昨日今日となんだかとても寒くて、お酒が手放せません。(笑)
今朝方、アメリカでまた銃の乱射事件があったようですね。
無差別に人を殺し、自分も死んでいく、卑劣きわまりないというか、これほど身勝手な犯行はないわけで、犠牲になられた方のご冥福をお祈りいたします。
昔、アメリカという国をじつに奇妙に感じた時がありました。
最近では、日本でもニュースになることが度々ありますけど、一匹の猫を助けるのにレスキューやらなんやら、大げさともとれる救出劇を繰り広げたかと思えば(もちろん、猫でも何でも救うのは正しいわけですが)、かたや、戦場ではいとも簡単に何人もの人を撃ち殺す。そしてどちらも正義だと胸を張る・・・・
自己防衛に名を借りて、簡単に銃を手にして、防衛手段であるはずのその銃で何人もの罪もない人が死に追いやられる・・・・
アメリカ人が銃を手にするのは、善悪の抑止力であって、抑止力こそ最良の手段だと思いこんでいる・・・・・
その時はそんな矛盾を感じたのだと思います。
いやいや、アメリカだけじゃありません。いまや抑止こそが、世界の均衡を保つ最大の手段となっていますし、日本もその表舞台に引きずり出されようとしています。
でもね、その抑止がアメリカ国内の銃のようだったら、今回の乱射事件のように、まったく無関係の、まったく無防備の人の命を、一人(一国かもしれないけど)の狂気が奪う可能性だってあるわけですよね。
多くの人がその矛盾に気が付いているのに改善できない・・・人間というのはなんと愚かな動物なのでしょうか。
おっと、勘違いしないでくださいね。私はアメリカ批判をしているわけではありません。ジャズ好きの私が、何故故にアメリカを批難できましょうや(笑)
アメリカがどうだではなく、私を含め人間すべてが、何処かで、何かを間違えたのかもしれないと思うのです。
それじゃあ、その間違えを修正することは不可能なのか?修正は後退なのか?
個人の力で何かができるわけもありません。でも、一人一人がちょっとだけ考えるだけでも意味があることかもしれません。
社会派を気取るわけではありませんが、益々きな臭さを感じる昨今、過去に起こしたこと、起きたことの正当性云々よりも、その結果が多くの悲劇を生んだ事実に学び、行動することが肝心だと私は思います。
あららららら、銃乱射事件からとんでもない話にすっ飛んでしまいました。
ひとびとの善良な心のなかには天性の崇高な感情が秘められている。
それは自分だけが幸福であることを許さない。
自分の幸福を他のひとびとの幸福のなかに求めてやまないのである。
(ゲーテ)
善良な心は誰しもが持つ心だと思うのです。
さて、今日の一枚は、リー・モーガンです。
『拳銃→銃弾に死す→リー・モーガン』との発想はじつに安直ですし、狂気の無差別殺人の被害者とモーガンの死とでは比べるに値しない死に様であります。
ともかく、モーガンは、1972年2月18日、クラブ『スラッグス』に出演中、楽屋で三角関係のもつれから、16歳年上の愛人ヘレンによって射殺されました。
でもねぇ、どんなに偉そうなことを言ったところで、女に少々もてれば、調子にも乗ってしまうのも人間。私とてそうなれば自分の欲でしか行動しなくなるかもしれません。
えっ?さっきまで熱く語っていたのはなんだったんだって? まぁまぁ、だからそれしきのことで安易に銃など持ち出されない社会を・・・・・・・・
どうもわからないのは、あのカッパみたいな顔(どうしても私にはそう見えてならないのですが)をしたモーガンが、何故にそんなにもてたかということ・・・・・、たしかにお洒落ではありましたけど・・・・・・
ははははは、完全にやっかみモードに入ってますね。
「あ~あ、愛人に殺されるような真似をしなくて良かったぁ」って、私にはそもそも愛人を持つ器量すらありませんので(ガックシ)。
そうそう、今日のアルバムですよね。
リー・モーガンの初リーダー・アルバムは、二枚あるといったほうが良いと思います。
BLUE NOTE 1538
1956年11月4日にブルーノートで、翌5日と7日にはサヴォイ(今日の一枚)にリーダー録音を残しました。ライバル・レーベルに同時にリーダー・セッションを録音したトランペッターが、他に誰がいたでしょうか?しかも18歳という若さで。
つまりは両者とも、ブラウニー亡き後、ブラウニーが亡くなったその地を出身地とする若きトランペッターに大いなる才能を見いだしていたということなのでしょう。
18歳という年齢などまったく感じさせない自身と確信に満ちた演奏。16歳年上の女性をも愛人にするほど、彼は全てにおいて早熟だったということなのでしょうか?
う~ん、ある意味これが女性にもてる秘訣なのかもしれない・・・私にはもうすでに不可能なモテモテ法です。
INTRODUCING LEE MORGAN
1956年11月5,7日録音
LEE MORGAN(tp) HANK MOBLEY(ts) HANK JONES(p) DOUG WATKINS(b) ARTHUR TAYLOR(ds)
1.HANK A SHOUT
2.NOSTALGIA
3.BET
4.SOFTLY AS IN A MOIRNING SUNRISE
5.P.S.I LOVE YOU
6.EASY LIVING
追伸、
今日の記事を更新した後で、「伊藤長崎市長が撃たれる」とのニュースが舞い込んできました。
なんたることでありましょう。言葉も出ません。
市長選のまっただ中での事件、こんなことでよいのでしょうか?
暴力団等々の名も出始めているようではありますが、右翼がらみのテロなのでありましょうか?
いずれにしても、狙撃などという行為で、何を主張するというのか?
銃が合法化されてもいない日本国内で、銃を使ったテロなど、なんの効果もないし、そんな卑劣な卑怯者に、誰が耳を傾けるものか!!!!!
そんな考えの人間がいることに、腹立たしく、恥ずかしい・・・・・・・・
・・・・・・・・すいません。こんな記事を書いた後だっただけに、どうしていいかわからない怒りを、少しだけ追伸にぶつけてみました。
背景はまったく異なるのかもしれませんが、
暴力で命を封じ込める---
恐ろしいです。
日本もこんな変なところを真似しなくてもいいのね・・・銃(暴力)で決着をつける社会、こんなやり方に驚かなくなってきた僕たちの感覚も危ないなと、ふと思ったりして・・・
モーガンさんもやりきれなかったんでしょうね。オレはまだ吹かなきゃならんのだ!って愛人に最期の言葉を投げたんでしょうか。
自分の愚かさに気づかないところが、救いようのないところです。
ともかく、こういった愚か者が街を闊歩しているような事態だけは、なんとか阻止しなければいけませんね。
こんなことをしていたのでは、どうしようもありませんよね。
暴力で解決するものは何もありません。
銃社会に転じれば、今の日本は、自殺者は増えるし、恋人、妻、だんな殺しが大幅に増えるでしょう。
なんだかそう考えると益々寂しくなってきてしまいます。