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灼眼のシャナ21巻の感想レビュー(ライトノベル)

2010年11月08日 12時02分11秒 | ライトノベル・小説
電撃文庫のラノベ、『灼眼のシャナXXI(21)』(高橋弥七郎先生原作、いとうのいぢ先生イラスト)が発売中です。

表紙は炎髪灼眼スタイルのシャナ。
夜笠&コキュートスを握りしめて睨みつける姿が凛々しいですが、もうすぐこの勇姿も見納めかと思うとちょっぴり切ないですね。
やっぱり最終巻は彼女の笑顔で締めくくって欲しいところですが、果たして?

お話的には、『最終章の前半』という事で敵も味方も主力級がガチバトル開始!という展開です。
人数的には徒もフレイムヘイズもかつてない規模に跳ね上がっていますが、軍団同士の組織戦よりもスタープレイヤー個々人の技の応酬がメインになっていて胸熱でした。
特に、悠二VSシャナの総大将頂上決戦は見逃せないところですね。
サポート役にそれぞれシュドナイとヴィルヘルミナを従えての一進一退の攻防は、シリーズのオーラスを迎えつつある今だからこそ描ける部分ですし、屈指の名勝負になりそうかと。

遂に結集した四神の圧倒的な実力もさることながら、ここまでの物語を生き抜いてきた名前持ちキャラのほとんどが揃い踏む様子は、まさしく今までの集大成であり、豪華絢爛のひとことです。
一巻の頃から物語の舞台である御崎町を中心に巻き起こる『闘争の渦』。
単語自体はかなり以前から示唆されていましたが、20数冊の刊行を経てここまでたどり着いたことを思うと感慨深いものがありますね。

感慨深いと言えば、フィレスによって重要な宝具『ヒラルダ』を与えられつつも、その大きすぎるリスクゆえに実際に使うことに出来るのどうかが気掛かりだった吉田さんですが、この巻では遂にフィレスの真意に気付いて…という場面もあり、単なる力の行使という問題以外の、想いの部分でも掘り下げが進む演出が素晴らしかったです。
既に恋愛での決着はついてしまっているわけですが、そこで終わらず成長し続ける吉田さん、マジイイ女!
そんな吉田さんまで最終決戦に引っ張ってくるなんて、悪い男では無いですが悠二も容赦がないなと。
このまま出番なしで終わってしまわなかったことには、ちょっとホッとしましたがw

悠二もシャナも敵対こそしているものの、お互いを想い合う心は方向性こそ違えど共通。
既に覚悟完了済みのふたりよりも、シュドナイとヘカテー、マージョリー姐さんと佐藤のやりとりのほうがラブコメ度数は高かったかも知れませんね。
特に、アニメやら4コマやらを見ていると、ヘカテーに対してロリコンストーカー疑惑!?という気がしないでもなかったシュドナイwでしたが、ここでふたりの関係がせつなく繊細に描かれたのはとても良かったと思います。

とにもかくにも、バトルでバチバチと火花をまき散らしながらも、究極的には『愛ゆえに』
というテーマでお話が収束していくのが鳥肌モノでした。
シャナと悠二、フィレスとヨーハンという2組のカップルの対比に加え、ヘカテーとシュドナイの行動も含めて、それぞれの想いの深さを間近で感じ、『感得』した吉田さんの起こす奇跡の結末とは?
『最終章の後編』である次巻が待ち遠しいです。

異能&バトルアクションラブコメの先駆けであり、金字塔である本シリーズはラノベ界のみならず、アニメ界に与えた影響も大きかったと思いますし、シャナ達の物語がどのようなエンディングを迎えるのか、たくさんの方に読んでいただきたいところです。



気になった方は是非、チェックなさってみて下さいませ。

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