日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「お弁当」と言う文化

2012-10-26 20:18:50 | ライフスタイル
新聞を読んでいたら、「OBENTOU」という記事があった。
「お弁当」のコトを指す、海外での表現らしい。
確か英語では「ランチ」と習ったはずの「お弁当」なのだが、文化的背景を考えると「昼食」としての「ランチ」では無く、「OBENTOU」という、日本固有の表現のほうが合うらしい。

その象徴が、「お弁当箱」。
3月くらいになると、東急ハンズやロフトには「お弁当箱売り場」が拡充される。
理由はご存じの通り、新学期・新年度になると新しくお弁当を持って行く人が増えるからだ。
そして季節が変わり、9月末~今頃になると登場するのが「保温機能の付いたお弁当箱」だ。
「保温機能付お弁当箱」と言っても、以前のような「働くおとうさんが持って行く、かさばる大きなお弁当箱」では無い。
若い女性が鞄に入れても違和感が無い程、コンパクトで軽量お弁当箱そのものもカラフル。
中にはキャラクターものもある。
しかも、汁物が持ち運べたりする様になっていたりする。
最近では、汁物専用保冷・保温容器、と言うモノもある。
もちろん、伝統的な木製の「曲げわっぱ」とか塗りのお弁当箱も健在だ。
プラスチック容器のタイプの中には、入れ子式や折りたたみ式などの、食べ終わった後のコトを考えたモノもある。
「お弁当箱」に、これほどいろいろな種類のある国は日本くらいかも知れない。

もちろんそれだけでは無い。
昨今小さなお子さん向けのお弁当の主流(?)となっている「キャラ弁」などは、日本独特のモノだろう。
小さく食べやすい様にと工夫されたおかずが、キレイに並び、食べるだけでは無く「見ても美味しい」と感じさせるような工夫ができる様、様々な道具や食べきりサイズの調味料がある、と言うのも日本独特だろう。
それが中高校生のお弁当になっても、栄養バランスだけではなく見た目の美味しさが、ひとつの「お弁当箱」の中にギュっと詰まっている。
行楽用のお弁当にしても、駅弁(最近は「空弁」か?)などをみても、メニューの豊富さ、見た目の美味しさ(=キレイさ)など、海外では見るコトができない程の充実ぶりだ。
それができるのも、「ご飯+主菜+副菜+デザート(+箸休め)」が基本の日常の食事があってのことだろうし、それらを凝縮したのが「お弁当」というコトになるのかも知れない。

麻生さんの頃から盛んに「クールジャパン」と言うコトで、日本の文化を海外に紹介する様になってきた。
それらの中心は、アニメであったりマンガであったりするのだが、もしかしたら一番「クール」なのは、伝統的(と言う程ではないが)日本人の当たり前の生活なのかも知れない。




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。