富士見ファンタジア文庫のラノベ、『カナクのキセキ１』（上総朋大先生原作、さらちよみ先生イラスト）が発売中です。
第２２回ファンタジア大賞・金賞受賞作品の出版ということで話題ですね。
表紙はヒロインのユーリエ。
淡いタッチが独特で、幻想的なイメージですが、当の彼女は元気いっぱいな女の子として描かれています。
行動力があって活発で、頭が良くて魔法も得意という完璧超人ぶりと、でも、恋する男の子の前だと乙女チックな一面も合わせ持つというギャップがまた魅力的で、そんな彼女の知られざる一面を見ることになる主人公のカナクがウラヤマシスｗ
お話的には、魔法学校の卒業と同時に、偉大な魔女「マール」の残した石碑を巡る旅に出かけることにしたカナクに、ほとんど話をしたことがなかったものの、密かに彼が憧れていた美少女のユーリエが、自分を旅に同行させて欲しいと願い出てきて…というボーイ・ミーツ・ガール展開です。
序盤から、お互いに強く好意を抱いていることは一目瞭然で、本人達はともかく、そのラブラブっぷりはご馳走さまでした＆もう結婚しちゃいなYO!という感じなのですが、身持ちの堅いカナクの誠実さと自由奔放だけど嫌味の無いユーリエとの純愛っぷりは爽やかで、瑞々しい恋心がとても心地良く表現されています。
特に萌えやお約束イベントに特化しているわけではないのですが、ふとした隙に見せるユーリエの無防備さと、それを見てどぎまぎしてしまうカナクのうぶなやりとりが可愛らしく、見ていてこそばゆいような、甘酸っぱいような気持ちでいっぱいになれるのが好印象でした。
４ヶ所の石碑を巡る中、色んな人と出会ったり、その国ならではの情景に出くわしたりするのは、旅モノの醍醐味を感じさせてくれます。
いつもと違った空間を、自分の好きな人と一緒に過ごす貴重でステキな体験の数々が、ふたりの仲を急速に接近させていくのは、とてもうなずける話ですね。
石碑に欠けられた魔法の秘密と、カナク自身の体に関する秘密の設定が程良いアクセントになっており、すらすらと読み進めていくことが可能です。
道中のシーンは、イベント部分を除いてトントン拍子で進んでいくので、移動距離のわりにはあっという間な感じがしてやや寂しいですが、まわりくどい余計な要素は切り捨てて、ふたりの旅の想い出にスポットを当てて見せる演出自体は悪くなかったと思います。
使用される魔法の設定についても、特に小難しい理論云々といった話は抜きにして、この世界ではこういう風な魔法が存在しているのです、といった感じで登場するので、唐突ではありますが、特に混乱もなく分かりやすいかと。
で、八割ぐらいまで読み進めると、このままラストまでこの調子で普通に想いを重ねていって、次巻以降も旅が続いていくのかな～？と予想してしまうのですが、ここからの伏線回収＆物語の真相披露という一連の流れが意外性抜群＆切なさ炸裂状態で涙腺がヤバく、本作最大の見所となっている罠。
個人的には、一気にオチで畳み掛けられたので、泣く暇すらなく、ひたすらマジですか～！と、ショックを受けまくりで鳥肌が立ちました。
シンプルながら、筋がしっかり通っている分、異様に説得力が高く、幸せの絶頂からまさかの…というギャップが半端なかったです。
いや、物凄く純粋な意味でのハッピーエンドなのかも知れませんが…ふたりの旅の軌跡が、どのような奇跡を見せてくれるのか？ここは是非、ご自身の目でお読みになって確かめていただきたいところですね。
ぶっちゃけ、この終わり方からは、２巻でどのようなお話が展開するのか全く予想がつかないので興味津々です。
もちろん、悪い意味ではなく、どんな斬新な物語が待ち構えているのかとても楽しみという意味で。
ユーリエのヒロインとしてのキャラ造形は、見た目的にも性格的にもかなりハイレベルな求心力があったと思うのですが、それを越えるような新ヒロインが現れるのか、舞台は同じくして時代が違うような展開が待ち受けているのか、早く続きが読みたいです。
気になった方は是非、チェックなさってみて下さいませ。
「カナクのキセキ」PV
第22回 ファンタジア大賞金賞『カナクのキセキ』
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第２２回ファンタジア大賞・金賞受賞作品の出版ということで話題ですね。
表紙はヒロインのユーリエ。
淡いタッチが独特で、幻想的なイメージですが、当の彼女は元気いっぱいな女の子として描かれています。
行動力があって活発で、頭が良くて魔法も得意という完璧超人ぶりと、でも、恋する男の子の前だと乙女チックな一面も合わせ持つというギャップがまた魅力的で、そんな彼女の知られざる一面を見ることになる主人公のカナクがウラヤマシスｗ
お話的には、魔法学校の卒業と同時に、偉大な魔女「マール」の残した石碑を巡る旅に出かけることにしたカナクに、ほとんど話をしたことがなかったものの、密かに彼が憧れていた美少女のユーリエが、自分を旅に同行させて欲しいと願い出てきて…というボーイ・ミーツ・ガール展開です。
序盤から、お互いに強く好意を抱いていることは一目瞭然で、本人達はともかく、そのラブラブっぷりはご馳走さまでした＆もう結婚しちゃいなYO!という感じなのですが、身持ちの堅いカナクの誠実さと自由奔放だけど嫌味の無いユーリエとの純愛っぷりは爽やかで、瑞々しい恋心がとても心地良く表現されています。
特に萌えやお約束イベントに特化しているわけではないのですが、ふとした隙に見せるユーリエの無防備さと、それを見てどぎまぎしてしまうカナクのうぶなやりとりが可愛らしく、見ていてこそばゆいような、甘酸っぱいような気持ちでいっぱいになれるのが好印象でした。
４ヶ所の石碑を巡る中、色んな人と出会ったり、その国ならではの情景に出くわしたりするのは、旅モノの醍醐味を感じさせてくれます。
いつもと違った空間を、自分の好きな人と一緒に過ごす貴重でステキな体験の数々が、ふたりの仲を急速に接近させていくのは、とてもうなずける話ですね。
石碑に欠けられた魔法の秘密と、カナク自身の体に関する秘密の設定が程良いアクセントになっており、すらすらと読み進めていくことが可能です。
道中のシーンは、イベント部分を除いてトントン拍子で進んでいくので、移動距離のわりにはあっという間な感じがしてやや寂しいですが、まわりくどい余計な要素は切り捨てて、ふたりの旅の想い出にスポットを当てて見せる演出自体は悪くなかったと思います。
使用される魔法の設定についても、特に小難しい理論云々といった話は抜きにして、この世界ではこういう風な魔法が存在しているのです、といった感じで登場するので、唐突ではありますが、特に混乱もなく分かりやすいかと。
で、八割ぐらいまで読み進めると、このままラストまでこの調子で普通に想いを重ねていって、次巻以降も旅が続いていくのかな～？と予想してしまうのですが、ここからの伏線回収＆物語の真相披露という一連の流れが意外性抜群＆切なさ炸裂状態で涙腺がヤバく、本作最大の見所となっている罠。
個人的には、一気にオチで畳み掛けられたので、泣く暇すらなく、ひたすらマジですか～！と、ショックを受けまくりで鳥肌が立ちました。
シンプルながら、筋がしっかり通っている分、異様に説得力が高く、幸せの絶頂からまさかの…というギャップが半端なかったです。
いや、物凄く純粋な意味でのハッピーエンドなのかも知れませんが…ふたりの旅の軌跡が、どのような奇跡を見せてくれるのか？ここは是非、ご自身の目でお読みになって確かめていただきたいところですね。
ぶっちゃけ、この終わり方からは、２巻でどのようなお話が展開するのか全く予想がつかないので興味津々です。
もちろん、悪い意味ではなく、どんな斬新な物語が待ち構えているのかとても楽しみという意味で。
ユーリエのヒロインとしてのキャラ造形は、見た目的にも性格的にもかなりハイレベルな求心力があったと思うのですが、それを越えるような新ヒロインが現れるのか、舞台は同じくして時代が違うような展開が待ち受けているのか、早く続きが読みたいです。
気になった方は是非、チェックなさってみて下さいませ。
「カナクのキセキ」PV
第22回 ファンタジア大賞金賞『カナクのキセキ』
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