「風の時代」を生きる

人生に必要なのは、勇気と想像力、そしてsome moneyだ。

チャールズ・チャップリン

誰も書かなかった株式投資(弐)

2020-03-28 00:35:09 | 株トレード
株式投資の本を読むに際して、注意しなければならないただ一つのこと、 それは、「書いてあることはすべてウソだ」、と思いながら読むことです。

ウソ、という言葉が不快ならば、すべて下らない、でも、全然役に立たない、と思いながらでも構いません。(ただし私の書いたものは、ウソではありません、最初から最後まで、すべてホ ラ、と思ってお読みください)

これはウソ、あれもウソ、と思って、どんどん読んでいけばいいのです。

理解不能な箇所があったら、それはあなたに責任があるのではなく、著者が、自らの知識をひけらかそうとして無理と難しく書いているのだ、と思って構いません。

こうして1000ページも読めば、さすがに1箇所2箇所、いくらなんでもこいつは本当のことで はないのか、と思われる箇所が出てくると思います。

そうしたらその場所に赤い線を引き、毎月末にでも、線を引いた部分をノートに書き写します。そのノートも月に最低1度は読み返して、ウソだなあと思われるようになったらバツをつけて おきます。(消してはいけません、何故だかは考えてください)

ノートに残された相場に関する様々な言葉の数々、それがあなたの出発点であり、あなたの歩んでいく道を指し示すナビゲーションとなるのです。

投資の本は、約半数が所謂「客寄せ本」であり、又様々な著者がそれぞれ勝手なことを書い ていますので、自らのうちに何らかの基準を持たないと、Aの本を読めばAの方へフラフラ、B を読めばBもいいなと思うというように、北風に揺れるミノムシの如く何の定見もなく、心さまよいやすいものなのです。

しかしかといって、誤った基準に固執するのもまた困りますので、そのために、「書いてあるこ と全部ウソ」という視点で読むのが、どなたにも通用する、最良の方法なのです。

そう思いながら読んでいますと、まずありきたりのホントのことがすべて除かれます。

相場は狐と狸によるバカシアイの世界ですから、ありきたりのホントのことほど、何の役にも立たない知識はありません。

次に、「流行」と「不易」の区別がつきやすくなります。

ここでいう「流行」とは、はやりの意ではなく、言葉の原義である、流れ行くもの、のことであり、すなわち、すぐに消え行くものと消えざるもの、移ろい行くものと変わらざるもの、の違いが 解ってくるようになります。

勿論あなたに必要なのは、消えざるものであり変わらざるものです。

更に、「すべてウソ」という考えは、「権威を疑う」という、相場をするものとしての最低必須条件が、次第に身についてくるようになります。

つまり「すべてウソ」と全部を一応否定した上で、それでも本の中からむくむくと立ち上がってくるものを拾うことで、本物と並(及びそれ以下)の物との区別がつけられるようになるのです。

読書経験の浅い方ほど、「本」なるものを意外とたやすく信じてしまうものです。

この印刷物の溢れかえった世の中、本などの90%は、ウソか思いこみか偏見か、あるいは 単なる「流れ行くもの」、皆さんだって1ヶ月も経てばほとんど忘れて、何も残っていないことが 多いでしょう。

又意外と驚くのが、所謂学校秀才と呼ばれる、試験に強いエリート達が、「本」に弱く、書いて あることをすぐに信じてしまうことです。

まあ、それも無理からぬ所かもしれません。

教科書や参考書に書いてある3割は、ウソか流れ行くものですが、こと試験という事になると、そこに書いてあることを何の疑いもなく信じて、暗記して、そのまま答案用紙に書きこめば 合格、という学習を強いられてきたのですから、ある意味、当然かもしれません。

(私なんか、ピテカントロプスが最古の人類だと教えられたんですよ、今どこにいるのか、きっ と「たま」もそうだったんでしょうね。 うさぎ跳びや腹筋で腰を痛めさせられたり、運動中に水を飲んだら殴られて、肝炎ウイルスは 移されるし、進化論の馬の写真の何たるインチキ、今更恐竜は隕石で滅びたとか鳥になったとか、真空のエネルギーだなんていわれたって、それではえらそうにウソ教えてきた人々の誰か一人でも、あやっまったのですか。 マル経が絶対正しいと私の反論を許さなかった先生よ、おまけに今年は私が人に得々と語ってきた、秩父原人が捏造だったなんて、いいかげんにしてくれ、学界の権威なる人々よ)

とりわけ相場などというものは、私如きは無論のことですが、どんな人も誰一人、何もわかっていないのが現実です。

何故なら、相場そのものが万華鏡のようにめくるめく変化をしますので、誰も皆、過去の類推からわかったようなふりをして語っているに過ぎなく、とりわけ明日のことなぞ、まさしく霧の中 のもや、お湯の中の水、プロもアマチュアも皆同じ川の流れにたゆたう心さびしい笹舟なのです。

しかしだからといって、そうした人々のすべてが皆さんと同じだとは、決して思わないで下さい。

プロや権威や肩書きや経験や、まして学歴などとは一切関係なく、皆さんとはわずか異なる一部の人々がいます。

その人々とは「相場は解らない」ということを、骨の髄に沁み込むまでに「解っている」人々です。

それはよく私たちが口にする、上っ面の軽い言いぐさとは異なり、存在の根っこの深いところにまで沈潜した、絶望と諦めからきているのです。

その人々の持つ絶望と諦めは、あまりにも大きすぎ深すぎるが故に、かえって皆さんには見えないし解らないのですが、参考にすべきは、その絶望と諦めの底からわき上がってきた、かそやかなささやきであり、苦渋に満ちた叫び声なのです。

「すべてを解っている」ということは、実は「何も解っていない」ということであり、「何も解らな い」ということは、確かに、冬の日だまりにも似た頼りないものではあるのですが、ホンのチョッ ピリ、「何かが解った」ということなのです。

そうしたかそけき声のひとたりひとたりを、ドングリを拾い集めた幼き日々のように、あなたのノートに拾い集めていくのです。

その時、魔法のカギとなるのが、「書いてあることすべてウソ」という視点なのです。 (ここで、証券会社や投資顧問なるものの自信に満ちたセールストークと、その結果に関する皆さんの記憶を、じっくりと確認してください)

さて、それではもう少し詳しく、株式投資本の読み方について、言及してみたいと思います。

まず、本屋で本を手にしたとき、あなたは後ろから読んでいかなければなりません。

それは、著者の略歴や初版の発行日を確かめるわけですが、それよりも遥かに大切な作業があります。

本の後ろを真っ先に見て、最初にしなければならないこと、それはいったい何でしょうか。

(以下次回)

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誰も書かなかった株式投資(壱)

2020-03-21 09:57:03 | 株トレード
この記事は2002/01/28に書かれたものです。

* シリーズONE  そしてそれから(1)

私には夢がある(I have a dream.)。

この掲示板に集った数千の方々の中から、とりわけて30代40代の、今だ多くの可能性を秘めた若き方々の中から、5人でも10人でも、私など足元にじゃれつく猫にしか過ぎないような、本物の相場師が生まれて欲しい、という夢が。(相場の世界は政界に似て、30代40代は紛れもない若手です、20代は若いとはいわずに幼いといいます)

それには12年を越えるこの大下降相場のまさしく陰の極にあるかのごとき今現在が、最もふさわしい時 期ではないかと思われるのです。

相場は様々な逆説に満ち、パラドックスの霧におおわれた、摩訶不思議な世界です。 それは正に、逆説の論理によって構築された宗教の世界や、価値観の逆転こそが評価される芸術の世界と、極めて相似な関係を持った世界かもしれません。

そうした逆説の1つ1つを解き明かし剥ぎ取り、人々の誤解を正そうとする貴重な意見 ―― この掲示板に 即して言うならば、〇〇さんや〇〇〇さんや〇〇さんなどの素晴らしき卓説――は、果たしてバブルに浮かれあがっていた十数年前なら、そしてITバブルの絶頂期でなら、如何ほどの関心を持って、人々の心を捉えたでしょうか。

買ってはやられ、含み損を抱え、自らの無力を認識する今こんな時だからこそ、そうした意見に(そして私の如き、偏屈なオヤジの溜め息のような愚論にも)少しは興味を抱かれるのかもしれません。

そうした意味では、今こそ相場の真髄、証券業界を取り巻く様々な商業主義(それらは鵜の目鷹の目であなたの財布を狙っています)のもたらす雑音やまやかしにとらわれない、相場の真実の姿を学ぶ、絶好のチャンスではないのでしょうか。

あまりにも言い古された言葉ではありますが、成功から学ぶことは何もありません。 失敗からこそ人は学び、失敗の悲しみこそが、人を育てるのです。

いつかある日、相場は大底を打ち、新たなる胎動を開始するでしょう。 30代40代の方々には、いまだ大いなる時間が残されています。 その時、日本の未来に屹立する新たなる本物の相場師が、皆さんの中から輩出されることを願って、あえて、火中の栗を拾ってみたいと思います。

皆さんのほとんどが抱いている相場に対する誤った認識、それはこの掲示板をざっと一瞥するだけでも、無数に指摘できます。

あなたはまず考え方を変えなければならないのですが、それには逆境と読書と実践が必要になります。そして心を白紙にして、一切の固定観念を捨て去って、変化を受け入れなければなりません。

あなたの世界に、単一ではない、重層感覚を伴った価値観を、付け加えなければならないのです。 それには皆さんの年代が、許される最後の年代なのです。

そもそも今何気なく書いた、本物の相場師、という言葉さえ、皆さんは誤解なさっていられると思います。巷間相場師の代表として取り上げられる人々、本間宗久翁にせよ、福沢桃介にせよ、そしてあの是川銀蔵翁にせよ、いずれ明らかにしますが、相場に関わった期間は彼らの人生の一部に過ぎなく、生涯を相場に賭けた本物の相場師ではありません。

今いったところで誤解なされると思いますし、又、簡置きが長くなるのも望みませんので、最後に、私が考える本物の相場師のイメージを、短い言葉で表しておきたいと思います。この言葉こそが皆さんの中の、意欲ある方々が目標とすべき、最終最後の到達点ではないのでしょう か。(違うというならそれもまた良きかな)

「相場が人生なのではない 人生が相場なのだ」

この意欲を持った、極く限られた未来の輝かしき投資家に向かって、このシリーズを送ります。 そしてこのシリーズを貫く基本的な考え方は、文豪幸田露伴が生前好んで揮毫したといわれる言葉、「逆順入仙」です。世間一般の「順」なる考え方に逆らうことによって「仙」に入る、それゆえ、「誰も書かなかった」シリーズとなります。

除夜の鐘をきいてから
海岸に出てみたまえ
すばらしい干潮!!
沖に向かってどこまでも歩いて行くのだ
そして
ひたすら少数の者たちのために手紙を書くがいい(田村 隆一「新年の手紙」)

なお、27歳以下の方は、原則としてまだ株式投資は生活の極く一部にとどめておかれた方がよいと思います。勿論興味を持ってその推移を見守ることは非常な勉強になりますし、あるいは、他の年代では決して許されないバーチャル投資などを、試みられるのもいいかもしれません(私は絶対反対ですがね)。

しかし皆さんは、いまだお金を使うという点においては単なる消費者でしかありません。 消費者とは「買い」の感覚しか持たない存在であり、消費者が投資家になった場合、かなりの損失を要求されることになっているのです。(だから相場で損をするのですが、気がついている人などまずいません)

消費者 ⇒ (   ) ⇒ 投資家 という流れになっており、消費者は、別の何かを身につけてから投資家にならなければなりません。

カッコの中にはその人に応じて様々なものが入りますので、自分の場合は、と、じっくり考えてみてください。私も3つばかり浮かぶのですが、いってしまえば、ああそうか、で終わってしまいますので、自分でじっくり考えて、自分流の答えを導き出した上で株式投資を始めるようにして下さい。 何でも他人が与えてくれると思ってはいけないのです。

それではまず、株式投資本の読み方を通して、株式投資における情報や知識の持つ意味合いについて、解説してみたいと思います。

よく投資の本を読むとき、何を読んだらいいですか、という質問がありますが、乱暴に結論を言ってしまえば、何を読んでもいいのです。ただし、ある一つのことだけに注意して読みさえするならば。

本屋に行き、棚の端から5冊取り出して、そのままレジへ。カバーなるものは必ず断って、家へ直行、そのまま寝転んで読み、解らないところは解る必要はさらさらなくさっと流し読み、眠くなったら眠る。 ただし、ある一つのことだけに注意して読みさえするならば。

では、注意しなければならないある一つのこととは、いったいなんでしょうか?

(以下次回)



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タイ・パタヤの旅・2019(5日目)

2020-03-04 21:17:36 | ・2019タイ・パタヤ旅行
2019/11/5(火)

搭乗口で搭乗を待つ。

5日間のタイ・パタヤ旅行も終わった。

明日から仕事だ。

タイ・パタヤの旅・2019(5日目)
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タイ・パタヤの旅・2019(4日目)

2020-03-01 10:58:11 | ・2019タイ・パタヤ旅行

2019/11/4(月)

今日はパタヤ最終日。午後にはバンコクに戻り、夜中の飛行機で日本に帰らなければならない。明後日からは仕事が始まる。

次にタイに戻って来れるのは、来年の2月上旬、3か月後だ。

それまで我慢して、日本で働こう。

タイ・パタヤの旅・2019(4日目)
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