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『レンタルマギカ 最後の魔法使いたち』の感想レビュー(ライトノベル完結巻)

2012年08月01日 02時05分28秒 | ライトノベル・小説
角川スニーカー文庫のラノベ、『レンタルマギカ 最後の魔法使いたち』(三田誠先生原作、pako先生イラスト)が発売中です。
表紙は、ヒロインズか集合絵が来るかと思いきや、まさかのいつきソロ…と見せかけて、もうひとり一緒に歩いている人物の手が描かれているとか心憎い♪なデザイン。
波乱だらけの大魔術決闘(グラン・フェーデ)本編とは裏腹ですが、穏やかな日常を取り戻すことが出来るのか、最後まで目が離せませんね!

お話的には、協会VS螺旋なる蛇(オピオン)の戦いも正真正銘の最終段階に突入!
新旧アストラルの社員はもちろん、懐かしい顔ぶれ達の後押しを受けながら前に進み続けるいつきは、魔法使いの未来と幸福を守ることが出来るのか!?という、最終巻にふさわしい迫真の展開です。
それぞれのキャラに見せ場が用意されると同時に、伏線の回収もきっちりとこなされ、読後の満足度がとても高い仕上がりになっているのでファン必見かと。
というか、そこからこう繋がってくるのか!とか、まさかそんな方法が残されていたとは!と目からウロコが落ちるシーンも多くて鳥肌ものでした。

なんといっても、いつきが2大ヒロインであるアディリシアと穂波のどちらを選ぶのか?が気になっていた方が多いのではないかと思いますが、とても明確な形でその伴侶を選ぶ姿が描かれたのが胸熱でしたね。
どちらもこの上なくイイ女に成長しましたし、物語の終了後もこの関係は続きます!的なまとめ方もありかも?とも思っていたのですが、いつき自身は以前からはっきりと心の中で決めていた!というわけで良かった良かった♪
選ばれた方の幸せそうな様子は勿論のこと、選ばれなかった方がその後どう振舞ったか?の部分まで含めて、ふたりの友情と想いの深さを改めて感じることが出来て素敵でした。
今までのシナリオ運び的に、『この結末になったほうがよりそのキャラの魅力が高く感じられる方に落ち着いたなぁ』という印象でしたし、いつきが予想以上に本心を行動に表してしまう一幕が見られたこともあり、とても説得力がある結末だったと思います。
あまりの幸せそうな様子に、見ているこちらまで幸せになってしまいそうな感じで(・∀・)ニヤニヤでした。

冒頭からリタイア続出となったシリーズ最大の激戦でしたが、いつきが社長に就任してからの年月、親子2代に渡るアストラルの年月、幾多の魔法使い達が積み重ねてきた年月それぞれの集大成であることが強く感じられる場面が多く、特に影崎さんを救うべく親子が協力しあう場面や、要所で過去の文章の引用が挟まれる箇所では、思わず胸にこみ上げて来るものがありました。
ここで一気に涙腺崩壊(´;ω;`)ブワッ!というよりも、序盤からずっと涙腺が緩んだまま、何回もジワジワと涙が溢れてしまう感じで、いい意味で胸が休まる暇がない位の名場面ラッシュでしたね。
ページ数も多い今巻ですが、全く間延びせずに最後まで読み切らせてしまう内容がお見事でした。

最大のライバルキャラであったフィンとの直接対決も、これ以上ない!という絶妙なお膳立てがなされた上で見ることが出来たので良かったです。
螺旋なる蛇の願いを叶えるべく無敵の個として立ちはだかるフィンと、沢山の仲間達と最愛の人に背中を押されながら真正面から立ち向かっていくいつきという、とても対称的なふたりの戦いは、王道の異能バトルアクションであると同時に、いつきが見出した全ての答えと思いを伝える場としても最大限機能していたのではないかと思えました。
その意味では、本作はいつきが単なる自分探しの枠を超えた、ひとつの生き様を見つけ出す&実践する物語であったと言えるかもしれませんね。

とにもかくにも、両先生とも足掛け8年、20巻を超える超人気シリーズの本編完結おめでとうございます&素晴らしい作品をありがとうございました!
後日譚である『レンタルマギカ 未来の魔法使い』が発売されるという嬉しいサプライズもありましたし、心待ちにしたいと思います♪

また、本作と世界観を同じくする『クロス×レガリア』の3巻は9月1日発売とのことですので、気になった方は、そちらも合わせて是非チェックなさってみて下さいませ。


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2 コメント

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両先生だけではないと思う。更に…… (自宅警備員兼病気療養中)
2012-09-16 19:12:19
魔術考証を担当した三輪清宗さんの貢献も大だと思います。TVアニメのTVCMに登場する黒衣の男性もこの人だというのはwikipediaを見て今はじめて知った。。。
返信する
>自宅警備員兼病気療養中様 (gurimoe)
2012-09-17 16:20:25
・コメントありがとうございます。
もちろん、本作を形作る上で三輪清宗さんの存在は切っても切れないものなのだろうとも思うのですが、私個人の考えとしては、ラノベで真っ先に評価を受けるべきは作家さんとイラストレーターさんであるという想いが先にあります。

作品に必要な要素が何であるのか、考証で得られたデータからどの部分を使用し、どの様に作品に反映させるのかを判断されるのは作家さんですし、場合によっては、それらをイラストで視覚化してくださるのはイラストレーターさんですから、まずはその部分を評価したいなと。
仮に作品の評価が悪かった場合、非難されるのも作家さんとイラストレーターさんである可能性が高いわけですから、その方が自然だと私は思います。

もちろん、編集者の方をはじめ、様々なスタッフさんが関わっておられることも想像に難くないですが、その部分について読者が知りうる情報は限られていますし、逆に知らせる必要もなく、縁の下の力持ち的裏方役に徹しつつ作品を次々と世に送り出す手助けをして下さっているからこそ掛け替えの無い存在であるのではないかと。
それらの人々に対しては、あとがき他で作家さんの側から感謝の言葉があって然るべきだと思いますし、必要以上に私がどうこういうのは却って不躾かなと。

いや、実際にそこまで考えてあえてお名前を外していたわけでは無いですし、単純にまずは両先生に感謝の気持ちをお伝えしたかったという意味で上記のようなまとめ方になったのですが、念のためコメントにて補足させて頂きました。
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