のセレブは年収が何億何兆という桁外れの連中で、世の中を動かしているのは自分たちだから何をしても許されるというメンタリティの持ち主。
その多くが、いわゆる“悪魔崇拝者”だといわれている。
つまり、“神”に歯向かう者たち。
“神”よりも“人間”、否、“自分”の方が優位で有能だと自負している者たち。

ここで私は宗教や哲学を論じようとは思わないが、共産主義者も“神”を認めない。
一方で悪魔崇拝者は、“神”を否定する。“神”を否定するが、超自然の力や、その力が働く超自然の領域は認めている。だから、占星術やオカルトを使い、魔術をし、密儀や儀式をする。

これからは、この世界は人知れず、善と悪のオカルト戦争に突入する。
悪のオカルティストは大富豪にバックアップされ名前が売れてるが、善のオカルティストは無一文で誰にも存在を知られることなく存在している。
世界の大富豪が必死になってその存在を探していると聞く。
やられるのは君たちだら、必死なのだろう。笑


ベンジャミン・フルフォードとカザール、ユダヤについて(2022.11.27)

2022-12-04 15:14:00 | Weblog
 
ベンジャミン・フルフォードというジャーナリストをご存知だろか?
彼は元フォーブスのアジア支局長で、英語はもちろん、フランス語、スペイン、ポルトガル語、ドイツ語、そして日本語がペラペラな日本在住のカナダ人だ。そして名前が示すとおり、ユダヤ人の血も入っているらしい。
私は彼の大ファンだが(彼の後をストーカーのようについて行って、突然話しかけて、歩きながらお話ししたことがある)、彼とユダヤについて話しをしてみたいと思って(願って)いる。
今戦争になっているウクライナは、かつてのカザール王国だったところだ。改宗してユダヤ教になった。アシュケナージ・ユダヤの発祥の地だと言われている。
今、世界を牛耳っている多国籍企業の資本の多くはアシュケナージのものだが、第二次世界大戦で、ナチスドイツは民族浄化によってユダヤ人を大虐殺した。ユダヤ人はナチの犠牲者だが、そのナチがユダヤ人から資金援助されているらしい。
一般人には理解を越える摩訶不思議な事実だが、世界はそのような理解不能な事実によって動かされている。
そのようなことをベンジャミンと会って話をしてみたい。たとえば、安い居酒屋で呑みながらでも…
でも、そんな私のささやかな夢は、たぶん実現しないのだろうな…(残念🥲)
 
 2022.11.27 facebook に投稿
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


2022年という特別な年(2022.11.27)

2022-12-04 14:58:00 | Weblog
 
平幕力士の阿炎が巴戦を制して優勝した。28年ぶりだそうだ。平幕力士の優勝が三場所連続したのは史上初だそうだ。
やはり今年は特別な年なのかもしれない。

11/15に、トランプ前大統領がUnited States の大統領を宣言した。
それで思い出した。不思議な話。
僕がアメリカに初めて行ったとき、カリフォルニアのバークレーの家に泊めてもらった。
そのとき、僕は何かの話の途中で「アメリカ」と言った。そうしたら、誰だか覚えていないのだが、「それは違う。アメリカと言ったらいけない。Statesと言うのが正しい。これから君はアメリカと言わずにStatesと言ったほうがいい。」と言われた。
変なこと言うなと思ったので「どうして?」と訊くと、「アメリカなんて国はここには存在しないからだ。ここは合衆国であって、州の集まりなのだ。」と説明してくれた。
その話しが妙に、とても印象に残っている。誰に言われたのか覚えていない。とても太っていて大きな日本人だったと思う。

トランプ前大統領はUnited States の大統領を宣言した。
どうやら、バイデンはアメリカの大統領であり、トランプは、いくつかのStates の共和国大統領だということらしい。バックに軍がついている。
バイデンは軍産複合体に操られているパペットだ。911を首謀した軍産複合体。それに気づいて離反した共和国軍がトランプについたらしい。

大相撲では巴戦があり、今年が異例の年だったことが象徴的に暗示(明示?)されたが、2/24の特別軍事作戦の開始を含めて、11/15のトランプの大統領宣言もあり、やはり今年は特別な年だったようだ。

でもまだ11月。今年はまだ終わっていない。師が走りだす、慌ただしい12月がもうすぐ始まる。

皆さま、どうか流行りの風邪などひかないように、養生してご自愛ください。
 
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厳冬のウクライナ(2022.11.27)

2022-12-04 14:56:00 | Weblog
 
これから12月、厳冬のウクライナではロシア軍による大攻勢が始まるらしい。
民間人の犠牲者がなるべく出ないことを祈る。
そして、できれば兵隊も。(ネオナチは除く。)
兵隊だって人の子だ。愛国心から戦っている人もいるだろう。逆に戦争はしたくなくても強制的に徴兵されて戦っている兵士もいるだろう。でも、いずれにせよ戦場で犬死にする兵隊は、そのときの政権の犠牲者だ。

アメリカの傀儡になると、国はこのように悲惨なことになるということを、ウクライナを見て、日本人は我が事だと学ぶべきだ。
今の自民党政権は、完全なアメリカの傀儡だ。ウクライナとまったく同じ。アメリカの飼い犬(ポチ)による傀儡政権だ。戦後からずっと、日本はそれで来たから、今後もそれでいいと思っていたら大間違いだ。もうすぐ、そのことを思い知ることになるだろう。
それまでは、日本のマスコミは、そのことを指摘する人は一人もいない。指摘できる勇気のある言論人は一人もいないことを証明している。
情けない。(腑抜けには本当の知性はない。)
でも、アメリカ・イギリスが“国際社会”だという常識は、もうすぐ終わる。否、もう既に終わっている。早く気づいた方がいい。少なくても、この冬を越した頃には、そのことに気づく日本国民もでてくるのだろうか?
 
 2022.11.27 facebook に投稿
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


デパートにいた金持ち(2022.10.16)

2022-10-17 19:03:00 | Weblog
 
(詩人気取り? 違うか? ww)
 
貧乏人
 
ぼろアパート住まい
 
デパートに貧乏人が行った翌日
 
汚い街から出てはいけないと思い
 
薄汚い押し入れに篭って
 
夢想した
 
子供の頃の思い出
 
素性を見破られ
 
侮辱された
 
殴って
 
逃げたが
 
あの
 
俺を嘲笑した金持ちの息子は
 
くちびるがえげつなかった
 
昨日行ったデパートには
 
くちびるが
 
生まれつき金持ちそうな女がいて
 
(そう、俺はくちびるを見ればたいていのことは判る)
 
ガラス窓の向こうで
 
高そうな何かを喰っていた
 
くちびるの中に

ナイフで切ってフォークに刺した何かを
 
金持ちがよくやる仕草で
 
押し込んでいた
 
高い金を払ってるんだろう
 
それを自慢したいのか?
 
それとも
 
肉が旨いのか?
 
それなのに
 
微笑みもしないのは何故か?
 
食われた肉の主が憐れだからか?
 
でも何の肉だか分からない
 
豚でも牛でも鳥でもマトンでもない
 
きっと金持ちにしか喰えない種類の肉だ
 
七面鳥とか
 
ウコッケイとか
 
なんとか類の
 
新種の特別天然記念物で
 
モナコ公国の島にしか生息が許されない
 
フォアグラとか
 
キャビアとか
 
カピバラとか
 
オレは喰ったことがないから分からないが
 
そんな名前の食い物に違いない
 
そんな名前の食い物が
 
一番高級だと聞いたことがある
 
 
でもオレが贅沢して喰えるのは
 
福袋チェーンの
 
500円ワンコインの
 
レバニラ炒め定食特別仕様バージョンだ
 
賞味期限切れのレバーを使っている
 
貧困層用特別メニューだ
 
それを喰うには
 
マイナンバーカードの提出が義務付けられている
 
過去6か月の間
 
666円以上の
 
飲食代の支払い履歴がある者は
 
“貧困層特別メニュー”を注文できない
 
 
でもこんなオレでも
 
こんなに汚い格好をしてても
 
高級デパートの中に
 
入ることはできる
 
そして
 
吊るしてある服を汚い手で触って
 
値段の札なんかをひっくり返して見て
 
並んでいる数字の桁を数えたりすることもできる
 
一、十、百、千、万、十万
 
十万の位!
 
ワオ!
 
オレが買えるのは
 
せいぜい百の位のやつだ
 
昔、先生がそう教えてくれた
 
算数の先生だ
 
君が大人になって買える服は、
 
百の位の値札がついたものだけよ。
 
そう言われた
 
嘲笑されながら
 
クラス中に
 
嘲笑されながら
 
 
 2022.10.16 facebook に投稿
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


なにかを失くしてしまった?(2022.10.15)

2022-10-17 19:00:00 | Weblog
 
(詩人気取り? ww)
 

こういうときはどうしよう?
 
つまり
 
なにかがなくなってしまったようで
 
頭がふらふらしている
 
つまり自分の中にあったなにかが
 

まず街中に出るのはよそう
 
夜中なら静かでいいが
 
日中はとても危険だ
 
なぜなら
 
太陽だけが静かに照っているような場所は
 
まずこの辺りにはあり得ないから
 
 
図書館にでも行こうかと思うが
 
図書館も満員
 
 
車を修理に出した
 
自分も修理したい
 
 
病院は満員
 
公衆便所も満員
 
蕎麦屋は昼過ぎにはすいている
 
でも冷たいもりそばばかり食べない方がいい
 
なぜなら
 
たまには温かいそばを食べて

あなたと出会い

もしできれば
 
そのままどこかへ行ってしまいたいから
 

あなたは昨日のあなたじゃない
 
そうだろ?
 
私も昨日の私じゃない
 
それが自由ってことだから
 
誰かがぼくを見たとしても
 
誰も気付かない 
 
あなたを見たとしても誰も気付かない
 
自分で規定した枠の中に収まって
 
それが自分だと思っていたら
 
それは額縁であって絵じゃない
 
絵はイマジネーション
 
枠の中に無限の空間が拡がっている
 
 
あなたは
 
誰かとした交わした
 
約束を忘れて
 
もっとリラックスするべきだ
 
本当は
 
なにもすべきではない
 
記憶を喪失して
 
ただありのまま
 
そこにいるだけでいい
 
そこにいないことなんて、だいいち、できない
 
でも
 
ただそれが
 
ぼくと重ならないことが不満
 
つまりは
 
重なってしまうということ
 
 
重なってしまうと
 
消えてしまうだろ?
 
つまりは
 
存在は
 
消えるまでの
 
過程でしかない
 
 
みんな消えてしまった
 
どこに?
 
不可知なところに
 
ひとりで?
 
そう
 
ひとりで
 
あの人も
 
あの人も
 
 
残ってうごめいているのは
 
不完全だからだ
 
つまり
 
記憶なんて
 
喪失するまでの過程だ
 
執着し
 
自分に
 
あなたに
 
そして
 
つまり
 
なにかをなくしてしまった
 
 
 
 2022.10.15 facebook に投稿
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


誰か? 何か?

2022-10-03 22:46:00 | Weblog
 
自分で知ってる?

それとも

考えたこともない?

もしかしたら知らないんじゃない?

自分が誰か
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


3年が10年に

2022-09-22 02:35:00 | Weblog
 

おはよう

きみはまだ寝てないの?
 
僕がこんなに早くに起きているのは
 
まだ寝ていないからです
 
メールを何度もしたんです

でも電話のようには応えてくれなかった

電話ボックスは海岸にありましたね

覚えてる

あなたのかわいい頭の形

そうあの

電話ボックスに行くには

(なかなか行けないけど)

高速を降りてゆっくり走って

誰もいない明け方だから

それなりにダルくて

気づいたら海が見える

それ以上先がない

海だから

あそこだよね

あの電話ボックスの前


僕が電話した

訳もなく

だって

どんな理由がある?

きみを誘い出すのに

どんな正当な理由がある?

ありゃしない

理由なんか

ただ

そうしたいだけ

だから

そうしただけ

だから

そこには

きみと僕しかいなくて

あそこはまるで二人だけの舞台

まるで映画のセットのようだったね

海岸の岸壁

冷たいコンクリート

その先には塩辛い海が波だっていて

そこに電話ボックスがあった

誰と交信する?

あの世との交信

もうこの先の命がないとしたら

あなたは誰と交信する?

もちろん僕だったらきみだよ

だからきみと交信したんだ

あのとき

そしてきみはやってきた


そして僕はメールした

覚えていますか?

何通も何通も

でもきみは

電話のようには出てくれなかった

あのときのように

僕の前には来てくれなかった


おはよう

きみがまだ寝ていないとしたら

それは眠れなかったから?

それとも今起きたから?

僕はまだ寝てない

眠れない

でも、もしかしたら

もう眠っていて

ただ夢を見ているだけなのかもしれない


知らないのは私だけのようです
 
私はまた振り出しに戻ってしまいました
 
ゲームを1からやり直しです

それは、それで、仕方のないことだし、
 
なにか理由があるのでしょう
 
そうだとしたら、
 
わたしはまた、
 
今度も初めから、
 
たった一人で、
 
同じ道を辿るしかありません
 
また、あそこで、
 
あのように出会えるかもしれないと
 
映画の巻き戻しのようには期待できないのは知っています
 
もう、すでにゴールしてしまったのですから
 
2年前、
 
3年後と言った時は、
 
あと1年後に迫っています
 
でも、今年がすでに2022年ですよね。
 
2023年はどうなるのでしょう。
 
今のわたしにはまったくわからなくなっています
 
果たして
 
インドにいるでしょうか?
 
それとも、シャスタ山の麓に?
 
それとも、カルデラの島?
 
 
気が向いたらいつでもメールください
 
昔の、ショートメール・・・

思い出したよ

きみと一番最初に交わした

ショートメール

I love you って

他に思いつかなかったの?(笑)

でもあのあと

ロスト イン トランスレーションになって

でもまだ一度も愛していると言ったことがないと

え? それって、声で?
 
そのあと

一時期

その声に恋焦がれたけど
 
それでは、
 
楽しいことがたくさんありますように。
 
 
Genji Murasaki


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



もう何も

2022-09-12 22:35:00 | Weblog
 
僕はわかっていた
ありえないこと
絶対ありえないことだと

だからぎりぎりまで
平常心を
保っていれば
大丈夫だと
高を括っていた

でも突然
それはやってきた

僕は突然
奈落に堕ちた

その瞬間
自分でわかった
これはもう
どうしようもできないことを
自分で自分の感情を
もうコントロールできなくなってしまったことを

その瞬間から
それは勝手に
ますます僕を
深みに引きずり込んでいく

どんどん深くなって
闇もどんどん濃くなって

もう目の前には
何も見えない

あなた以外
もう何も見えない

もう何も
あなた以外何も

想像もできない

ほかのことを

考えることすらできない

ただあなただけに
飢えを感じ
乾きを感じ

そして
決して報われることのない
永遠の時間のすべて

それはあなたのもの

自分でよくわかっている
これは絶対に
かなえられない

永遠の渇望だということを

あなたは僕に魔法をかけた
あなたの言ったとおり

僕は

破滅するだろう

確実に

バラバラに

解体されるだろう

跡形もなくなるくらい
粉々になって

ついに

僕が消えれば

そのときやっと

あなたを忘れられるかもしれない

ほらわかるだろ!

あなたはついに

僕の全てになった!

そのことを
僕はあなたに
告白する

もう僕は
僕にとって
何の意味もない存在になった

あなたにこそ
意味がある

僕のすべての意味は
あなただけにある
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


崩れ落ちる足元

2022-08-28 00:29:00 | Weblog
 
最近わからなくなってきた
根本的なことが
初めからわからなかった
今になって
それに気づいただけかもしれない
でもそうなると
立ってる足元の地面が
ガラガラと崩れ落ちそうで
恐ろしい
でも私という人間は
初めから
そんなものだったのかもしれない
だから
ちょうどいいのかもしれない

地震になって
大地が崩れ落ちていく
僕は夜中
車を走らせる

執着していた思い出が
苦しみになる
未来はリスクを掛けた
ロシアンルーレット
他に誰も
決断してくれる人はいない

いくらスピードを出しても
振り切れない

そもそも
追いかけてくる誰も
もはや存在しないのに

何から逃げているのか?

むしろ
どこかに向かっている?

どこにも存在しない真実に?

矛盾のうちに
打ち消し合って
とっくに破綻してしまった

イデア

摩擦のストレスに耐えられずに
精神も破綻した

だから
詩は
ただの夢だった

かつて見た同じ夢を
二度と見ることができないのに
詩の章句を暗記してどうする?

意味がないばかりでなく
自己破壊するだけ

暗記した章句が
美しければ美しいほど
それが真実だと信じれば信じるほど

自己は粉砕されていく

永遠など
そもそもどこにある?

狂人だけが垣間見れる

でも狂人になれば
混沌そのものが
秩序になり
知性になり
五感になる

世界が逆転して
裏返しになる

だから
もう少しだけ
付き合ってみようと思う
炎と
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


空想アート物語のつづき

2022-08-20 02:18:00 | Weblog
 
 夜の妙正寺川沿いの道は、手にキャンドルや松明を持った男女で溢れていた。橋の欄干から下を見下ろすと、川の両側の護岸には、100号以上ある大きな絵画や写真が延々と並べられて展示され、ゆらゆらとゆらめく松明の炎によって照らし出されていた。川べりの道路に立っている電柱の明りでは、下に垂直に掘られた川の両壁に掛けられた作品を照らすことはできないため、コンクリートで固められた川底にまで降りて、松明を焚いて証明にしている。まるで本堂に続く参道の両側に無数の灯篭が灯っているように。そして、このインスタレーションを見に来た若い男女にも、キャンドルか松明が渡され、現代的な洋服を着た男女が原始の炎を手に手に、川岸をゆっくりと散策しながら、護岸に展示された絵画や写真やインスタレーションを見降ろす様は、まるで現代から過去の時代にタイムスリップでもしたような情緒を感じさせ、でも、過去の時代とは、もしかしたら、実在しなかった夢見の中の出来事だったのではないかと、誰もが訝るほど、手に手に持った炎のゆらめきと、護岸を照らす川底の炎の永遠の連なり、そして、それらが映った流れる水の川面の反射が、一つに溶け合った一筋の光の道となって、あの世の入口に皆を誘っているようにも感じるのだった。
 TOKYOがこんなに情緒ある街だったなんて、今まで気付かなかった。夜のベニスのようにも幻想的で、川面に映ったオレンジ色の炎のゆらめきは、いくぶん東洋的で、ガンジスの川べりを連想させる。ところが、展示してある絵は、現代的な物がほとんどで、中にはアニメ風の線と色彩で描かれた大きな目をした脚の長いキャラもあるし、金魚鉢を映した天然カラー写真を大きく引き伸ばしてパネル張りにした作品もある。僕の男女のセクシャリティーと精神性をテーマに描いた100号の油絵も、5,6枚展示されているはずだが、それらが全部横一列に並んでいるわけではなく、バラバラに展示されているので、この妙正寺川のどの辺に僕の絵が展示されているのか、作者自身にもよくわからない。ところどころ、ゴムボートが浮かんでいて、それに乗って見物している人もいるし、スタッフの乗ったゴムボートが流れてくることもある。川に掛った橋には、多くの観客が密集していて、ちょうど橋から見える場所では、ロックの演奏をやっていたり、また別の橋の下では、暗黒舞踏をやっていたりする。前に話しがでたように、橋の欄干からロープで逆さ吊りになって、白塗りの全裸の筋肉質の男が何人も下の川にゆっくり降りていくパフォーマンスも実際に行われており、白塗りの男の肌は、松明に照らされてオレンジ色に輝き、赤い舌を出して身体をうねらせて川の中を進んでいく様は、まるで蛇人間が実際に出現して、川を遡っているようにも見える。
 このイベントは大成功と言っていいのではないか。なぜなら、多くの市井の観客ばかりでなく、エライ評論家や、有名人やら芸能人なども見に来ているらしい。「だれだれが見に来てるぞ」といった噂が次々に伝わってくるし、中には有名な現代美術のバイヤーまで来ているという噂も流れてきた。
 夜中のイベントで、しかも都会の街の中でこんなに大々的に、それに、川の両護岸まで使って絵や写真を展示したりすることを、よく東京都が認可したもんだと皆が思った。しかも、松明まで燃やして、そのために、消防車まで随所に待機しているなんて、よくもこんなイベントができたな(きっと大物政治家を誰かが知っているんじゃないか)などと、仲間同士で話していると、いつの間にか「作品に火がついたらしい」という知らせが急に入ってきた。「ゴムボートで巡回しているスタッフの中に今回展示しているアーティストの一人が乗っていて、その男が、手に持っていた松明で作品に火をつけたらしい。そして、作品が燃え上がるのを見て、「これだ! これ! これこそ美だ!」と叫びながら、ビデオを回し始めたらしい!」と実行委員の待機しているビルの7階のレストランに連絡が入った。その貸切のレストランからは、会場になっている妙正寺川がかなり遠くまで見渡せるのだが、そこから見た限り、作品が燃えているようには見えない。実行委員は、正確な情報の収集に努め、携帯電話で各地に配置された地点係の者に連絡している。そして、確かに作品が燃えている場所があるらしいことがわかった。それから間もなくして、作品を燃やす炎が風にあおられて延焼し、川沿いに上流に向かって火が回っているという情報も入ってきた。また、消防によって、それらの火はもう消火されたという情報も入ってきた。実際に目で見て確かめるまで、どれが正しい情報かかわからないが、ただ、実行本部から見る限り、川沿いの人々にはまったく混乱した様子も見られず、本当に作品が焼けるようなアクシデントが今起きているとは思えなかった。
 そのうちに、奇妙な情報が入った。だれかNYで画廊を持つ大物のバイヤーが、今回展示している作品を全部、ひとつ残らず買い取ると宣言し、さらに、奇妙なことに、早くも川岸から作品を次々に運び出し、集まって来たトラックに載せているとのこと。そして、作品に火がついたという情報も本物で、謎のバイヤーは、燃え残った作品を素早く護岸から持ち上げてトラックに収納し、次々とどこかへ走り去っているとのこと。
 そうこうしているうちに、事務局に一人の綺麗な女性が入ってきた。周りに5,6人の男を従えている。屈強そうないかにもプロらしいボディーガードやビジネス上の弁護士、有能な秘書に見えるような男達だ。その女性は、半袖のオレンジ色のワンピースを着ている。なぜかあの袖無しオレンジ色のワンピースを着た女子に似ているが、齢は上のようだ。その彼女が初対面の僕に向かって、いきなり語り始めた。
「今回の展示は、ストリートパフォーマンスとしては歴史に残るようなすばらしいものでした。きっと後日、様々なフォトグラファーが撮った写真やビデオと伴に、様々な評論家が、様々なメディアを通して、今回のイベントを紹介するでしょう。おめでとう。コングラチュレーション! ところで、作品に火をつけるというアイデアを考えたのはあなたですか?」と言うので。
「いいえ。そんなことをしようとは考えてもいませんでした。もし、本当に作品に火がついたのでしたら、それはアクシデントです。パフォーマンスなんかではありません」と言うと、彼女はホッとしたような顔をして「それならいいのです。展示されていた作品はどれもすばらしいものばかりでしたから。私は、それらの作品全てを買い取ることにいたしました。そして、残念なことに作品に火がついた作品に対しては私共としても何もできませんでしたので、無傷の作品からこちらでいち早く回収させていただき、トラックにて私の借りている安全な倉庫に運ぶことにいたしました。幸い、あなたの言われる”アクシデント”で焼けた作品はすべて油絵で、10数枚とのことです。それ以外に、200数十点の作品を、私どもで安全に回収いたしました。もちろん、全部、作家の言い値のとおりに買い取らせていただきます。よろしいですか?」
 満知子さんに聞くと、彼女はNYでは大物のバイヤーで、ギャラリーも経営しているとのこと。袖無しオレンジワンピースの女子の腹違いの姉だが、二人の姉妹はとても仲が良く、もちろん姉が妹にいろいろとアドバイスして、一人前のアーティストにさせようとしているらしいのだが、今回の型破りな展示の話しを妹から聞いて、姉がわざわざNYから今日、飛んで来たのだという。きっと買い取った作品は全て、NYの彼女のギャラリーで展示されるだろうし、全部売れたなんてすごいことね! こんなラッキーなことって、そうめったにありえへんよ。でもそれが現実になったのね。嬉しい~。と言って、満知子さんは思わず僕に抱きついてきた。
 
つづく。

【後日談】
 焼けた作品は、なぜか皆、私の作品だったと報告を受けた。現在、犯人は誰か、捜査が続いているという。捜査に協力してほしいと担当警察署からの依頼があったが断った。犯人が誰か分かったところで、燃えてしまった数十点の私の100号の作品は永遠に戻ってこない。作品の写真も撮っていなかったら、男女のセクシャリティーと精神性をテーマにした一連の作品は永遠に失われてしまった。それを再び甦らせることは永久に不可能だろう。だから、私は新しいシリーズを制作することにした。宗教が希求してきた理想が、永遠に手に届かないイデアの形となって現れた人間の肖像画。一瞥した一瞬で見た者の魂を永久の虜にするアイドルでありイコンのシリーズ。そのためのモデルはもう決まっている。あのオレンジ色のワンピースを着た、東洋的アラブアフリカ的白人系女子だ。彼女をモデルにすれば、私の中に永遠のイデアが無尽蔵に湧き上がってくる。それをいちいち描き留めるのは至難の業だ。だから、今世でできるかどうかわからない。きっと来世でも同じオレンジの人物に遭遇するのだろう。ほんの一瞬だけ。
 
 
 
 
 
 
 
 


エゴを捨てると一瞬一瞬が未知

2022-08-17 20:58:00 | Weblog
 
エゴを捨てると、一瞬一瞬が未知。

なにもしないという行為。
 
 
 
 
 
 


ミュージック・ビデオ

2022-08-15 22:38:00 | Weblog

僕はべつにモテるわけじゃない
でもこのミュージック・ビデオを見ると
いろいろなことを思い出すんだ
まるでこのビデオに出てくる一人ひとりに
全部見覚えがあるみたいに
あんなこともあったな
あの人は今何をしているんだろう?って

このミュージック・ビデオを見つけたのは僕が最低のときだった
疲れ果てて立ち上がることもできずに
スマホでYouTubeを検査してたら
このミュージック・ビデオが見つかった

だいたい
最低のとき
最高なものが見つかるものだ

なんだか
このミュージック・ビデオは
僕の人生を凝縮しているみたいに感じて

思い出した

最低に落ち込んでいるとき
僕のそばに来て慰めてくれる人がいたことを

そういう子が
今では思い出になってしまったのだけど
ときどき強烈に思い出す
でも
あのときには戻れない

戻ったとしても
そのときは気づかないんだ

でも今になってわかる
あの子の気持ちが

僕は鈍感だから
分からなかったけど
もしかしたら
僕のことが好きだったのかもしれない

でもそんなことが重要なんじゃない
あの子は僕のことを誤解していたんだ
僕の安アパートには何もなかったし
僕は金持ちの息子でもないのに
なんで僕のところに来るんだろうって

でも本当は若いって
そういうこと

無一文の二人が出会って
無一文から始める
それが若いということ

僕には自信がなかった
でもあの子は
僕には自信があるように見えたのだろう
だから僕について来ようとした

でも本当は僕は
明日をも知れない
何も
何一つ
どうやって明日を迎えたらいいのかも
まったくわからず
ただ彷徨い
なんとか生き延びて
疲れて
世の中を呪った

でもそんな僕のそばに来て
なぜかあの子は慰めてくれた

それが何故なのか
僕には分からないまま
出会って
ひと時を過ごして
別れた

繰り返し

繰り返し

だから
繰り返すうちに

だんだんと
歳をとっていくと
身体の関節が硬くなって動かなくなってくるように
心も臆病になり
出会いを避けるようになる

出会いの後には
別れがあるのが
分かってくるから
 
 
 
 
 
 
 



私は自分の身体をコントロールできているのだろか?

2022-08-10 22:47:00 | Weblog

私は自分の身体をコントロールできているのだろか?


それとも、自分の身体に閉じ込められて、がんじがらめに拘束されているだけなのだろうか?

オリンピック選手のように身体を使えなくてもいい

ただ、重力から解放されたいだけだ

私にとって地球の重力は重すぎて身体が動かせない

身体が動かないと想像していることと私が分裂を始める

イマジネーションの空を自由に飛んでいる鳥は

私よりもはるかに進化している

私の身体は重たい鉛の塊

指先一つ自由に動かすことができない

少しだけ微笑むだけの頬の筋肉ひとつ

動かせない

ほんの少しでも

微笑むことさえできたなら

でも微笑む理由など

どこにもないのだけれど

見えるものがすべて醜く

接するものがすべて悪意に満ちているとき

少しだけ

苦笑したくもなるのだが

それでも

筋肉が引きつって動かなかったら

それこそ

絶望というものではないか

空を飛ぶ鳥は

まるで神のようだ

翼を持つ天使

それに比べれば

肉という鉛に覆われた私は

堕天使ですらない

ただの

アリ地獄に吸い込まれていく

絶望

唯一

希望があるとしたら

残された時間の最後の瞬間

一瞬の夢の中に

この重力の世界では

けっして起こり得ない物語りを想像して

それに浸るだけ


私は私の創作した夢を見ている

それが私の人生

私の夢は私の作品

それは誰とも共有できない


私の身体は

客観的に存在している

私の口が話す言葉が私のものだと誤解されている

でもそれは私とはなんの関係もない

鉛の塊の人形が

勝手に言葉を自動生成しているだけにすぎない

本当の私とは無関係に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



試作

2022-05-16 03:18:00 | Weblog
全ての過去世で同じ場面 ピーク体験 Avec toi  記憶しているメロディ 円の中心から振動して ピラミッドの頂点 幽閉されて見下ろす 波しぶき 海 深く 青が黒に 夜の嵐 闇は見えず ただ聴こえる 底なしのトンネルを走るジェットコースター 反転して 映画のエンドロール 映す フィルムの レール上に軋む車輪 火花散らし 明滅し 落雷が創造した芸術の 最高傑作だけを厳選し ミックスして 組み合わせ 変形して 変換し 変容し 熱と摩擦 突然! 時間の断然! 予期せぬ混線 さあ、パートナーの交換! カップルを入れ替えて 変色した液体 味見すると 赤い オレンジの匂い 笑いみたいな窒素炭化物 交換して試飲するイベントに参加してみてはいかが?! ガラスばりの礼拝堂 ステンドグラスから漏れる ピンクの光 クリスタル化する血のプリズム 分光してみても なんの意味もないから 昼寝から醒めたら 幻想のストーリー創作コンクールでパラダイス賞受賞 でも単調な設定なら飽きるから なるべくなら 南の無人島のビーチでも 満潮になると 海の底へと沈んでいく アトランティク・シーの辺境辺りで どうせ死んでいくなら 貧困でも 同じこと なぜなら 理解できない外国語の街で生きて 今まで我慢して 夕食は決まりきった店で 同じメニューのページの 同じ行 上から三番目 四番目? あなたなら 同じもの食べても きっと違う味がするだろう 美味しい? だってそれくらいしか 食べ物の味と舌触りくらいしか 確かなものは それ以外 感覚の中でも あり得ないから 確かめたい だから 単純なこと 堕落して 初めてわかる 明確になることのように 運命的な 筋道 たった一つの方程式に収斂してしまうなんて なんて味気ない 宇宙法則。