ちいさなちいさな いのりのことば

 * にしだひろみ *

たったひとつでいい

2018年10月30日 | Weblog
ママのための情報誌『はっぴーママ』で、絵本を紹介する小さなコーナーを持たせていただいています。

ほんとうに、とっても小さいんですけれどね、

いつも、とても大切にしている絵本を、ご紹介しています。



先日出たばかりの最新号には、こんな絵本を。

『しろくまのそだてかた』



「しろくま」ってね、「くま」じゃなくて、「こども」のこと。

子育てを、「しろくま育て」として描くことで、なんだか客観的に考えることができるみたい。



「しろくま」がお母さんに望むことが、12個だけ、書いてある。


どれもみんな、あたりまえのようなことばかりなのに、

なぜでしょう、読んでいると、胸が痛くなるのです。



もし、これから読んでみようかしら、というお母さんがいたら、

どうか、

「わたしは、これも、これも、できてない・・」

という風には読まないでくださいね。


そんな風に読んでしまったら、それこそ、あなたの「しろくま」が悲しんでしまいます。



「あ、これなら、わたしにもできるかも」

「これだけは、できてるみたい」

「ああ、このひとつだけでいいから、やってみよう」

こんな風に、読んでくださいね。



たったひとつでいいと思うの。

あなたらしさが光る、たったひとつで。


わたしにはこれがある、

そう思えるだけで、嬉しいものです。


そして、その嬉しい気持ちが、そばにいる「しろくま」を幸せにする。




まだ、うんと先のことですが、

「しろくま」とは、必ず、お別れしなくてはなりません。


最初のお別れは、「しろくま」の巣立ち。

「しろくま」が、自分の世界へと羽ばたいていきます。


次のお別れは、(順番通りにいってくれた場合ですが)、あなたがこの世を去る日。

「しろくま」が、大好きなあなたを見送らなくてはならない日です。


必ず、その日はやってきます。



それを、心に置いて、今日を生きる。

いま、こんなに近くで、あなたをひしと見つめる「しろくま」と、生きるのです。


そうすると、毎日が、ちょっと、違ってきます。




さて、わたしが、うちの「しろくま」にしてあげられたことは・・


そうねえ、

「待つ」こと、

「だっこ」、

このふたつは、まあまあ、合格点をあげられるかな・・

という感じです。



もちろん、他のことも上手にしてあげたいけど、

できないことは、「ごめんなさいね」でいいような気がしますし、

上手になりたいことは、明るい気持ちで目指していけばいいのでしょう。



そういえば、うちの「しろくま」は言ってました。


「ママのオッチョコチョイは直さないでね、面白いから」



ええ、直しませんわ。

直せませんしね。

朗読会のお知らせ

2018年10月15日 | Weblog
明後日、17日(水)は、西区寺尾にある「うんまんま」さんへ、

詩の朗読やおしゃべりや、シンボルツリーのお話しをしに伺います。

10時30分からです。



「うんまんま」さんには、子育て真っ最中のお母さんが主に、

子育ては一段落つきましたが、という方もいらっしゃいます。

美味しいコーヒーやお菓子を囲んで、和やかな時を過ごします。


お昼を挟んで午後までゆっくりできます。

お弁当をご持参になってもいいし、うんまんまさんがお弁当の注文もしてくださいます。

(ラーメンの出前、なんて時もあるんです。)

だから、なんにも持たないでいらしても大丈夫。



スタッフさんは個性溢れる方ばかり、

楽しい方、優しい方、あたたかな方、面白い方が揃っていらっしゃいます。

わたしは、再会がいつもとても楽しみ。

みなさんが大好きだから。



明後日はわたしの朗読会ですが、他にも素敵なイベントがたくさんあります。

また、なんにもない、静かに過ごせる日もあります。

詳しくは、うんまんまさんホームページをご覧くださいね。




今日も、夕日がきれいでした。

いまは、静かな月夜のなかで、朗読会のことを考えています。


どうぞ、あたたかな時間になりますよう・・

ラジオ番組にちょっと出演

2018年10月11日 | Weblog
「ラジオ番組に出演していただけませんか?」


ご連絡をくださったのは、地元FM局(FMport)のパーソナリティーさんでした。

わたしのblogをご覧になってのお便り。



そんなわけで、昨日収録に伺ってきました。

車が苦手なわたしは、電車にゴトゴト、歩いてテクテク、の小旅行です。

水筒と、小さなお菓子を忘れずに。

あとは読みかけの歴史小説。


忘れてはいけないのが、穏やかな気持ち。

あるとないとでは大違い。

世界がまるで違って見えるし、出会う物事も変わります。


これで、楽しい旅の準備万端。



新潟の中心市街に出るのは、ほんとうに久しぶり。

普段しずかに過ごしているので、様々な刺激にびっくりします。

音も、色も、スピードも。


でも、平日昼間の勢いは、きっと少し穏やかで、

よかったなあ・・と思いながら歩いて行きました。



ラジオ局さんに到着すると、途端にわたしの背筋が伸びました。

みなさんテキパキ、シャカシャカと立ち働いておられます。

局には局の流れがあり、わたしは出来るだけ上手に合流しなくてはなりません。

ほんの少しの合流でも、妨げになっては残念ですもの。

そして、終わればやはり、上手に分離したいもの。

気合いが入ります。



わたしが参加させていただく番組は、『PORTA~思いをカタチに~』の中の「MY ACTION 」というコーナーです。

7分という、あっという間のコーナーですが、

パーソナリティーさんとディレクターさんは、何回も企画を練って臨まれるんですね。

短い時間で、出演者の方の魅力がリスナーさんにしっかり伝わるよう、真剣勝負なのです。


当日も、お忙しいスケジュールのなか、流れをリハーサルしたり、雑談の中から番組を膨らませるタネを見つけられたり、

目が醒める思いでしたし、尊敬の思いで一杯でした。



収録は、あっという間。

これでよかっただろうか・・と振り返りそうになるのを制して、

(ディレクターさんのOKが出たのですから)、

御礼もそこそこに、わたしは素早くスタジオを後にしました。



エレベーターを降り、ビルを出たら、

そこには日常がありました。

人々が暮らす、音や、においや。


いま起きていた収録も、局のみなさんも、夢の中の出来事だったかのように思われました。


そう思われるということは、もしかしたら、合流と分離が、少しは上手にできたのかな。



わたしは、笑顔になり、

でも慌てて引っ込めて、(すれ違う人がびっくりしますものね)、

ゆっくりゆっくりと、街を歩いていきました。



※放送は、14日(日)午後6時です。

世界へのまなざし

2018年10月09日 | Weblog
なんて気持ちのいい晴れ空。

芳しい秋の風を、車はくぐっていきます。



わたしは、柔らかな気持ちに満ちていました。

両親への感謝を噛み締めるような一日でしたから。



こんな気持ちの時は、流れるような仕草で、途中から入りたがっている車に先を譲ることができます。

不自然さや不器用さがなく、また、譲りそびれることもなく。

ほんとうにいい気持ち。

ニコニコという顔にしかなりません。



そうしていたら、面白いことに気がつきました。

わたしにも、他の車の方が、気持ちよく道を譲ってくださるのです。

なかなか入れない、ということがありません。

追い越し斜線から、わたしの前に入ってくる車も、上手に入り、ハザードもばっちり。


世界がみんな、優しい感じ。



幸せは、こうして作っていくものかしら。

まずは、自分が、穏やかに在るように。

そしてそれを、溢れ出させるように。



自分の穏やかさが、世界の穏やかさを集めるのかも。

他の感情がそうであるように。


悲しい時や慌てている時、心乱れている時は、いい事がありません。

あったとしても、見えず、出会えないのです。



まずは自分、

わたしなんだわ。



そうならば、

昨日、わたしをあんなに穏やかな気持ちにしてくれた両親が、素晴らしい。

そう思いました。




秋の日に見つけた、幸せの種ひとつ。