わたしは、長野市へお仕事に行くとき、始発列車に乗るために、前日のうちに実家に移動しておきます。
さて、昨日は、ものすごい雨でした。
夜中から明け方まで、雨音が派手で、何度も目を覚ましました。
でも、徐々に勢いがおさまってきたので、起き出して準備をしました。
始発である十日町駅に着きました。
わたしが乗る飯山線は、つい先日まで不通区間がありました。
土砂災害の危険があったためです。
それが、やっと解除されたばかりでした。
でも、今日はどうかしら?
駅員さんに聞いてみました。
「今日は、長野まで行けますか?」
駅員さんは言いました。
「今のところ、走る予定なのですが、状況によっては…。」
とのこと。
行けるところまで行こう、と思い、フリーキップを買い求め、乗車しました。
講座主宰のトモミさんに、状況をお伝えしました。
しばらくすると、車内放送。
「この電車は、戸狩野沢温泉駅まで行きますが、そこから先は大雨のため不通となります。」
あら、どうましょ?
そわそわしていたら、運転手さんが来て、声をかけてくれました。
「どちらまで行かれますか?」
「三才駅まで行きたいのですが…」
「代行バスかタクシーになると思います。後程ご案内します。」
とのこと。
(長野市は大雨で、後から聞いたら、警報が出ていたそうです。)
そんなわけで、その日は、30分ほど電車移動、それから2時間くらいを代行バスで移動しました。
講座には少し遅れましたが、ほぼ時間どおりに開催できました。
みなさんにも、認定証をお渡しできました。
やり遂げることができて、よかった。
さて、問題は、帰り。
果たして、帰ることができるかな?
雨は、まだまだ降り続いています。
三才駅に着てみると、ダイヤの乱れはあるものの走っているようで、
今度は朝とは逆に、長野駅から戸狩野沢温泉駅までは走っていて、そこから先が不通になっています。
駅員さんがいなかったので、電話で、十日町までの代行バスがあるかどうか聞いてみたら、
「今のところわかりません」
とのおこたえ。
それはそれは、どうなるかしら?
結局、戸狩野沢温泉駅で一時間ほど待ち、ようやく代行バスが出てくれました。
森宮野原駅までは、先月も代行バスで通りましたが、そこから先の十日町駅までの区間を代行バスで走るのははじめて。
どんなところを通るのかしら?
疲れてはいましたが、好奇心で元気になってきました。
人が乗り降りするのを見たことがないような、秘境のような駅があるからです。
それはもう、びっくりするような旅路でした。
こんなところに集落が…
こんなに登っていくの?
ものすごい大木!
え?この崖の上が駅なの?
わたしは、きっと、目をきらきらさせながら乗っていたでしょう。
とても興味深いドライブでした。
こういう場所が大好きなのです。
でも、運転手さんは、お疲れになっただろうな。
やっと十日町駅に着いたのは、暗くなりはじめる頃でした。
運転手さんにお礼をいって、バスを降りました。
長い一日となりました。
代行バスに乗っていたのは、行き帰り合わせて4時間。
でも、珍しい場所をのんびり観光させてもらえて、有り難く思いました。
滅多に不通にならない区間でしたから。
その風景が印象的で、
一夜明けて、
あれは夢だったのではないか?
と、思ってみたりしています。
*どうか、災害が起きませんよう。
起きるしかないのなら、誰も悲しい思いをしないで済みますように…。