JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

ニューヨークの夜が新時代を生んだ!

2017年02月08日 | a-c

「エッ!明日は雪?!」
立春過ぎても春まだ遠し・・・ですか

先日ぶっ続けに聴いたいわゆるモダン以前の演奏も、いよいよビバップ革命を迎えようとしています。

毎日たいした金にもならず、さらにはジャズの特徴でもあり個性を売るはずのアドリブにさえ大きな制限が加わる、そんな鬱憤を若き才能あるミュージシャン達が・・・・
まっお決まりのビバップ誕生の出だしでありますよね、いったいこの背景にはどんな事情があったのか?

現在、日本でも音楽教室の著作権料がちょっと話題になっておりますけど
当事アメリカにはASCAPという著作権代行業者がございまして、えっ?正式名称ですか?エ~~トネェ、アメリカン・ソサエティー・オブ・・・・ナンタラカンタラですよ。(笑)
このASCAPってぇところは、当事のラジオ放送に使われる音楽の著作権をがっちりと握っておりましてね。この著作権料をどんどんつり上げていったのでありました。
するてぇとラジオ局も黙ってはいられない、独自の著作権代行機関BMI(ブロードキャスト・ミュージック・・・ナンタラ)を作っちまった。
「ミュージシャンのみなさん、いいですか、ASCAPに登録してある曲の演奏は困ります。新たに曲を作って下さい。あっそれからアドリブもダメですよ、いつ何処でASCAP登録曲に近いフレーズが出るか分かりませんから」
と、こうきたわけです。

つまりですねぇ、レコードやラジオに当事のジャズはあまりに頼りすぎていた結果、手足をもがれていったわけですわな。
さらにこの話はAFM(これは言えますよ、アメリカ音楽家連合です。)のストやら何やらに続くんですが、そこは本でも読んでみて下さい。(笑)

ビバップと言えば、チャリー・パーカー、ディジー・ガレスピーとまっなるわけですね。
しかしその前に聴くべきお方がいらっしゃいますですな。
まずは、リトル・ジャズことロイ・エルドリッジ、
「AFTER YOU'VE GONE」「FIORIDA STOMP」「THAT THING」
高音を吹きまくるんではありますが、サッチモとは確実に違っとりますです。ガレスピーとも違いますがね。

 

次はピアノ、アート・テイタムですかね。私の大好きなバド・パウエルに多大な影響を与えたピアニストです。
「WILLOW WEEP FOR ME」「DARDANELLA」「BLUE SKIES」
「いやぁエエですよ、テイタム」

お次はモダンベースの開祖、ジミー・ブラントン。
エリントンとのディオ「PITTER PANTHER PATTER」「BODY AND SOUL」「SOPHISTICATED」「Mr.J.B. BLUES」
なんでまた23歳なんて若さで逝っちゃったんですかねぇ・・・・

 

サックスではやっぱプレズことレスター・ヤングですか。
エルドリッチとの共演「I GUESS I'LL HAVE TO CHANGE MY PLAN」
色っぽい目で見つめるビリー・ホリディが浮かんできます。
もちろんコールマン・ホーキンスの功績は大ではありますけど、サックスの表現方法を広げた?変えた?まぁそのへんに関してはプレズの功績に違いありません。

ラストはもちろんこの方、チャーリー・クリスチャン
まずはベニー・グッドマンとこでの「GONE WITH WHAT WIND」を聴いてみると・・・・
ここで一つ、ベニー・グッドマンがスゲェのは、「黒人だろうが白人だろうが関係ないね」ってとこですよね。余談でした。
ともかく、此奴も25歳(26歳?)てな若さで逝かなければ、パーカー、ガレスピーと同様、いやそれ以上の評価を得たかもしれませんよね。

そして、来ましたビバップの夜明け、アルバム「ミントンハウスのチャーリー・クリスチャン」であります。

これにて長らくお付き合いいただいた『モダン以前のJAZZつまみ食い』は、終了でございます。ご静聴ありがとうございました。
もちろん、今日の一枚は「ミントンハウスのチャーリー・クリスチャン」です。

このアルバムは、ジェリー・ニューマンという当時コロンビア大学に在籍していた学生が録音機を持ち込んで収録した代物です。
もちろんジャムセッションですから、まさにそこに居る、居たミュージシャンが自由にバトる的姿が目に浮かぶのですが、しかるに参加ミュージシャンが誰なのか、これも曖昧なところがあって、例えば「モンク初の録音だ」(これは、今となっては完全に否定されていますが・・・・完全否定されたの21世紀に入ってからですよ)とか、
トム・ロード著『ザ・ジャズ・ディスコグラフィー』による録音日、パーソナルは、以下の通りです。
「unknown?未知っちゃどうゆうこと?」
つまり、「以後名だたるミュージシャンであったとしても若かりし頃はスタイルを確立できていなかった」という証でもあるわけです。

1, 2: May 12, 1941 at Minton's Playhouse
    Charlie Christian(g) Joe Guy(tp) Kenny Kersey(p) Nick Fenton(b) Kenny Clarke(ds) unknown(tp) unknown(ts) added on 2
3, 4: May 1941 at Minton's Playhuse
    Charlie Christian(g) Joe Guy, Dizzy Gillespie(tp) Don Byas(ts) unknown(p) unknown(b) unknown(ds)
5, 6: May 1941 at Monroe's Uptown House
    Charlie Christian(g) Hot Lips Page, Victor Coulson, Joe Guy(tp) Rudy Williams(as) Don Byas, Kermit Scott(ts) Allen "Pee Wee" Tinney(p) Ebenezer Paul(b) Taps Miller(ds)
7: May 1941 at Minton's Playhouse
    Dizzy Gillespie, unknown(tp) Don Byas, Chu Berry(ts) unknown(p) Nick Fenton(b) Kenny Clarke or Harold "Doc" West(ds)
8, 9: May 1941 at Minton's Playhouse
    Dizzy Gillespie(tp) Kenny Kersey(p) Nick Fenton(b) Kenney Clarke(ds)

とにもかくにも『ニューヨークの夜が新時代を生んだ!』のでした。

AFTER HOURS / CHARLIE CHRISTIAN

1.SWING TO BOP
2.STOMPIN' AT THE SAVOY
3.UP ON TEDDY'S HILL
4.DOWN ON TEDDY'S HILL
5.GUY'S GOT TO GO
6.LIPS FLIPS
7.STARDUST
8.KEROUAC
9.STARDUST



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