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「徐福茶屋」開店です…熊野市波田須

2006-02-13 12:05:28 | 徐福伝説
2006年2月11日11時、コートを着ようかどうしようかと迷うほどの穏やかな日、
三重県熊野市波田須に「徐福茶屋」がオープンしました。

早朝6時30分に我が家を出発し、ひたすら車を走らせ、10時30分、旧波田須小学校の校庭の臨時駐車場に到着。車を置き、「徐福茶屋」に向かいました。
いつもはほとんど人を見かけないところなのですが、今日はぞろぞろと茶屋に向かって歩く人たちがあり、お話を伺った人たちの顔があちこちに。どうもどうもといいながら歩いていますと、お祝いに提げて来た焼酎を見て、「もうここで飲んでいこうや」とからかう人もありました。

茶屋は国道311号線沿いにあり、徐福の宮に向かう入口(波田須神社の下あたり)に建てられています。本当にいい場所で、茶屋のテラスから海を望むと、ちょうど徐福の墓のある大きな楠ときれいにしたばかりの真っ赤な鳥居が目に入ります。電信柱がなければ満点といったところでしょうか。

茶屋は8畳ほどの小さなスペースなのですが、眺めのいいテラスはそれ以上に?広く、地元で取れた野菜が茶屋の中に所狭しと並べられていました。これから熊野古道を歩く人たちのほっと一息つけるところになりそうな予感です。

茶屋の建設に関しては、地域の方たちと熊野市役所の方たちが力をあわせた「まちづくり協議会」によって動き出したようなのですが、今後の運営は波田須区の婦人会の方たちに託されるようで、オープンのこの日は豚汁などが振るまわれていました。今後はこの茶屋が、古道の観光客にとってばかりでなく、区民の楽しめる場になっていくことでしょう。今後、いろいろとお話を伺いたいと思っています。

みなさんが気を遣ってくださって、テープカットの後の餅まきではいい席を用意してくださいました。いい席というのか、「つじさんはここだよ」とみなさんが言ってくださるので、私とカメラマンとして参加した息子ワタルは、餅をまくというより「袋に入れてもらう」というような1ヶ所集中餅まきをしてもらい、帰りには「餅をもらいにきた人」となって帰ることになりました。皆さんありがとうございました。何個もらったかは恥ずかしくていえません。

さて、今回私が手土産に持っていった物のひとつに、「徐福の故郷」である中国連雲港に在住の徐福の75代目といわれる徐江田さんと波田須の方たちとの記念写真があります。折に触れてこの波田須のことをお話し、いろんな方たちに実際に出かけてもらうのですが、去年の今頃、この地を訪ねた徐江田さんもひどく感激し、ご自分が働く会社の海苔(不老の?)をみなさんに手渡しながら嬉しそうに写真をとったのでした。
偶然、この日、茶屋の前でお会いした前神社総代のM本さんが「前にもらった徐福の子孫との写真を茶屋におくといいんだが」とおっしゃって、私が持っていたので笑いました。機会がありましたら、その写真、茶屋で御覧になってください。

最後になりましたが、私がこの波田須を訪ねて、5年程がたちます。そのとき「ゴロウさんがいたらなあ」という言葉を何度も聞きました。1991年に亡くなった波田須の郷土史家・仲本悟朗さんのことです。なんとかこの波田須から徐福のことを発信したい、そう考えて尽力していらしたゴロウさんが亡くなって15年、どんなに喜んでいらっしゃることでしょうか?残念ながら、ほとんど話題にはなっておらず、和歌山県新宮市からお祝いに駆けつけていらした徐福研究の最長老・奥野さんが「仲本さんは徐福のことを知りたいと新宮に何度も来たなあ」と話してみえました。
こうした方たちのなさってきたこと、その思いを伝えることを、この茶屋が忘れずにいられるよう、私も自分の聴いてきたことをかたちにしていかなくてはいけないなあと思いました。


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9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
全体の様子は「くまどこ」で (シホ)
2006-02-13 12:15:01
オープンの様子は

東紀州ほっとネット「くまどこ」

↓↓↓↓↓↓↓↓↓

http://kumadoco.net

↑↑↑↑↑↑↑↑↑

を御覧ください。
「徐福祠」 (まえだ)
2006-02-13 16:43:24
 お便り有難うございました!

 今、目の前にあるのは、「徐福茶屋」ですが、心の中では、昨年訪れたカン楡県の「徐福祠」の姿が重なって見えます。



 伝説の生成とそのダイナミズム(成長していく内的な生命力)に注目してゆくこと



 奥野利雄先生のお名前を拝見して、今一度、「なぜ、いま、“徐福”なのか!」をかみ締めております。



 
ほんとうにね (シホ)
2006-02-13 18:21:54
まえださん、私の言葉、覚えていてくださってありがとうございます。

こうやって伝説は創られていく、そういう場面に立ち会いながら、ここまでの道のりに思い馳せてみると、不思議な気持ちになりますね。
「くまどこ」の速報に負けた! (シホ)
2006-02-13 21:04:24
気にかけてくださっていたIさんに「更新しました」と案内したら



私も、11日のお昼頃、「くまどこ」のホームページ開いたら、もうすでにオープンの情報が出ていたので、驚きました。



といわれてしまいました。

確かに私がワタルと餅を嬉しそうに担いで帰るとき、「くまどこ」記者はバイクで駆けていきました。仕事に差が出ますね。
あたたかな良い日でした。 (netfarm)
2006-02-13 21:42:16
くまどこの記者です。

本当はあのままどこかに走りに行きたかったのですが。

個人的に小さな大げさすぎない祭りが好きです。そんなオープニングでした。(ちょっと変なのもあったけど)
そうでした (シホ)
2006-02-13 23:23:03
netfarmさん、こういうとき・こういうところのバイクはいいですね。



今回のオープニング、あっさりとしていて良かったです。テープカットの時もカメラを構える側に応えながら、和やかな雰囲気の中で行われましたね。

これからも地域の人たちにとって建ててよかった徐福茶屋になるといいなあと思っています。
餅・・ (satoshi-k)
2006-02-14 23:24:44
いやっというほど拾った餅・・どうされましたか?この地方では何かあるごとに餅撒きがあります。近々近くの稲荷さんの祭りがありますが、もちろんここでも・・まさか徐福が伝えたわけではないでしょうが・・
冷凍庫を占拠 (シホ)
2006-02-14 23:51:09
大ぶりのお餅、鍋に入れたら美味しかったですね。

今日は学校から帰ってきたら磯部餅でも作ってあげようと思っていたのですが、今日はバレンタインで、さすがに餅気分ではなかったようです。



今年になって随分餅を拾っています。大きさも投げ方も違って面白いです。
ぞくぞくと訪問客が… (シホ)
2006-02-22 17:24:25
新宮の奥野さんから、徐福研究つながりのI上さんとI川さんを徐福茶屋に案内したと連絡いただきました。

早速出かけてくださったんですね。

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