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きっとそのせいだ、自分が海に向かうのは「山は危険だ、母に殺される」と潜在意識に刷り込まれているからだ。
島崎三歩は、世界中の山を登り、山の楽しさ、山の厳しさ、山の美しさを知り尽くした山岳救助ボランティア。山の素晴らしさを多くの人たちに知ってもらいたいという三歩は、たとえ自分の過失で遭難した者であっても、決して責めることはしない。仮に要救助者が死亡していたとしても、その遺体に向かって「よく頑張った」と労わりの言葉をかける男である。そんな三歩の暮らす山に、北部警察署山岳救助隊に配属されたばかりの椎名久美がやってくる。久美は、同じ山岳救助隊の隊長・野田や三歩の指導の下、厳しい訓練をこなし新人女性隊員として着実に成長していく。しかし、実際の救助では自分の未熟さや大自然の猛威により、遭難者の命を救うことが出来ない日々が続く。打ちひしがれ自信をなくす久美。そんな折、猛吹雪の雪山で多重遭難が発生。救助に向かった久美を待ち受けていたのは、想像を絶する雪山の脅威。その時、三歩は……
単独行の若い登山者が雪が付き重いアイゼンを嫌いはずしてしまう、案の定滑落、クレバスに落ちてしまう、この救助シーンから映画が始まるのだが、このファーストエピソードで試写会場の観客は全員ハートわし掴みされた!
自分も姿勢を正して、さらにさらに前のめりになっちまった。
最近、「山ガール」なんて言葉も流行るほどに、山がブームになっているけど、登山人口の増加に伴って、遭難事故も急増中で、山での2009年の山岳遭難は全国で発生件数1676件(前年対比+45件)、遭難者数は2085人(前年対比+152人)、遭難による死者・行方不明者は317人(前年対比+36人)ということらしく、こんな状況だから、山岳救助の重要性が増している。
そんななか、この映画はブームを煽ると言うことなく「山はそんなに甘いものではな~!」を伝えているが、でも原作が一番大切にしている「山はいいよ~」ということもしっかりと押さえている映画になっていた。
最後まで中だるみもなく、集中して観ることができた。

原作石塚真一の「岳 みんなの山」はビッグコミックオリジナルで長期連載中、この漫画雑誌が読みたくて月2回、欠かさず会社近所のそば屋さんに通う。(集中して読めば一冊を昼休み中に読み切れる)
岳は原作では、たしかに凄惨な遭難や救難のシーンも多いながら、平穏ですばらしい山の日常や、心底暖かい人間模様も、山を離れたシーンもたくさん折り込んで描かれている。
しかしこの映画では、久美の成長を物語の中心に据え描かれたため、山の怖ろしさ、遭難や事故の凄惨さ、そして命懸けの山岳救助がたくさん描かれることになってしまい、山のすばらしさを伝えるという点はおおいに割愛されていたのが残念だった、山が牙を剥いていないときの美しい風景などももっともっと見たかったな。

小栗旬がかっこいい…やばい、ほんまかっこよかった、今までの小栗旬のイメージとは真逆のかっこよさ。
原作の三歩より上品だしガサツでもないし、話し方や声のトーンで原作のイメージより過度にバカっぽく(脳天気)しちゃてたのが鼻についたが、十分我慢の許容範囲、だってそれ以上に原作の良さを増幅させていたし。
昨年3月から始まった撮影、彼はこの映画の為に筋トレから始まり、ロッククライミング、アイスクライミングなど本格的な山の訓練を積んできたそうで、その成果は大いに現れており、素人目からだけどリアルさを醸し出していたとおもう。
最近ちょっと駄目ダメな感じだと思っていたけど、この映画では長澤まさみちゃんらしさが上手く出ていて、彼女もしっかり山の訓練を積んで映画に臨んだらしく、身体を張った演技もよかった。
限りなくすっぴん、目尻のしわが気になる歳になってきたんやね~すっげー足長~っ!ん?二重あご?
長澤まさみちゃんへの心マ・・・羨ましい・・・(=μ_μ)σ│モジモジ・・・
どうせ心臓マッサージをやるのなら、その生きてほしいという思いが強く伝わる事を絵としてしっかり表わす為にまさみちゃんの生の胸に直接……それくらいの強い思いがないと人は助けられん。きっとそうに違いない。
> 「……酒と涙と男と女」
ツボにはまりました・・・
>・何故だあ、何故、雪山なのに裸であっためあって暖を取らないんだー。
>ゴムまで出しておきながら。
ツボにはまりすぎて遭難しそうでした・・・
>まさみちゃんに「私の一番暖かいところで温めてあげる」くらいの
>セクハラセリフを言わさんと。
ここはツボにはまると言うより恍惚となりそうでした・・・
>雪山遭難はやはり裸で抱きしめあわないと
で、ここが究極のツボと思いきや・・・
>あの無駄に明るい体操のお兄さん的なキャラがこの作品の下地だ。
すべてです!
この映画の全てを語ってしまいました!
ふじき78兄貴、おもろすぎる!