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この日の大阪、朝からずーっと大雨で、試写会場はけっこうガラガラ、俺のスーツもずぶ濡れ、靴のなかもぐっちょぐっちょ、空いていることをいいことに隣の席にいろいろ干しての鑑賞だった。
ニューヨーク、マディソン街に建つルーズベルトホテルの高層階。窓の外に突然現れ、飛び降りようとしている男ニック・キャシディは、元ニューヨーク市警の警察官で30億円のダイヤモンドを強奪した罪で収監された刑務所から逃げ出した脱獄囚だった。今にも飛び降りるのではないかと集まってくる多数の野次馬とTV局のレポーターたち、そして、それを整理する警察官で路上は騒然としていた。ニックは、自らの要求を伝えるため、最近の任務に失敗してどん底状態の女性刑事リディアを唯一の“交渉人”として指名した。実は、ニックには“ある計画”があった。
自殺願望のおっさんに付き合うというなんとなくネガティブっぽい映画だと思ってしまうこのタイトルやポスターにパンフレット、何となく観る気が起こらなかったのは邦題が不味いからか、とは思ったけど原題は「Man on a Ledge」、そのままだった。
しかし、物語の導入部のスピード感と含みのある展開、面白そうだぞと数分間で前のめりにストーリーの中に引き込まれていった。
クライム・サスペンス・ムービー、そしてノンストップ・アクション・サスペンス、そういう映画だったのだ。

突っ込みどころは満載ながらそこは微笑で許せる範囲、キャラもみんなちゃんと立っていて、程良く先読みが出来るので安心して観てられる。
アスガー・レス監督はドキュメンタリー出身で、本作が長編初監督となるんだそうで、その経歴のせいでか、ぶれない軸、エピソードの掘り下げ加減、伏線の回収の仕方、カット割りのテンポなど、この映画の理路整然さとなっているのかも知れない。

主人公のニック・キャシディ役はサム・ワーシントン、身体を張った役柄では最近目立っているね~アヴァターでのブレイク以来でしょ。
ほんの少しだけサービスカットを提供してくれている女性陣は、リディア役のエリザベス・バンクスとアンジー役のジェネシス・ロドリゲスと、栄華盛衰、諸行無常的な意味で好対照の2人、演技という意味ではもちろんエリザベス・バンクスに軍配が上がるのだが。
100点満点とは言えないのはもちろんだけど存分に面白かったし、まったく期待していなかったことを思いっ切り裏切ってくれた度で言えば200点くらい、難しく考えないですーっとスピードに乗っかればすかーっと楽しい作品だな。
いいエンタメだったと思います。
気分転換になりました☆
では☆
といつつ、いろいろと突っ込みどころはありましたね。
その辺の始末もキチンをつけて、このテンポで行くようですと、この監督!赤丸急上昇かな。
面白かったです、全然期待していなかったのに(笑)
でも、予告編って大切ですよね。
ちょっと見せすぎたし、しかし良さは伝えられていないし。
ジェイミー、好きですね~sakuraiさん。