ちいさなちいさな いのりのことば

 * にしだひろみ *

2019年05月27日 | Weblog
苺がしみじみと美味しい

と言ったら


しばらく後に

「よく見たらまだあった」と

お皿いっぱいの苺を

持ってきた母



買いに走ってくれたんだね


車に乗って

ちょっと離れた町まで



わたしも

同じようにしてあげたい


どんな未来を授かっても

その時のわたしにできる

いちばん素敵なことを

未来

2019年05月24日 | Weblog
待合室から

受付の長椅子で待つ母が見える


見たところ

年老いた親に付き添われているのは

わたしくらい


母は足腰が悪い



いつの日か

年老いた両親を助けるんだと

当たり前に考えていた


でも

そういう未来を授からない人も

いるんだな



もしもわたしに

両親を助ける未来があるなら

嬉しいだろうな


送り迎えをしたり

支えて歩いたり

家のことをしたり


そのうち ひとつでもいいから

してあげられたらな


嬉しいだろうな

療養の部屋から

2019年05月20日 | Weblog
随分更新せずにすみません


みなさんそれぞれにご連絡したいのですが

いま わたしの目は 機器の光に疲れやすく

この場をお借りして お話しさせてくださいね



わたしの右目に異変が起きたのは 連休直前のこと

何だか 余りにも眩しく 痛みがあります

気がつくと うさぎのように赤い


受診しましたら「ぶどう膜炎」という病気でした


3割は難病や細菌などからくるもので 7割は原因がわからないようです


強い目薬を数時間おきに点眼する日々がはじまりました

それでも炎症はおさまらず 痛みは増すばかりで

厚手のカーテンから漏れる光にも激痛をおぼえました


とても長い連休

急患に駆け込みました


応急処置をしていただきましたが 痛みは止まず


タイミング悪く

連休明けから主人は単身赴任につき引っ越し作業

わたしは目が開けられず身の回りのことすらできない状態でしたので

実家に移りました



連休明けにようやく 別の眼科で治療を受けることができました


炎症が強く

緑内障や失明のリスクも高いとのこと



周囲の音が何も聴こえないような心地が しばらく続きました



治療はびっくり 白目に直接注射をしたり

痛く辛いこともありますが

素晴らしい看護師さんたちがいらっしゃる眼科で

いたわり 励ましてくださるのが ありがたくて ありがたくて


ちゃんと目を開けるようになった時

車の窓から見た越後三山が あまりにも美しくて

ぽろぽろ 涙がこぼれました



治療とお薬のおかげで

炎症は和らいできています


まだ 視野にゼリー状の歪みがあり 濁り模様も映ります

でもちゃんと 見えています

空も山も 

家族の顔も 



悪化も再発も有りうる病気なので

行く先のわからない気球に乗っているような

舞い降りるのは海か陸か 

そんな気持ちで日々を過ごしています



でも

よくなっていって落ち着くことも

あるわけだから

そうだったら物凄く得難く幸運なことなんだと

遠い星を見るように

思っています



お詫びや ご連絡をしたい方がたくさんいます

携帯電話を手に取るという 何でもない行為も

僅かでも希望を持っていないと

できないことだと知りました



これから先のことは 思いはあちこちへ 際限がなく

今はまだ考えないようにと 主人にいわれていますが

考えないって 至難の技



だからわたしは

きれいな三山を

あまりにも美しい三山を

眺めて過ごしています


そして 疲れたら

目を閉じて

大好きな人たちや場所や 思い出を

心に浮かべています