労組書記長(←元)社労士 ビール片手にうろうろと~

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終戦のエンペラー 象徴天皇となった一つの要因がよく理解できた

2013-08-04 | いい映画観てますか?

=39 うち今年の試写会5】 岡本嗣郎著「陛下をお救いなさいまし 河井道とボナー・フェラーズ」を原作として、アメリカで作られた作品(邦画ではないのだ、てことは映画館で気付いた)

 1945年8月15日、日本はポツダム宣言を受諾し、第二次世界大戦が終結する。その直後、ダグラス・マッカーサー率いるGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)が上陸、日本の占領統治が始まる。さっそく戦犯の拘束に乗り出したマッカーサーは、日本の文化にも精通していたフェラーズ准将に真の戦争責任が誰にあったかを突き止めるよう命じる。しかし、日本独特のあいまいな意志決定のあり方に知日派のフェラーズも困惑し、調査は予想以上の困難を強いられるが…。

 ボナー・フェラーズ(Bonner Fellers)は、第二次世界大戦期のアメリカ合衆国の軍人で、情報将校、日本の敗戦直後に連合国軍総司令部(GHQ)マッカーサー元帥と共に、マッカーサーの副官として来日、天皇制の維持や昭和天皇の戦犯不訴追に重要な役割を果たしたという実在の人物。
「天皇は権威の象徴である。天皇はいつの時代もときの権力者に利用される存在であり、国民の敬愛の的だ」、フェラーズは、西洋人には理解できない日本人特有の心理があることを知っていた。
しかし国家元首としての天皇が「開戦の詔書」に署名した責任はあるとフェラーズはいう、しかし問題は、それが「天皇の自発的意思」であったかどうかであって、そのさい、「天皇の措置によって7000万の兵士が武器を放棄」し「何万何十万もの米国人の死傷が避けられ、戦争は予定よりもはるかに早く集結した」終戦への貢献は評価され、「もしも天皇が戦争犯罪のかどにより裁判に付されるならば、統治機構は崩壊し、全国的反乱が避けられないだろう」とした。
このことが戦後の「象徴天皇」へと繋がっていく、ということを描く映画。


 アメリカ人の目線で描いてあるからこそ、この天皇の戦争責任という重い重いテーマが扱えたのであろう。
日本人の精神性など、アメリカ人など西洋人にはとうてい理解できないのだろうけど、この映画の主人公である知日派のフェラーズの目を通して、一生懸命一生懸命、丁寧に丁寧に説明しようと試みている。
製作者は、その説明に説得力を持たすために、原作にはないらしい、フェラーズと日本人女性アヤとの恋愛を映画の中に上手く絡まそうとしていた。
ただこの「彼女を愛することで日本人の心を知ったという図式」が、この映画の善し悪しに対する評価を別れさせてしまうのではなかろうか。


 「麻生太郎副総理ナチス発言」が、「ナチスの手口を真似る」であっても、彼があとから弁解しているように「あの手口を悪い例としろ」であっても(そう読みとるには発言全体をちゃんと読んでもかなり苦しいと思うけど)、そもそも例えにしていい題材ではないし、ナチスが台頭した背景に事実誤認もある(ナチス憲法に変わっていたいうのは全権委任法のことであろう・・・など)が、もしや自民党内や改憲論の人々のなかでは、そういったナチスの手法などについても研究がなされているのであろうか、そしてその「全権委任」と繋げていくためにまずは安倍総理が掲げた「憲法改正のハードルを下げるために憲法96条を改正しよう」ってな発想になるのだろうか?
天皇陛下の戦争責任をこの映画によってしみじみと考えさせれながら、そもそも開戦からその後の引きどころの誤りと狂気でさえある泥沼化に至ったというその都度、これらの判断を引っ張っていった政治家(軍人)たちの責任について思いが至り、さらに靖国に祀られている戦争被害者と戦争加害者についても考える。
集団的自衛権の論議や領土問題などに関しての態度など非常に慎重な論議が必要なこの状況であっても、よもや「あの時代」にまでは戻らないであろうとは思っていたが、自民党の政策の独裁的・全体主義的な一面がこの麻生副総理の発言に垣間見えたような気がして、「あの時代」にまで戻ってしまうこともあり得るのではいう不安を抱いている。
まさにタイムリーなこの映画となったこの作品、丁寧に作り込まれていて、そして日本人俳優たちの名演技が光っていて、いい映画だったと思う、自分は。

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2 コメント

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公正な (sakurai)
2013-08-19 10:30:00
作りで、好感が持てました。
どちらに偏ることもなく、バランスが取れた作品。
見る方の心持ちが大事ですよね。
せっかくの作品を受け止めないとならないはず。
見ていたのは、年配の方ばかりで、やっぱ若い人に見てもらいたいなあ~です。

じいじになられたんですねえ。おめでとうございます。
ぜひとも、かわいい孫ちゃんのためにも、変な未来じゃない国を作っていかねばです。
  じいじになりました (  sakuraiさんへ)
2013-08-20 12:53:31
  ありがとうございます。

  公正に作られており、丁寧に作られていました。
  たしかに若い人たちに観て欲しい作品です。
  そして間違った方向に行かない日本をみんなで作っていかなければ、です。

  

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