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はたらく魔王さま!2巻の感想レビュー(ライトノベル)

2011年06月13日 20時26分17秒 | ライトノベル・小説
電撃文庫のラノベ、『はたらく魔王さま!2』(和ヶ原聡司先生原作、029先生イラスト)が発売中です。
第17回電撃小説大賞〈銀賞〉受賞作ということで、ご存知の方も多いのではないかと思います。

表紙は、貞夫を中心にした恵美と千穂の“両手に花”状態。
特に今巻では、千穂の貞夫に対する想いの深さが掘り下げられ、可愛さのレベルもググっと高まっているので要チェックかと。

お話的には、貞夫達の済む部屋の隣に謎の美少女“鈴乃”が引っ越してきて一騒動起こる…という展開です。
早くも新ヒロイン追加!ということでテンション上がりますねw

ファンタジー世界代表の恵美、現代世界代表の千穂というWヒロイン体制に後から加わってくるとしたら、かなりの個性派じゃないとどっちつかずになってしまうんじゃないかと思っていましたが、世間知らず系着物美少女をチョイスされるとはお見事なチョイスでした。
勇者と言えば洋装が定番ですし、イマドキの女子高生である千穂も洋服でお洒落するのが普通でしょうから、和装で違った方向性から魅力をアピールするのは効果的かも。
時代劇口調というインパクトもあって、キャラ立てはバッチリ成功していたと思います。

ツン率高めなツンデレの恵美、貞夫にゾッコンラヴな千穂の両者が、それぞれ全く別の理由で鈴乃が貞夫と懇意になるのを気にかけるという構図が面白かったです。
一途な千穂は当然としても、口では貞夫と仲良くしないポーズをとりまくっている恵美が、なんだかんだ理由をつけながら魔王城の動向を気にかけて振り回されてしまうのが微笑ましいですね。
嫌よ嫌よも好きの内!を地で行く展開に萌えましたw

明らかに世間ずれしている鈴乃は、やっぱり普通の女の子ではないんだろうなぁという匂いがプンプンしまくっているわけですが、しっかりものなのかあわてんぼうさんなのかパッと見で判断できないながらも、基本的に良い人だなぁオーラがあるお陰で、自然と皆と仲良くなってくれるとイイなぁと思えてくるキャラに仕上がっていたのが上手かったですね。

状況が状況でしたし、伏線的な意味でもまさか!とか驚きの!という展開ではなかったですが、1巻のラスボスだった漆原ですら仲良く同居な本作ですし、純粋な敵キャラ、味方キャラといった枠でくくるのではなく、このキャラは一体どんな個性を持っているのだろう?と興味深く見守っている間に、自然な形で受け入れられたので良かったと思います。

おバカな日常生活とは打って変わった、シリアスな過去が描かれるのも特徴の本シリーズですが、恵美に続いて鈴乃も早速掘り下げられていたので説得力がありました。
それまで抱いていた気持ちと、新たに体験した事実との間で彼女の信念が揺れ動く様子がしっかりと伝わってきましたし、葛藤を乗り越えて何らかの決断をするという流れは、定番ながら王道のカタルシスを感じさせてくれるので胸熱でした。

ただ、それらのイベントがあって尚、今回最もヒロインとして輝いていたのは千穂だったと思うわけでw
まず、貞夫との距離をストレートに縮める本音告白が胸キュンすぎる件。
1巻では既に好きになっていたとは言え、終盤まで状況に流されがちな部分も目立っていた印象でしたが、今回のイラスト付きイベントシーンの効果もあって、彼女のことを『…守ってやりてぇ…!!』と思った男性読者の方は多いはずw

何かと面倒見が良い上、オトナな立ち回りの出来る貞夫なので、なんとなく好意は理解しつつも上手く見て見ぬ振りを続ける…という選択肢もお話の構成としてあり得たと思うのですが、その道は選ばずに真正面から切り崩しにいったのは清々しかったです。
ハーレム展開の作品が多い中、嬉し恥ずかしイベントをメインで盛り上げるのが好きな方も多いと思いますが、ちゃんと前向きに誠意を持って相手のことを考えていこうとする貞夫の姿は好感度高し!
そのキッカケとなったのが、千穂の勇気ある告白だったわけで。
決して独りよがりに思い悩むのではなく、相手と真正面からコミュニケーションをとっていこうという気持ちの大切さを実感させられました。

また、自分の想いを伝えるだけではなく、頭ごなしに貞夫のことを避難しようとする相手には敢然と立ち向かっていこうとする健気さがとてもいじらしかったです。
貞夫が魔王としておこなって来たことというのは、本作では避けて通れない問題ですから、今後の展開でもその都度弁慶の泣き所的な部分になってくるのではないかと予想していたのですが、そういった問題にやんわりと伏線を張りつつ、何があろうと貞夫の事を信じ続けようとする千穂の覚悟が感じられるクライマックス部分の展開が熱かったですね。

更には、それが呼び水となって恵美の勇者としての覚悟の強さが描かれ、逆に迷いを持ち始めていた鈴乃が…という流れがまた秀逸でした。
各ヒロインの内心が的確に表されていて非常に説得力がありましたし、とても安定したシナリオ運びだったと思います。

というか、ラブコメにしても、シリアス部分にしても、各登場人物たちが己の行動理念に基づいて何らかのアクションを起こす、という基本パターンが徹底されているので、行動の意図が明確で把握しやすく、違和感がないのが好印象ですね。
このキャラならこういう行動を起こすだろうな~というのは、巻数を重ねるごとに方向性が形作られてくるものだと思いますが、2巻の時点でここまで強くキャラの個性が感じられるのはとても凄いことだと思います。
今年の電撃大賞関連作品の中でも、特に評価される方が多い印象だったのもうなずける、という感じですね。

実際、主人公である貞夫がいないシーンでも恵美を筆頭によく“動いている”と感じられるキャラが多いですし、感情移入しやすいキャラが多いことも、人気の要因となっているのではないかと。
半ば不憫系萌えキャラの地位を確立させつつある漆原、イケメンなのに苦労人なので好感度が下がらない芦屋、意外と可愛かった&ラブコメフラグもキタ━(゜∀゜)━!?で株価急上昇中の梨香と、脇もしっかり固めてきているのが好印象でした。

劇中的にそろそろ夏ですし、次巻ではきっと水着シーンもあるに違いない!と妄想してテンション上がらざるを得ない件。
ヒロインズとの仲が深まるにせよ、更なる新ヒロインが追加されるにせよ、こいつぁ見逃せないゼ!ですねw
貧乳人口が増えたし、今度は大きい組かしら?


気になった方は、是非チェックなさってみてくださいませ。

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