1945年8月9日午前11時2分、長崎は閃光に包まれました。
気づく間もなく霧になってしまった人、生きて地獄を味わいながら死んでいった人、今なお後遺症に苦しむ人、アメリカのB29ボックス・カーから投下された、ファット・マンと呼ばれるプルトニウム爆弾は、一瞬にして惨状を作り上げたのです。
その威力は、広島に落とされたリトル・ボーイ(ウラン爆弾)よりさらに強力な原爆でしたが、平坦な広島とは違い、起伏の多い長崎では、原爆の被害が最小限に留まりました。あの惨劇が最小限と表現できるものなのかは、疑問はありますが・・・・・・
原爆の父、物理学者R・オッペンハイマーの心に浮かんだ言葉は、「いま私は死神になった。世界の破壊者だ。」だったそうです。
人間とは、かくも愚かなものであります。我々日本人は少なくとも、この愚かな人間の行為の一端を目の当たりにした唯一の国民です。かといって、日本人もその愚かな人間に違いもありません。「どうしたら人間は尊くなれるのか?」 もう一度、自分自身に問いかけてみたいと思います。
「靖国参拝問題」で大きく注目を集める、8月15日、皆さんはこの日を「終戦の日」とみますか?「敗戦の日」とみますか?
人それぞれで捉え方は違うでしょう、それだけ人の考えは多様であるということです。多様な人間が、殺し合いなど、まして、我が子に人を殺させる(戦場に向かわせる)ようなことをせずに、共存しあえる社会は、できないものなのでしょうか?
長崎、広島に走った閃光が死だけでなく、後の永久平和につながる閃光であってほしい、そう願っています。
「戦争での褒章者(ほうしょうしゃ)が、倒れた者の数よりいかに少ないかを考えたことがおありか?」、ドン・キホーテの一節です。
まさに、世界の指導者にこう問いたい。
あらら、なんだかいつもの調子じゃありませんね。
学生の頃、ベトナム戦争に焼身抗議をしたアリス・ハーズが、生存中に芝田進午・法政大教授に宛てた書簡をまとめた、『われ炎となりて』という本を読みました。
この本をもとに、私が座長となってパネル・ディスカッションをしたことがあったんです。その頃からでしょうか、平和というはかなくも美しいものは、戦争によってもたらされるべきではないと、強く感じ始めたのは・・・・・・
だからといって、何かができるわけでもないのでが(情けない)、日本がおこなった戦争を振り返るこの時期に、ふとこんな記事を書くのも、自己主張となるのかなぁ、なんて思っちゃったりしてね(笑)
さて、今日の一枚は、
戦争や平和主義とは何ら関係はないのですが、フィニアス・ニューボーン Jr.です。
以前に「HARLEM BLUES」を紹介したことがありましたが、今日の一枚は、彼のデビュー・アルバムであります。
「HARLEM BLUES」は、精神障害がひどくなってからの演奏でしたが、こちらはまさに「十本の指と88のキーをフルに使う」フィニアスを堪能できる一枚です。
ともかく、この人の演奏は凄いの一言だと思います。難しいことはよくわかりませんが(笑)、聴いていると「ヒエー!」って声を出したくなるような、往年のバド・パウエルの凄さとも言えなくもないけど、それともまたちがう、う~ん、ともかく聴いてみて下さい。
プログ仲間「JAZZ,ROOK,そして帆船・・・」のところで、詳しく紹介されていますので、レビューはそちらにお任せします。
HERE IS PHINEAS / PHINEAS NEWBORN Jr.
1956年5月3,4日録音
PHINEAS NEWBORN Jr.(p) CALVIN NEWBORN(g) OSCAR PETTIFORD(b) KENNY CLARKE(ds)
1.BARBADOS
2.ALL THE THINGS YOU ARE
3.THE MORE I SEE YOU
4.CELIA
5.DAHOUD
6.NEWPORT BLUES
7.I'M BEGINNING TO SEE THE LIGHT
8.AFTERNOON IN PARIS
おまけ、
今日は、これから雨の中を暑気払いに出かけてまいります。
よーし!飲むぞう!
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このアルバム、デビュー盤とは思えぬ素晴らしい盤ですよね。
この盤のバルバドスを聴いて驚きましたね。
あまり取り上げられる曲ではないですが、このプィニアスの影響は菅野にも見られ、彼のバルバドスもこれまた感動モノですよね。一度生で、この曲を弾く菅野を聴いた事がありますが、リクエストに応えソロでぶっつけ本番でミストーンを交えながらも弾いてくれた菅野に感謝です。
争いによって、
意味も無く不条理に命を落とす人がいるうですよね。
イラク戦争が始まったときは、
パレードに何度か参加しました。
でも変わらなかった。
歴史は繰り返すって言いますが、
どんなに残酷なことでも繰り返されるんですね。
Jazzも好きだけど、
平和であることの方がもっと好き。
↑猫blogのHNと間違えて
記入しました。
バブさんに教えていただいた「HARLEM BLUES」、今でもちょくちょく聴いてますよ。
それにしても、人間の愚かな行為を報ずるニュースを耳にするたび、いや~な気持ちになります。
ナチスによるホロコーストにより、辛酸をなめ尽くしてきたユダヤ人たちが、今度は罪もない一般市民を殺す側に回る...
どういうことなんでしょう?
精神障害を起こさず、演奏を続けていてくれたら・・・
たられば話は、よくありませんね。(笑)
菅野さんの生演奏、しかもぶっつけ本番ですか、
私も聴いてみたかったなぁ。
殺し合いは、人間の本能なのでしょうか?
少なくとも、私は自分の子供を戦場に行かせる事だけは、身を挺してでも阻止しようと思っています。
どうも、曲の感想とか、良さを伝えるということが苦手なもので、turuさんを頼ってしまいました。
ユダヤの心も、アラブの心も、アメリカの心も、日本人の心すら、理解するのは難しいのだと思いますが、
どこかに、愚かな行為を諫める心が人間にはあると信じたいものです。
久々に聴くフィニアスはいいです。
終末は、コンポラのフィニアスを聴く予定にしております。
ファニアスのピアノには、時に狂気的なものを感じるときがあります。
パウエルもそうかもしれませんが、テクニックだけでなく、天才的感性も持ち合わせていたからでしょうね。