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テンプレ展開のせいで、おれのラブコメが鬼畜難易度の感想レビュー(ライトノベル)

2016年07月20日 22時17分25秒 | ライトノベル・小説
富士見ファンタジア文庫のラノベ、『テンプレ展開のせいで、おれのラブコメが鬼畜難易度』(氷高悠先生原作、檜坂はざら先生イラスト)が発売中です。

電子書籍版を購入したので画像がありませんが、表紙は、ヒロインのティナ。
見えそうで見えない構図がいかにもラブコメテンプレ!!……だが、それが良い(≧∇≦)b
拙者も、曲がり角で美少女とぶつかってパンツ見たけど見てない見てない!とか言う青春を送りたかったでござるなぁw

お話的には、幼なじみの美織の事が好きで好きでたまらない主人公の奏汰は、ひょんな事から、お約束を司るテンプレの神様(ウザクド可愛いw)によって特別な加護を与えられることに。
これで美織とラブラブになれる!思ったのも束の間、自分に対して好感度MAXのお姫様、ティナとまさかの再会&続々とラブコメテンプレイベントが押し寄せた結果、逆に本命である美織との距離はどんどん離れていってしまい……という、ギャグ寄せ三角関係ラブコメ展開です。

子ども時代に出会ったお姫様が好き好きオーラ出しながら空から降ってくるとか、ひとつひとつはよくあるラブコメのテンプレなわけですが、それらが一気に押し寄せてくることで、予想以上のインパクトが生まれていて面白かったです。
立て続けに巻き起こるテンプレイベントに対する奏汰のツッコミはキレッキレでテンポが良く、ボケにボケを重ねてくるタイプのティナやテンプレの神様との掛け合いはリアル漫才そのもの!といった感じでめっちゃ笑えました。
乱立するフラグに対しても、それがテンプレだと判っているからこそバッサリと華麗なツッコミで切り捨てていく奏汰でしたが、本命は別に居るとはいえ、極上美少女のティナが時折見せる女の子らしい姿に思わずドギマギしてしまったりと、完全にはテンプレから逃れきることが出来ないのもまた本作のポイント。
自分がテンプレラッシュに巻き込まれていることが自覚できている分、そのフラグを折るために読者視点寄りのメタなツッコミまで用いる奏汰ですが、それはひとえに好きな女の子とよりを戻すためというのが純情じゃないですか(●´ω`●)

ぶっちゃけ、テンプレの加護を受ける前から、美織も奏汰に対して好感度MAX状態だったわけですが、幼なじみキャラが突如現れた別の美少女に想い人である主人公をかっさらわれるというのも典型的なラブコメテンプレという罠。
先に設定ありなタイプのストーリー展開なので、読者的には笑い事でも、当事者である奏汰&美織にとっては、このままだとバッドエンド確定で全く洒落にならないという状況がシュールでしたね。
また、肝心のラブコメ的には、唐突な押しかけ女房だったティナの過去が掘り下がる(これまたベタなテンプレなわけですがw)ことと、一途な本音部分が見え始めることで、ヒロイン指数が急上昇し、ティナの魅力が最大限にアピールされたところでクライマックスのイベントへと突入していく見せ方が上手く、設定として美織が本命である奏汰よりもむしろ、物語の読み手である読者のほうが、ティナこそがこの物語のメインヒロインだと自然に受け止められそうな雰囲気だったかと。

そんなこんなで、呪いにも似たテンプレから脱すべく翻弄された奏汰が、大きな選択を迫られる局面でふたりのヒロインとどう向き合うのか?が山場になってくるわけですが、テンプレという概念を利用する形でお話をまとめにいってくれたので説得力が高く、綺麗にオチていて良かったです。
ラノベのハーレム系主人公がよく使うあのネタでシメたあたりも(・∀・)ニヤニヤでした。
全編通して、季節ネタと直球のエロネタ以外はほとんどやり尽くしたんじゃないかというぐらい、アクセル入れっぱなしのテンプレラッシュでしたが、ところどころに、このタイミングでそのネタ合わせてくるのwという感じの変化球的なテンプレが混ぜられているのが、新鮮で良かったかと。

個人的には、神様、モブ子、犬巻さんも交えたハーレム的な方向に持ってくるのかと思いながら読んでいたのですが、ティナと美織のふたりに絞って描かれたので、基本ハイテンションギャグながらも最後までストーリーがブレず、一貫性があって良かったと思います。
エピローグでメタ的にツッコまれていたとおり、ラブコメ関係の判りやすいテンプレネタはだいたい出し尽くされた様に思えますが、ここから更に新ヒロインが追加されたり、敵だと思っていた女の子が主人公に惚れてしまったりといった展開も、人気の高い強力なテンプレイベントでしょうから、そのあたりも踏まえた続編に期待したいところです。


気になった方は、是非チェックなさってみてくださいませ。



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