結ちゃんがいなくなって、一週間が過ぎました。
結ちゃんは今、小さくなってリビングでお花に囲まれて眠っています。
もう、しっぽプリプリで私の後を付いて回ってはくれません。
結ちゃんの病気について、書こうかどうしようかずっと迷っていたのですが・・
自分の中のふんぎりをつけるために書いておこうと思います。
結ちゃんの最初の異変に気付いたのは4/3の朝のお散歩の時でした。
一緒に歩いていた時に、お腹がポッコリと膨れている気がして・・
気になったので、その日病院に行きました。
私としては、ちょっとした健康診断程度に思って行ったのですが、
そこで言われたのが「肝炎です。重篤な状態です・・」
思いがけない診断に呆然としました。
そしてその翌日の嘔吐。 すぐにまた病院に走りました。
その日から次々と起こる結ちゃんの異変・・
嘔吐に始まり、ハアハアと荒い息づかい、そして挙句は昏睡状態に。
病名も「肝炎」から「肝性脳症」遂には「脳腫瘍」と恐ろしい病名が次々と・・
もうどうしてよいかわからず、3日に1度は病院に走っていました。
とにかく何とかしたくて・・
(この頃の結ちゃん~)
そして~
結ちゃんが亡くなる前日に、別の病院を受診しました。
初めての・・「セカンドオピニオン」
脳腫瘍の別の治療法は何かないものかを教えてもらうためです。
私たちは必死でした・・。
夕方4時から行って、終わったのが午後8時。実に4時間かけて診察してもらいました。
コロナの関係で1人しか中に入れなかったのでパパにお願いして、
私と陸くんは車の中で待っていました。
1時間ほど過ぎた頃、パパから電話があり「結が検査室に入ったきり全然出てこない」と。
私は一人っきりで検査をされている結ちゃんが心配で心配で・・でもどうすることも出来ず。
仕方なくそのまま車で待っていたところ、1時間半ほどしたころパパが結ちゃんを抱えて帰ってきました。
相変わらず小さくハアハアしながら、疲れた様子でした。
(イメージです~)
そしてパパは先生の診断を聞くために中へ。
そして暫くして帰ってきたと思ったら~
「先生がもう一度検査をしたいと言っている」と言って結ちゃん連れて行こうとするので、
私はもう、いてもたってもいられなくって付いて行きました。
病院に入ると、結ちゃんは看護師さんに連れられて検査室へ。
この時の結ちゃんは少しふらついていたけれど自分の足で歩いてついて行きました。
暫くして診察室に呼ばれて、向こうから結ちゃんも連れられてきて・・
私はほっとしたのですが、ふと見ると結ちゃんのお腹は大きく剃られていました。
そして先生の口から発せられた病名は・・
「肥満細胞腫のグレード3です。すでに肝臓と脾臓にも転移しています。」でした。
私は思わず「脳腫瘍じゃないんですか!」と言ってしまったのですが
「脳は大丈夫です。」と先生。
先生の説明では~
検査は、血液検査・エコー・レントゲン・肝臓に細胞診をして、念のため脾臓にも細胞診をして
肝臓と脾臓にも転移が見られたそうです。
さっき「もう一度検査をする」っていうのは脾臓にも転移しているかどうかの確認だったんだって思いました。
私たちに説明をするのに、そこまで調べて確認をした上で今こうして話されているんだなと。
隣で一緒に聞いていたパパが先生といろいろ病気について話をしているのですが
そこから先の詳しい説明はほとんど耳に入ってきませんでした。
私が「完治はしますか・・」と尋ねると
「・・・ないです。」ときっぱり言われました。
その間も隣で小さくプリプリしている結ちゃん。
先生が「検査の間もお利口さんでしたよ~ビスケットもいっぱい食べたね」と言ってくれて・・
そこでも先生から嬉しそうにビスケットをもらっていた結ちゃんでした。
「肥満細胞腫」・・今までにも何度か聞いたことがある病名です。
先生が言うには~
「この病気は最初皮膚から発症することが多く大抵何かしらのイボが見つかるのだけど結ちゃんには一つもないんですよ」と。
確かに結ちゃんにはイボは一つもありません。それは毎回パパが丁寧に丁寧にシャンプーしてくれているからなのです。
最初の頃は薬用シャンプーをいろいろ段階に分けて使い、肌が良くなった今はオーガニックに変えて・・
イボがあったら絶対に気づいているはずなのです。
以前一度胸に大きなイボが出来た時はすぐに病院で検査してもらって、良性を確認してほっとしたことがあります。
それ以外思い当たることがないのです。
先生も「おかしいなあ・・」と。
先生が今後の事とか薬の事とかいろいろと説明をしていてくれる間
私はずっと聞きたいことがありました。
だけどなかなか言い出せなかった。
だけど、最後の最後に聞かなければいけないと思って・・
それは、「余命は・・・どれくらいですか」と。
先生からの答えは、「・・・もって1.2ヵ月です。」
そしてその言葉のトーンから、(ああ、そこまでももたないんだ・・)って覚りました。
内心(半年だろうか・・1年って言われるのだろうか・・)と思って覚悟していただけに
そのあまりにも短い時間に頭が真っ白になりました。
今思い返せば、あの時「余命」を聞いてよかったと思っています。
もし聞いていなければ、その翌日・・結ちゃんにとっては‘最後の1日’を無駄にしてしまうところでした。
残された時間があと少ししかないと思ったので、
翌日の午後、少々無理かと思いつつも公園に出かけました。
(最後のモデルさん~)
あの時、もし聞いていなかったら「この次の機会でもいいか・・」ときっと思っていたに違いありません。
だけど結ちゃんにとっては「この次」は無かったのです。
私は辛い宣告を、ちゃんとした検査をした上で私たちに伝えてくれた先生に感謝しています。
そして、後日その先生からお花が届きました。
たくさんいる患者さんの中で、初めて来た患者に対してそのような誠意ある対応をしてくれる先生に
最後に診てもらえてよかったと思っています。
近々その先生に陸くんも検査してもらう予定でいます。
(結ちゃんは・・?)