9月10日(月)
ホテルを9:00出発。今日は慶尚南道の観光をということで新しくできた酒の博物館「Good day Museum 」へ。今日は飛行機の時間まで観光という予定でしたが、私は適当な時間の便がなかったので、釜山で一泊し翌朝の飛行機をとっていました。
中国徐福会会長が昼食の時間で空港に向かうということで、中国から来ている会議通訳の友人・Kさんも出るということだったので、私も一緒に出ることにしました。
飛行場で会長と分かれ、Kさんは釜山駅、私は西面の宿をそれぞれとっていたので、夕方まで一緒にまわろうということになりました。はじめはお互いホテルに荷物をおいてこようかということになったのですが、時間の無駄ということで、西面まで一緒に来てもらうことにしました。それが幸いすることになるとはまだこのときは知らず。
今回、私が釜山で行きたいところは本屋でした。『花ばぁば』という絵本を日本で買ったのですが、平和絵本として日中韓で出版されていると聞いたので、韓国語版を入手したかったのです。そう話すと、偶然Kさんが行きたいのも本屋、しかも私が韓国通のAさんから情報を得ていた西面の本屋だったので、喜んでつきあってくれることになりました。
西面の老舗書店・栄光図書に到着し、Kさんを残し私は先にホテルのチェックインへ。ところが部屋にトラブルがあったとのことで、隣のホテルを紹介しますと連れていかれました。同じようなホテルだったらまだ良かったのですが、どう考えてもランクがかなり下です。どうしたものかとKさんに電話をかけると、キャンセルして私の宿に潜り込んだら良いといってくれたので、無事に宿を得ることができました。
本屋に戻り、ハングルのわからない私はKさんに頼りっぱなし。Kさんがいなかったら多分その絵本にたどり着くことができなかったでしょう。Kさんは熱心に探してくれて、『花ばぁば』はもちろん、ほかにも何冊も日中韓の平和絵本が出ていることを調べてくれました。荷物の重さを考えて、なかから3冊を購入しました。Kさんは知り合いの出版社からこの本のシリーズが出ていたことを知り、これらの絵本との出会いに感激。なかでも一番気に入った絵本はと、内容を聞かせてくれました(帰国してから、日本でも出ていたことがわかり購入しました)。
それから潜り込む彼女の宿へ。タクシーにする?地下鉄にする?と相談し、そんなセレブみたいなことをするのは止めようと地下鉄を選択。釜山駅のとても便利なところに宿はありました。しかも素晴らしい立地。私を宿に残し、そこからKさんは約束していた古くからの友人たちとの集まりへ。私は釜山港を見下ろせる素晴らしい夜景の部屋を独占し、シャワーを浴び、テレビを付けたら「孤独のグルメ」をやっていたのでそれを見てから外食に。
明朝は早いので贅沢だけれどタクシーで行こうと乗り場を確認。目の前!素晴らしい。そして夕食は駅前のミルミョン(小麦粉の冷麺)のお店に入り、それだけなら良かったのだけれど、湯気と香りにつられてマンドゥも。一人でたらふく食べてしまいました。だいぶ疲れていたのですぐに宿に帰り、午前の酒の博物館でもらった焼酎(冷蔵庫に冷やしておいた)でひとり釜山の夜景を見ながら乾杯。午後はホテルの予約がうまくいっていないなんて!と思ったけれど、こんないい部屋で過ごすことができて、西面のホテルに泊まれなかったことに感謝!
Kさんが深夜帰宅、明朝のことを考えて私はもうベットに入っていたのだけれど、焼酎を一杯だけ飲もうということになり、それから時間を忘れてたくさん話をしました。以前は徐福のことで再会するとその夜遅くまで話したものでしたが、お互い体力的にもなかなか無理がきかなくなってきて(Kさんは通訳で休み無しなので私とは比べものになりません)、久しぶりだったように思います。酔っ払って帰ってきたのに、留守番の私に気を使ってもくれたのでしょう。勝手に泊まってるのに。
話の中身はここには書きませんが、今回の話は長年徐福のイベントで私を見ていてくれるから、そして私の発表・発言をほかの言葉(中国語と韓国語)に変えて話してくれる人だからこそ、思うところがあったようで、私のこれからを思ってかなり厳しいことを言ってくれました。この歳になってそんなことを私に言ってくれる人って本当にいないのが現実です。涙がでるほど、いやいや明かりをかなり落としていたので、こっそり泣きながら話を聞きました。私のことを思って言ってくれていることが本当によくわかりました。自分の立ち位置、これからのこと、深く考えることができました。
そろそろ寝ようかと時計を見たら、もう4:00。早朝便のため、6:00には宿を出なくてはならない私はもう寝ないほうがいいかなとも思いましたが、いい具合にウトウトとできて、寝過ごすことなく無事出発できました。
もちろん飛行機で爆睡、そして帰宅してもう一度本格的に爆睡。彼女は翌日の便でソウルに飛び、落合恵子さんの新刊の韓国語版の出版記念イベントの通訳に出かけていきました。
釜山の晩にアマゾンに注文していた釜山で購入した絵本が早くも自宅に届きました。Kさんのお蔭で日中韓の平和絵本、これらの本に出会えたことも今回大きな収穫でした。
私を思って嫌なこともきちんと話してくれる友人がいること、そんな友人にこたえることのできる自分であるよう、次に会う日まできっと頑張ろうと思いました。